イノベーション
前から奇妙な人が歩いてくる。この暑い中、黒いスーツに身を包み、大きなスーツケースを持ってこちらに一直線に歩いてくる。その奇妙な男に突然話しかけられる。
「君!」
「え?俺?」
あたりを見渡しても自分しかいない。
「君をイノベーションさせてくれ」
「は?なに言って」
僕は意識を失っていた。
次僕が目覚めた時、あたりは暗くなっていた。
そしてその男はいなくなっていた。
しかし、奇妙なことに気づく。
あたりにはあったはずのものがなく、なかったはずのものがあった。
しかし自分だけは何も変わっていなかった。
僕はイノベーションされたのだ。