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毒舌
まぁ、今この場でパーティを一旦組んだところで、別にデメリットはないだろう。
一は申請を受諾した。
瑞葉はすぐにウインドウを開いた。
一はその低さも相まってか、自分のステータスを人に見られることに羞恥を覚えた。
「これは……本当にレベル1じゃん。
もしかして、不動一の一は、レベル1の一とか言われてた?」
一は思わず、顔が引き攣った。
「いや……そもそも、この事実を知ってる人間のほうが少ないから、言われたことはない……です」
「ふーん、そっかぁ……と言うか、よくこの能力で生き延びたね。
レベル1の中でも低いほうじゃないの、このステータス」
「それは、中学生の頃に覚醒したから……」
「ああ……早かったんだ。私も大概早い方だとは思ってたけど、晩成型は早いのね」
(そう言えば、この子……人いくつなんだろう?
ぱっと見、俺とそんなに歳変わらなさそうだけど、
あのハイオークを一撃で倒すくらいには強いんだよな……)
と、瑞葉は声をあげて笑いだした。