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契約
「契約……」
「高い物だけど……10億の取り引きなんだし、これを使うわ」
と、瑞葉は何やら紙を取り出した。
「"悪魔の契約書"よ」
「アイテム……?なんですか、それは」
「これによって交わされた契約は必ず遂行されるというものよ。と言うかぶっちゃけてしまうと、呪いのアイテムね」
「呪い?!」
「と言っても、もちろん、一方的な方法で不動くんを呪うものではないわ。
契約を交わした時点で、契約が履行されるまで不動くんを呪うというものよ」
「……呪われたら、どうなるんですか?」
「別にどうもならないわ。
不動くんが、契約を守っている内は。
でも、契約が破られた際には不動くんには死の呪いが発動する」
「死?!」
「ああ……でも、流石にそう言われると日和ってしまうね。
呪いの程度を調整出来るから全身不随くらいにしましょうか」
「いや、それでも大概だと思いますが……」
「契約違反さえしなければ、問題ないから」
「……だとして、この場合、どうなったら契約違反なんですか?」