1-8
オーガお宅?訪問開始!
「おっじゃましまーす!」
いや、夕方だから
「こんばんわー!」か?
まぁ、誰も反応しないんですけどね
石門から10mくらい先に
三階建てくらいの城?砦?がある
セキュリティはユルユルですな
扉が無くて通通ですやん
ん?昔は扉があったのかな?
それっぽい名残があるな
さてと、勝手にお宅訪問開始!
石造りの無骨な感じ
石の切り出しとか
建築技術はあるのかな?
そもそもオーさん達が建てたのか?
気にするだけ無駄か
ふん、ふんふーん、ふ、ふ、ふ、ふ、ふん♪
さて問題です!
今の鼻歌は何を奏でてたでしょうか?
正解は・・・・
『ぶん、ぶん、ぶーん、蜂が飛ぶ』でした!
はい、正解したあなた!素晴らしい!
一人で何をやってるんだ・・・・
先生!時々、正気に戻ると自分が恐ろしい時があります
どうしたら良いですか?
知りません!
ですよね〜
よし!今日も精神状態は大丈夫だ!
きっと!
あ、なんか扉発見!
『ガチャ』
うむ、食料庫かな?
果物と野菜に草?ハーブか?
置き方は雑だけど
一応種類毎に置いてある
オーさん料理できるのか?
生で食べるのか?
これは突撃晩御飯の流れ?
よし!キッチンを探そう
お!なんか焼いてる匂いがする!
おー凄い光景や
豚野郎の姿焼きですか
頭から串?槍が刺さって尻から出とる
痛そう・・・
あれ上手に焼くのかなり難しそう
いや、上手に焼きあがってるな
中華とかの豚の丸焼きとか北京ダックみたいに
綺麗な照りが出てる
匂いも旨そうだ
『じゅるり』
ふむ、男は度胸や!
ご相伴に預からさせていただこう!
それにしても
なんか料理してる赤オーさんは
楽しそうに見える
〜約20分後〜
終わったかな
デカい木の板に載せてる
回りに果物とハーブみたいなの置いてる
適当に見えて
中々センスを感じるな
やっぱり普通の青より
赤オーさんの方が知能が高いな
さて丸焼きは何処に運ぶの?
とりあえずストーキング開始!
腹減った〜
三階か
兵士ぽいオーさんが部屋の前に立ってる
お偉いさんがいるのかな?
ほぉ、黒いオーさん!
赤よりデカいし強者ぽい感じする
黒い立派な鎧がカッコいいな
「オまだぜじマじた、おじョぐじニなりマず」
「ゴ苦労、今日モ旨ソウダ」
へぇ〜かなり流暢に話すな
黒オーさんは知能が人間並みかな
「オう゛じざま、ホうゴぐがあり゛まず」
森の近くで巡回してた赤オーさんかな
「旨イ!・・・報告トハ迷イノ森ノ事カ?」
あー旨そう
内臓は取り除いて野菜とか詰めてるのか
なんか全部食べそうな勢いだな
一口でも良いから食べたいな
「ぞうでず」
「聞カセロ」
「あ゛い、ぎょうも゛霧はアりまぜんでじだ、い゛まならニンゲンごうげぎでぎマず」
話してる内に食べちゃお
人間を攻撃?
「ソウカ、イヨイヨカ、マダ兄上ハ馬鹿ナ事ヲ言ッテイルノカ?」
旨い・・・
お兄ちゃんいるのか
「あ゛い、ダいいぢオう゛じざまは、ニンゲンとナがよぐじだい゛とい゛っでいまず」
へぇ、人間と仲良くなりたいオーさんか
「ワカッタ、残念ダガ、兄上ニハ死ンデ貰ウシカナイナ、オ前は処刑ノ準備ヲ、始メロ、兄上ト同ジ考エノ者達ヘノ見セシメニシテヤル」
全然残念そうな顔してないんですが
囚われの姫ならぬ
囚われのオーさんを見に行ってみるか
定番は地下牢だな
とりあえず悪い弟からは
食事を没収です!
決して旨いからではありません!
適当な影にポイっとな
それじゃあレッツ地下牢!
ん?食事が突然消えてパニックになっとる
時間稼ぎにちょうど良かったかな
◇ ◇ ◇地下牢◇ ◇ ◇
牢は全部で6つか一番左奥以外は空だな
さてさてどんなオーさんかな?
やっぱり黒オーさんだ!
弟さんより体格が良いかも
でも痩せてるし、みみず腫が多いな
鞭でやられたのかな?
とりあえず
「こんばんわー!」
どうせ反応無いだろうけど
「・・・?誰カ居ルノカ?」
え?声聞こえてる?
「ン?気ノセイカ?声ガ聞コエタハズダガ・・・」
「あの〜聞こえますか?」
「ン!ヤハリ聞コエル、ダガ姿モ気配モ無イ」
やっぱり聞こえてる!
「いきなりだけど質問します、あなたは人間と仲良くしたいって本当?」
「・・・・ゴーストカ?マァ良イカ、ドウセ弟ニ殺サレルノダカラ話シ相手ニナロウ、オデハ人間ガ好キダ、ダカラ仲良クシタイ、ソレガ凄ク困難ダト知ッテイルガ、ソレデモ仲良クシタイ」
『俺』だけ言えないんかい!
可愛いヤツや
「何故人間が、好きなの?」
「ソレハ昔小サク弱カッタ時ニ迷イノ森ニ入ッテシマイ、ゴブリンドモニ襲ワレ傷ツキ、森ヲサマヨッテイタ時ニ、人間ニ遭遇シタ、人間ハ全テノ魔物ノ敵ダト言ワレテイタカラ、殺サレルト思ッタ、デモ会ッタ人間ハ、オデノ傷ヲ治シテクレタ、アト食ベ物モクレ『危ないから早くお帰り』ト言ッテ逃ガシテクレタ、ダカラ人間ハ魔物ノ敵ジャナイカモッテ思ッタ、ダカラ仲良ク出来ルナラ仲良クシタイ」
「わかった、じゃあ僕と友達になってよ」
「エ?ゴーストジャナイ?人間?ドコカラ現レタ?」
「驚かせて、ごめん、僕は人間だ名前はカゲオ、名前は?」
「魔物ニ名前ハ無イ、ソレヨリ人間ガココニイルト危ナイ!早ク逃ゲロ!」
自分の心配より相手の心配か
「名前は無いのか・・・で、友達になってくれる?」
「・・・・友達ニナリタイ、ダケド、モウオデハ殺サレル、ソレニ牢屋ハ特別ナ魔法デ強化サレテルカラ出ラレナイ」
「じゃあ、牢屋から出れて殺されなければ友達になれるってことね」
牢屋の格子って切れるかな?
魔法がかかってるなら魔力込めたら切れるかな
試しに刀に多めの魔力を込めて
おぉ、魔力が刀に馴染む良い感じ♪
「ナ、ナンダソノ魔力ノ量ハ、本当ニ人間カ?」
助けるんだから怯えないでほしいなっと
『スパッ』『スパッ』
『カラン』『カラン』『カラン』『カラン』
「マサカ、ウィッチデーモンノ魔法ヲ破ルトハ、オ前凄イナ!」
「お前じゃなくて、カゲオだから!」
「影王!オ前ハ影王ナノカ?」
「いや、カゲオね、カ・ゲ・オ!カゲオウなんて名前ではありません!」
「カゲオカ、魔物ノ英雄ノ影王カト思ッタ」
「へぇ〜魔物に英雄がいるのか、影王って有名なの?」
「魔物デ知性ガアル種族ナラ、タブン皆知ッテイル、影ヲ操ッテ戦ッタラシク、魔王様ト互角ノ強サヲ持ッテイタ伝説ノ魔物、仮面ヲ被ッテイタカラ種族ハ分カラナカッタラシイ、百年クライ行方不明ダカラ死ンダダロウッテ言ワレテイル」
「なるほど、影を操るってこんな感じ?」
《影潜み》で、出たり〜入ったり〜
「カ、影ニ入ッタ!?ヤッパリ影王ナノカ?」
「違うって!魔法だよ!闇魔法使いなら出来るでしょ?」
「魔法?オデハ魔法詳シク無イケド、普通ノ闇魔法ハ攻撃用ノ、ダークボールトカ以外ハ精神操作系ガ、メインノハズダ、影ニ入ッタリスルノハ見タコトガナイ」
「ふ〜ん、悪魔とかは影とか暗闇から『ズズズー』って感じで登場するイメージだけどな」
「アレハ転移ノ亜種ダト聞イタコトガアル、影ヲ転移ポイントニシテイルガ実際ニ影ノ中ニハ入ッテイナイラシイ」
「なるほどね、あれ?何で僕のは転移だと思わなかったの?」
「転移ノ途中デ出タリ入ッタリハ出来ナイカラ、オカシイト思ッタ」
「勉強になるな、これ上手く使えば魔物相手に面白いこと出来るかも、確か雑貨屋で買った仮面が・・・・あった!」
仮面を着けて声色を変えて、魔力を多めに放出して
「我は影の王、影を操る者也」
「オォ、影王様」
なに、頭を垂れてるんだよ
「いや、だから影王じゃないから!ノリじゃなくてマジな感じで反応されると困るな」
かなり天然真面目やで、この子!
「影王様ヲ見タコト無イケド、ナントナク本物カト本能ガ反応シタ」
「これ、他の魔物も信じるかな?」
「タブン、オデヨリ弱イ魔物ハ大丈夫、オデヨリ強イトワカラナイ」
「君、ってか名前無いと不便だな、ブラックオーガ・・・黒いオーガ・・・・黒牙、黒牙でどう?」
「名前ハ特別ナ魔物ガ持ツモノ、オデガモラッテ良イノカ?」
「特別な魔物ってことなら問題ないよ!黒牙以外でスキル発動中の僕の声が聞こえた魔物も人間もいないから!」
「ソウカ・・・特別カハワカラナイケド、オデハ、カゲオト友達ニナリタイ、ダカラオデハ今日カラ黒牙ヲ名乗ル」
「よし!じゃあよろしく!僕と黒牙は今から友達だ!」
「オデニ人間ノ友達・・・・夢ガ・・・ヨロシク!カゲオ!」
「そういえば、黒牙って王族じゃないの?そもそもブラックオーガで合ってた?」
「オデハ・・・
黒牙の話をまとめて僕的フィルターを通すと、こんな感じ
黒牙の種族はブラックオーガ
オーガ(青)は人間で言えば庶民クラス、ハイオーガは運動神経が良い人気者的な感じでスキル持ちもいる
レッドオーガはスキル持ち、人間だと各部門のプロ、かなりレアではあるけどレッドハイオーガが現れるらしい、スキルの使い方は正に匠って感じで鍛治スキル持ちなら魔剣とか作れるそうな
ちなみにさっき料理してた赤オーさんは料理スキル持ち
ブラックオーガは絶対数が少ない希少種、生まれた時点で王族扱いになり、血縁は関係無く兄弟として教育を受け、兄弟で切磋琢磨し次代の王を育成するらしいよ!
黒牙は知力、武力共にトップクラスで第一王子(長男)らしいって、かなりの大物と友達になっちゃったな〜
で、信頼してた第二王子と一緒に転移魔方陣で人間の国との境界になってる迷いの森(魔霧の森)手前の前線基地に偵察に来たら、寝首を掻かれちゃって今に至るって感じ
「なるほど、そろそろ移動しようか、一応確認だけど弟は殺して良いの?」
「・・・・・・ワカラナイ」
「まぁ、一応弟だしね、その時になったら黒牙の判断に任せるよ」
「スマナイ、出来レバ他ノ兵達モ殺シタクナイ」
「同族殺しに抵抗あるのは仕方ないし、敵になったからっていきなり躊躇無く殺れるヤツより全然良いよ」
「アリガトウ、ダケド、カゲオニ攻撃スルナラ、オデハ全力デ対応スル」
「僕を守ってくれるわけか、嬉しいな、僕も黒牙が狙われたら守るよ!」
「友達ダカラナ、当タリ前ダ」
ニカッて良い笑顔だな
惚れてまうやろ
「まぁ任せてよ、さっき聞いた話から良いアイディアがあるから、じゃあ行こうか、それと腹減ってるんじゃない?」
「腹減ッテル、牢屋デハ食事全然出ナカッタ」
「やっぱりか、これ食べてからにしよう、腹へって力出なかったら困るしね」
「コレハ、オークノ丸焼キ!イイノカ!」
「良いよ、貰い物だしね」
弟さんからの・・・・
「カゲオ最高ダナ!オーガノ好物良ク知ッテル!」
うん、弟さんも旨そうに食べてた
「そういえばオークってオーガみたいに上位種とかいるの?」
「イナイ、ゴブリン、コボルト、オークハ下級魔物、強クテモ『頭領』マデダカラ、言葉モシャベレナイ」
「ヘッド?キングじゃなくて?」
「ソレハ人間ノ考エ、『王』ハ各種族デ、一番強イ個体ノコト、アンナニ弱イノニ『王』ハ有リ得ナイ」
「なるほど、確かに言われてみれば何千体に一体とかの割合だとしても、王が誕生するには多すぎるか」
「ソウダ、『王』ハ唯一無二ノ存在ダカラ」
「ふむ、納得!黒牙の腹ごしらえも終わったし、行きますか!」
◇ ◇ ◇三階司令室◇ ◇ ◇
『ドガァン』大きな音と共に扉が吹き飛ぶ
「何事ダ!!」
「弟ヨ、ヨクモ騙シテクレタナ」
「ア、兄上!何故牢カラ出テイルンダ!?兄上デモ壊セナイ程強力ナ魔法ヲ使ッタノニ!」
「ソンナコトハ、ドウデモイイ!何故オデヲ騙シタ!今ナラ許スカラ素直ニ答エテクレ!」
「・・・・・理由ナンテ簡単ダ!俺ガ王ニナルタメダ!ソレ以上デモ、ソレ以下デモナイ!平和ボケシテルカト思エバ、誰ヨリモ頭ガ冴エ、武力デハ歴代最高クラスト言ワレ、王カラノ信頼モ厚イ、兎ニ角目障リダッタンダヨ!」
「ソウカ・・・残念ダ」
「イクラ兄上ト言エド、弱ッテイルハズ!オ前達!一斉ニ突撃!」
◇次の瞬間、黒牙の影から、仮面を着けた何者かが『ズズズー』っと現れた
「我は影の王也!」
魔力放出+殺気+威圧全開!!
『バタッ』×10
あり?護衛の赤オーさん達全滅
「ヒイッ、カ、影ノ王!?ナ、何故、ココニ!」
うわっ、漏らしてますけど・・・
「我は黒牙と盟約を結んだ、黒牙に害を成す者には鉄槌を・・・」
天井の影から、適当に魔物の死骸をドバドバーっと放出!
『ドカ』『ドカ』『ドカ』『ドカ』『ドカ』『ぐちゃ』『ドカ』『ぐちゃ』『ぐちゃ』『ドカ』『ドカ』『ドカ』『ぐちゃ』『ドカ』
「コ、黒牙ナド知リマセン、オ、オ助ケヲ」
「黒牙とは貴様の兄の事だ」
「兄上ガ、黒牙?」
「弟ヨ、オデハ影王様ヨリ、名前ヲ頂イタ、オデハ今日カラ黒牙トシテ影王様ニ忠誠ヲ誓ウ」
「我は貴様を抹殺する予定だったが黒牙の願いで殺戮衝動を抑えている、これ以後、黒牙に害をなさいと誓えるのであれば、今回のみ見逃してやろう」
「ハイ!モウ兄上ニ危害ヲ加エマセン、ドウカ、オ見逃シヲ」
「良かろう、ならば今すぐに倒れている部下を連れて我の前より去れ」
「ハ、ハイ、アリガトウゴザイマス、ア・・・」
「どうした?早く行け!」
「申シ訳アリマセン、コ、腰ガ抜ケテシマッテ」
予想外!
「・・・・黒牙よ目障りな、こ奴等を魔法陣へ移動させよ」
「ハッ!」
黒牙には同等な感じでって言ったのに
最初から反応が完全に部下やん
◇お漏らし御一行移動完了◇
「では、我との約束を違わぬよう注意せよ、もし我や黒牙に害を成すなら、お前に死より恐ろしい贈り物をしよう、我は影から何時でも見ているからな」
見れないですけどね〜
「ハ、ハイ、影王様ニモ兄上ニモ絶対ニ、ゴ迷惑ハ掛ケマセン!」
「良かろう、我の気が変わらぬ内に早急に立ち去れ」
「シ、失礼シマス《転移・オーガニア》」
おぉ、転移って『シュン』って感じか、一瞬で消えおった
国名がオーガニアかオーガニック食材とか多いのか?
むしろ化学肥料とか無さそうだから全部オーガニックか
「ふぅ、疲れた〜」
「カゲオ、アリガトウ!デモ本当ニ影王様カト思ウホドノ凄マジイ迫力ダッタゾ、オーガキングガ怒ッテイルトキヨリ恐カッタ、敵ダッタラ、オデモ腰ヲ抜カシテタト思ウ」
「まさか護衛が倒れて、皆が失禁するとは思わなかったよ、やり過ぎたかな?」
「今後ノ抑止ト考エルナラ、効果ハ抜群ダッタト思ウ、オーガキングヨリ強イ存在ハ魔物ノ中デモ数エル程シカイナイ、ソンナ影王ニ狙ワレタト考エタラ恐怖シカ無イ」
「そっか、じゃあ魔法陣は壊すけど良い?」
「問題ナイ、壊サナイト誰カ来テシマウ可能性ガアル」
「じゃあ壊す・・・やっぱり壊さない!」
「エ?デモ敵ガ来る可能性ガアル、危険ダカラ壊スベキダ」
「壊さずにこうするんだよ!」
魔力を刀に込めて魔法陣の周りを切って、あとは影に収納!
「これで、あとで魔法陣が使えるはず!たぶん転移出来ないけど、仮に影の中に転移出来たとしても魔力吸われて死ぬだろうしセキュリティ的にも大丈夫!」
「カゲオハ何デモ有リダナ」
「何でもじゃないよ、出来ることだけだよ」
「ヨクワカランガ、兎ニ角カゲオハ凄イ」
「さて、そこに隠れてる君達は、これからどうしたいのかな?」
赤オーさん4体、オーさん10体ガクブルしながら隠れてる
「わだじは、だい゛いじおうじざまトどもに゛いぎだいでず」
「お゛れも゛!」「わだじも!」
「り゛ょうりがでぎるなら、わだずはどごでも゛いぎまず」
最初に喋ったのは門番赤オーさんと初めて見る2体は黒牙派?
次に喋ったのはコック赤オーさん理由がイイね
普通のオーさんはオロオロしてる
「オ前達、オデニ付イテキテクレルノカ?」
「「「はい゛!」」」
「り゛ょうりがでぎるなら」
コックオーさん空気読めない辺り職人ぽいな
「カゲオ、皆ガ一緒デモ良イカ?」
「そこは黒牙に任せるよ、ただ人間の国に紹介するときは最初は黒牙だけか部下一体までかな、オーガって人間からすると結構恐い対象だと思うから、あとは服とか装備はより分かりやすいように統一しよう、野良と黒牙の仲間の区別がつくように」
「ワカッタ、拠点ハココデ良イカ?」
「そうだね、最初はココかな、黒牙の話し通りならオーガニアから60日だっけ?」
「オーガダケナラ、足が遅イカラ、ソレクライカカル、魔獣車ナラ半分クライニ短縮出来ル、ダケド魔獣ハ大食ライダカラ可能性ハ高ク無イ」
「ふーん、飛行能力が有る魔獣はいないの?あと転移と他種族に頼る可能性は?」
「飛行出来ル魔獣ハイルガ使役ガ難シイ、特殊スキルヤ魔法ガ必要、単体転移ナラ可能性アルケド、転移ノ魔道具トカ魔法ハ珍シイシ、コストガ膨大、集団転移ハ魔法陣デモ15体ガ限界、他ノ種族ニ頼ル可能性ハ、カナリ低イ、他種族ガ協力スルノハ魔王様ノ命令ノ時ダケ」
「なるほど、とりあえず最悪の事態は想定して1ヶ月で防衛対策しなきゃかな、第一王子が離反したってのは、かなりのインパクトだろうし」
「ソウダナ、具体的ニハドウスル?」
「まずは、渓谷の入り口に陣取ってるこの前線基地の防御力を上げよう、黒牙ちょっと付いてきて」
「ワカッタ、オ前達ハ、ココノ掃除ヲ頼ム、料理番ハ夕食ノ用意ヲ、食材ハカゲオガ提供シテクレタ」
「オォ、人間ノ食材!」
料理馬鹿やな
◇ ◇ ◇前線基地渓谷側◇ ◇ ◇
そういえば、王国の地図だと渓谷は載ってなかったけど、単純に魔霧のせいで来れなかったって感じかな?
「カゲオ、何ヲスルンダ?」
「暗くなったから、僕の本気を見せるよ」
今までに収集したガラクタ(岩、大木、謎のデカイ骨等々)
「《影潜み・解放》」
『ドゴーン』『ドガーン』『ガラガラ』
「カ、カゲオ何ヲシタンダ?」
「ん?黒牙には見えないか、照明有る?魔法でも松明でも何でも良いから」
「待ッテテクレ、今持ッテクル」
「オ待タセ、魔道具持ッテキタ《ライト、オン》」
お!かなり明るいな野球場とかのナイター照明みたい
ガラクタで基地の外壁から数十m塞げたな
「ナンダコレハ・・・・天変地異カ?カゲオガヤッタノカ?」
「さっき横にいたじゃん、全部僕が出したよ」
「カゲオハ本当ハ影王ダロ、コンナコトハ、大魔法使イデモ無理ダ」
「影王じゃないから!」
「流石ニ、信ジラレナイ規格外過ギル」
「う〜ん、これ黒牙にしか言わないけど僕は違う世界から来たんだよ」
「ン?ドウ言ウコトダ?」
◇黒牙に分かるよう紙芝居形式で説明◇
いや〜理解してもらうの大変だった〜
「ナルホド異世界カラ来タカラ特別ナ力ガ有ルノカ」
「そう!」
「異世界カラ来タ者達ハ皆、カゲオミタイニ強イノカ?」
「正直わかんないかな、皆の能力確認する前に出て来ちゃったから」
「ソウカ、皆カゲオト同ジナラ凄イ集団ダ、敵対ハシタクナイナ」
「それは同感、会う機会が有れば気をつけよう、お腹減ったな〜夕食楽しみだな〜」
「オデモ楽シミダ!」
さて黒牙は何でカゲオの声が聞こえるのか?
次回もよろしくお願いします!