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君はどこから来たの
「……!」
「シンプルにボクのことを言い表わソウか。
ボクはこんなカイブツにされた元人間サ」
「か、改造人間……?人体実験か何かなのか!?」
「マァ、そんなトコロじゃないかな。
実際、ドウイウ目的があってそんのことをしたのか、ワカラないけど」
「って事は、当然、承諾を得てしたことではないんだよな?」
「ハハ!当たりマエだよ、ダレが好き好んでこんな姿にナリタがるんダ!」
「お前は……元の自分がどこの誰だったか、名前は覚えているのか?」
「……ソレを聞いてドウするんダ?」
「……」
一はもし調べられるなら、調べてみることも考えていた。
しかし、そのための気持ちが何なのか、義憤なのか興味本位なのか答えを出せず、口には出せなかった。
「マァ、聞いたってムダだと思うヨ。
覚えているのは"マナ"って下の名前だけダし、物心ついた頃から、ボクをこんなにした施設の中にイタし」
「マナ……」
「その名前にしたっテ、本当にオヤが付けた名前かさえワカラナイからネ」