表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
115/146

ショウキ

「!?」


瘴気は何かを模っていくーー


一の脳内に警報が鳴り響いた。


アレは碌でもないモノだ。


すぐに逃げるべきだ。


そうやって、本能が告げている。


なのに、目を離せない。


まるで魅入られているように、一たち二人をその場に縫い止めていた。


「あっ……ああっ!?」


そして、先に何かに気づいたのは蘭堂だった。


「り、稟!?」


「え……」


瘴気は確かに人の形へと変わっていた。


しかし、元は瘴気だ。


一には輪郭さえぼやけて見えていた。


「くっ……やっぱり……やっぱり、お前がっ!」


蘭堂は弓矢を抜き、前進した。


「!?馬鹿っ!アーチャーが前に出るなっ!」


一は、一さえ飛び越して前へ出ようとする蘭堂の首根っこを捕まえた。


「アイツが……アイツが、稟を……!」


一は瘴気に注視する。


だんだんと輪郭がはっきりしてきた。


なんとなくだが、一にも女性の影のようにも見えてきた。


(くそっ……何で、見入っていた?

……奴は無防備に見えていた……逃げるなり、仕掛けるなり出来たはずだ。

それに、アーチャーの正気を失っているかの行動……あの瘴気……見ているだけで、人を惑わす何かがあるのかも知れない)


「……だとしても、正気に戻れっ!

どんなに似ていても、アレは妹さんそのものじゃないだろっ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ