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第3話


「由佳!!」

「やっほー、溯摩。まだ無事?」


「なんとか生きてるよ。って言うか、何で空飛んでんだよ」

「それは後でね。咲良の事頼んでいい?」

「それはいいが、由佳はどうするんだよ」

「んー?私はあれをどうかしないといけないからね」


由佳の言うあれとは、おそらく今あちこちを攻撃している人間の事なのだろう。そうこうしている間にも被害はどんどん拡大している。


「分かった。こっちは任せろ」

「うん、よろしくね」


そう言って、由佳は高度を上げて空にいる人間の方へ向かっていった。

由佳の事は心配だったが、溯摩に出来ることは何もなかった。




「手」

「ん?」

「手を放してください」

「あっ!ごめん」


どうやら教室の時に繋いだ手をまだ繋いだままにしていたようだった。焦って引っ張ったから少しいなかったかもしれないしれない。


「痛かった?」

「いえ、気にしないで下さい」

「それにしても、こういう時は走って逃げないと危ないぞ」

「私の事は気にせず、逃げていただいて構いません」

「そういうわけにはいかないだろ」

「そうですか」




それっきり咲良は何も話さなかった。少し気まずくなって空の方を見る。

そこには、空を自由に飛び交い光を撃ち合う二人がいた。

遠すぎてなかなか状況が分からず、もどかしい思いをする状況が続く。どちらが優勢で戦っているのか、由佳は怪我をしていないかとか、どちらにしても溯摩にはどうしようも出来ないのだが心配にはなる。


それから少しした後、決着が着いたようだった。

勝ったのは……………由佳。

相手のほうは重力に従って落ちていった。だがしかし、そんなことを気にしている余裕はない。


「由佳!!」

「ただいま」

「おい、腕怪我してるぞ」


ほんのかすり傷程度ではあったが、腕から血が流れていた。


「ああ、ほんとだ。へましちゃったみたい。まあ、これくらい大丈夫だよ」

「由佳がいいならいいが……。……さっきのは一体なんだったんだよ」

「まあ、かいつまんで話すとね_____」






その後、由佳から予想だにしない恐ろしい現実を聞いて。


一つ、半年前の言葉の通りに、『審判』というなのものが始まっていること。

一つ、さっきの力は魔法と呼ばれるものだったということ。

一つ、相手に自分達のトリプルが殺された場合、あるいは5年いないに決着がつかなかった場合、それは自分達の死を意味すること。


そして一番驚いた事が、溯摩達がいるこの12の区画のトリプルは咲良だということだった。

また、シングルからトリプルに上がるほど力は強くなっていくらしいが、正直咲良を見るとあまりそうは思えなかったが。

シングルは6人、ダブルは3人、トリプルは1と上に行くほど人数は少なくなっていく。その合計10人が一つずつの区画に平等に分けられている。その誰もが17から10歳までの女の子だ。




大まかな内容がこんな感じだった。由佳はこの中でダブルに入るらしく、自称だが、かなり強いらしい。攻めてきた相手はどこの区画の者かまでは分からないものの、シングルだった。だからダブルの由佳一人で十分だった、と。


どれも溯摩には信じがたい事実だったが、目の前であれだけ見てしまった以上信じるしかなかった。




「これから、一体どうなるんだよ」

「さぁ?それは私には分からないよ。ただ、戦うしないんだよ。戦って、勝つ。それだけだよ」

「敵は魔法なんてとんでもない力使うやつ何だろ!?そんなの相手に攻撃されたらどうにも出来ないじゃないか!!」

「そんな事私に言われても仕方ないよ。ただ由佳のそばにいれば私が守ってあげられるよ」

「そんな事出来るわけないだろ……」


それは恥からくるものなのか、それともずっと一緒にいるなんて不可能だという現実的なことから出た言葉なのか、溯摩にも分からない。

ただ一つ、これから起こるであろう不幸に絶望するだけだった。


「じゃあ、私にもどうしようも出来ないよ。ごめん、用事があるから行くね」




それだけ言って、止める間もなくどこかへ飛んでいった。


その後、政府からあった放送で一気に現実味が帯びてきた。これから、12の区画で生き残りをかけた戦いが始まるのだと_____。


かなり設定で分からない事があるかと思いますので、どんどん聞いてくださると助かります。

少しずつ説明していくつもりです。

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