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隠し事  作者: 無神パル
2/2

タヌキと仮面

「え!つっ付き合い始めた?!」

「うん。」

「もー。一さん口におかずついてますよ」

「あー。ごめん取ってー。」

「しょうがないですねー」

いちゃいちゃ・・・

楽しそうだなぁ・・・

「っじゃなくて!!!男同士だぞ!」

痛いところついたかなぁ

陽は少し反省したが、

「「え?だから?」」

なんてすっとぼけた返答が帰ってきた。

「陽。お前も好きな人できたらわかるよ。」

「うーん・・・やっぱりわからん」

話はそんな感じで終わった。


俺は陽。

一より、頭は悪いがまぁ運動神経がいいと思う。

さっきの話を聞いてわかる通り、俺の友達同士が付き合い始めた。別に付き合うのは悪いと思わないが頭がついていかなかった。

自分で言うのはアレかもしれないけど顔は良かった方だから彼女とかもいた。

けど男とは付き合う気などみじんもなかった。

「絶対好きになんない!!!」

そう決心した放課後のことだった。

今日は陸部の助っ人として呼ばれたので陸部の練習を一緒に行うことになった。

陽は部室に向かっていた。

その途中・・・

だだだだ!

目の前に走ってきたのはたぬきだった。

「え・・・」

どん!

「った!なんでたぬきがここにいるんだよ」

「ワァァァァ!まってー!やまださーん」

俺より背がちっちゃい男が俺によってきた。

「はぁー!すみません!おれのやまだが!!」

「やまだ?」

「あ!俺、一年の妃です!それで、こっちのたぬきがやまだぬき、みんな『やまだ』って言ってます。」

だから、やまだって・・・

「俺は陽。2年だよ。よろしくな。」

「はい!」

「学校ってペットありだっけ?」

「あ、いや、ダメなんすけど、やまだがどうしても家にいてくれないんで、野生のタヌキを餌付けて仲良くなり過ぎちゃいました、って設定で先生には言ってます。」

「え?!それあり?!」

「はい。ありでした。」

「・・・」

「あ!」

「え?何?」

「先輩の名前・・・もしかして陸部の助っ人の人ですか?」

「ん?そうだけど・・・」

それを聞いた瞬間嬉しそうな顔をした。

「俺、先輩にすっごく憧れてるんです!」

「え、でも始めて会ったよね?」

「いや!あの・・・実は、星部長が『陽はスポーツならなんでもできるししかもうまいんだよ。お前らも陽、今度助っ人に呼んでおいたから、しっかりキャッチしとけよ』ってだから、すごく楽しみだったんです!」

くっ!星、覚えてろ!

「でも俺、無所属だせ?」

「だからこそ!無所属なんて、ニートぐらいしかいないのにこんな宝のような光がいるなんて本当にすごい!」

無所属散々な言われようだな・・・

べつに、俺はやることがあるんだ。

そうだ。俺は、部活がない日はバイトに行ってるんだ。ほんとはダメだけど・・・

父さんは死んじゃって、今は母さんも、一人働だ。

弟だっているし・・・

だから、俺が・・・・

「先輩?」

はっ

「ごっごめん・・・・あ!ほら!もうすぐ部活始まるよ!急ご!」

「あ!はい!」

今考えれば俺の行動1つ1つが、命取りなんだ。

バイトが見つかれば退学も冗談じゃない。


「よお!」

「お!陽やん!今日よろしくな!」

「おう!」

星にあったので挨拶を交わした。

「お!お前ら早いな。俺まだ寝たい・・・・」

志摩先輩だ。高校の部活はもう終わってるが陸上の高校の推薦のために続けてるらしい。

「あー。もう・・・・志摩ちゃーん?そんなことしてたら推薦落ちるーー」

なんて、星が言ってたら、志摩が目にも止まらないくらいの速さで、着替えて来た。

「よっし!やるでー!お前らもしっかりついて来んとおいてかれるでー!」

・・・・星すげぇ・・・・

あんなに先輩のことうまく使いこなせるなんて・・・・

そんなことを考えるうちに部員がぞろぞろと集まって来た。その間に志摩が耳打ちしてきた。

「そういえば、妃っておまんのとこの中学校からきたらしいんやけど妃に話聞くと、おまん、中学校の時陸上部やったんやね。わしらのとこはやくくればええのに・・・・」

「え?!まじ!?」

さっき会ったばっかりの妃くんはそんな素振りを一切しなかった・・・・

そんな様子に気付いたのか、志摩は少しほほえみ

「まぁ仲良くしてやってくれ・・・・」

「おう」

まぁいっか・・・・

俺は妃の悲しそうな表情に気づかずそのままグラウンドに向かっていた。


ぴー!

最後のテスト競技が終わり、集合の合図が鳴った。

「おまんら!今日やったことは忘れんように、1週間後に試合やから、気を引き締めろよ。」

『はーい』

そうして俺はいそいで部室に戻って着替えた。

俺にはどんなイレギュラーがあったところで、バイトは外せない。家を助けるためだ。

バイトはメイド喫茶のアルバイトだ。もちろんバレないように女装をする。面接の時に試しに女装したら以外とウケが良かったことが始めたことがきっかけだ。


「お!陽!早く!お客さん来てる!しかもVIPさんだよ!」

「あ!すみません・・・・」

ちなみにキラキラネームは「よっちゃん」

「ご主人様。失礼します。」

「はじめまして。よっちゃん。」

その目に入ったのはーーー

「え・・・・」

妃くんだった。

「新しい新入りさんだね。」

そう言いながら妃くんは俺に近づいて来た。

「俺より背が高い女子とかいるんだー。」

やばい、ばれるーー!!

「あっあの!ご主人様の名前はーー?」

「俺?あぁ俺は妃。」

「妃様。今日は何をしましょうか?」

どうやら話をそらせたみたいだ。

そう思った時には妃は俺の顔を覗き込んでいた。

正直ドキドキしてしまった。

「・・・・似てる。」

「・・・・?」

妃は何かに気がついたみたいだった。

「俺の好きな奴に似てる。」

「・・・・はい?」

「いや、なんでもない。」

「そうですか・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・・あ!あのさ、写真撮っていい?」

「はい。かまいませんよ?」

妃くんは俺にカメラを向けて

パシャ

写真を撮った。

「・・・・うん。可愛いく撮れた」

ドキドキ・・・・

「ねぇよっちゃん。」

「?!」

ちゅっ

妃くんが俺のクビにキスをした。

「ほぁ?!」

妃くんは俺の声にびっくりした顔をした。

やっぱばれちゃったのか・・・・

俺はキスをされたことと、ばれたことが重荷になってしまい、その場に崩れ落ちた。

「もしかしてよっちゃん・・・・」

ごくり

本当に終わるんだ。

「童貞?」

「・・・・え?」

なななな!なんてことを?!

それも無理はない。付き合ったことがあるといっても、絶対に相手に触れなかった。

「ははは。いいもの聞いたや、ねぇ俺専用のメイドになってよ。」

「ですけど・・・・」

「契約金は月50万。文句ないでしょ?週に3回月火水でだめかなぁ?あ、もちろんその日の使った分は自分で払うよ。」

「・・・・わかりました。」

こんなに簡単に稼げると思ってなかった。

「そのかわり。俺がその童貞をもらう。・・・・覚悟しといてね。よっちゃん。」

そう言って荷物を持ち、帰った。

バタン

「陽!聞いたよ?お前VIP虜にするとかどんなトリックつかったんだよー!・・・・まぁとりあえず日にちは?」

「えっと・・・・、月火水の3日です。」

「うひょー!お前の給料あげとくな!」

「!・・・・あっありがとうございます!」


「おはっよー!一さん、彩!」

「おはよー!陽!」

「おはよ。今日機嫌いいな」

「まぁなー。色々いいことがあったんだよ。」

「へぇ、よかったね。」

「あ!一さん、髪にゴミが・・」

「?・・・・あ。ありがとう。」

イチャイチャ・・・

今日も変わらずいちゃいちゃしてるそらまふは俺を気にせずにいた。

はぁ

「妃くんには会いたくないな・・・」

なんて言いながら空をただ見ていた。


「よーうー先輩っ!」

がばっ

「わっ!何?」

飛びついてきたのは妃くんだった。

「この前メイドカフェ行ったんですよーその時に担当してた子が先輩ににてたんです。」

ぎくっ

ばれた?

「へっへぇー・・・そうなんだ。」

「ほらっ。これ写真。」

そう言って見せられた写真の中には俺がいた。

「身長も一緒ぐらいだしだからもしかしたら・・・」

ごくり

ここで俺は終わるんだ。

「先輩の双子とか兄弟かなぁって思って」

あー。そっちかー

「おっ俺は知らないなぁ。」

「ほんとですかぁ?陽先輩に似てすっごい可愛いじゃないですかぁ!」

可愛い・・・?

ー俺の好きな奴に似てる。

俺のことがすき?似てる?

ブァァァァ!

顔が一気に赤面した。

「いっ今なんて・・・」

「・・・・・・なんでもないですよ」

どきどき・・・

「じゃっじゃあ、また・・・」

だだだだ!!

一気に俺は走って言った。

それを妃は見つめて

「逃がさないよっ。せんぱい」

悪魔の笑みを浮かべていた

昨日の首のキスの跡が残っていることも知らずに・・・


次の日は妃くんは学校で何もしてこなかった。

今日は仕事の日だ。気を引き締めないと・・・妃くんにバレるわけいかない。

「妃様。おかえりなさいませ。」

「・・・よっちゃん。今日は面白いもの持ってきたよ。」

「?何ですかそれ・・・」

取り出したのはスマホだった。

「俺がよっちゃんの童貞をもらうって言ったでしょ?だからまず、写真かなぁ?って思って。」

「???」

するっ

妃は俺の足にてをかけた。

「ひゃ!何するんですか!」

「・・・やっぱり」

「?!」

妃くんの態度がいっぺんした。

「陽先輩でしよ?」

「なっなんのことでしょう?」

「もう誤魔化せないよ、体つきから怪しいと思ってたし・・・」

精一杯誤魔化すのもここまでなのか・・・

俺は妃くんに押し倒された体制になってしまった。

「まぁ最初からわかってたけど、先輩さぁ、これ学校に知られたらどうなっちゃうんだろうね?退学かなぁ?」

「・・・・何が目的だよ」

俺は仮面を外した。

もう、一か八かの勝負に出るんだ。

「うーん。そーだなぁ、先輩、俺と付き合ってよ」

「やっぱそうきたか」

「あれ?あんまり驚いてない。予想外ですねー。」

妃は心底驚いた顔をした。

「・・・ショックだよ」

「?何がですか?」

「バイトやめなくちゃいけないから。」

「ていうかなんでバイトしてるんですか?」

「・・・いっ家が貧乏で、父さん他界したし、母さんも働いてるけど弟いるから、」

「そーなんですか。」

「弟には絶対にこんなことさせたくないから俺が今働いとけばいいんだ。だから今回のうらたの件はすごい好条件だったのになぁ」

うらたは少し悩んだ顔をした。そうすると何か思いついたのかはっと思い出したように言った。

「いい仕事ありますよ。」

本当の裏を知った俺は妃の笑顔が怖く見えた。


仕事を終えて片付けて俺は妃についていった。

どうやら妃はすごい金持ちらしい。妃には執事がいた。いつも車で送迎してくれたり、世話を焼いてもらってるらしい・・・

「今日は奏さんなんだ。」

車を開けると二十歳ぐらいの人がいた。少し傷が多い、修羅場を相当くぐってそうだ。

「お帰りなさいませ。妃様」

本場の執事はこんななんだ・・・

自分のメイドが生温く感じた。

「あいつは?」

妃が怪訝そうに言った。奏さんは慣れた口ぶりで、

「伊吹さんはもう帰って来ていますよ」

「あっそ」

空気が一気に重くなってしまった・・・・

「ねっねぇ?仕事って?」

「?。・・・行ってみてからのお楽しみにしといて」


「えーーー!!!!なっ何これ?!」

「どう?ここが『いい仕事』だよ」

妃の家はなんと、ホストの社長だったらしい。

「しかもうちはセレブしか取ってないから、相当収入入ると思うよ?」

ガチャッ

『お帰りなさいませ。妃様』

一斉に並んでいた男達が話した。

「ただいま。」

そう言いながら自信を持って歩けるのが凛々しくかっこよかった。

「お帰り、妃。」

「・・・兄さん。」

ふと前を向くとそこそこカッコいい男性が立っていた。

「最近夜遊びが多すぎないか?」

「しょうがないでしょ?次の新入り決めてたんだから、俺の言うことに一々ケチつけないでくれない?」

バチバチ・・・

なんだ?なんだ?

「彼が妃様の兄の伊吹様です。彼らはこの会社のNo.2とNo.3を争う中なんです。だからいつもこんなですから。」

とこっそり奏さんは教えてくれた。

「ところでうらた、あの人は誰?」

「新入りだよ」

「・・・は?」

伊吹さんはとても優しい笑顔を変えず言った。その一文字で、この空間の全員が「やばい」と感じた。

「お前、またそんなことしてんの?父さんに怒られてもしらないよ?」

「だから?兄さんには関係ねーし。ていうか兄さんが勧誘するより俺の成績の方がいいじゃん。口出すなよNo.3。」

あぁそう言うことか、お兄さんが、下なのか、ここは上下関係がすごく厳しいらしい、周りのところを見てわかる。しゃべっているもののこの中の空気が、ピリピリしている。

コツコツ

「お前たち、少しは静かにすることを学んだらどうだ?」

気品のある服を着たいかにも男らしいひとが立っていた。

妃の家ってイケメンぞろいだ・・・

「お父様。」

「父さん・・・」

その父と呼ばれた人は俺に気づいていった。

「君は・・・」

「俺は、妃の友達の陽です!」

「・・・妃の友達・・・」

「はい。うちの親父が他界してしまって・・・、それで母がずっと働いてるんですけど、家計が苦しくて・・・お願いします!雇っていただけないでしょうか?」

「ふむ。そうか、私はあまり名前を出したくない。気軽に『マスター』とでもよんでくれ。」

「はい!」

「少し君と二人で話しがしたい。陽君を借りるぞ」

伊吹さんと妃はしぶしぶ頷いた。


「陽君。適当に座ってくれ。」

俺はおそるおそるソファに座った。

「お見苦しい姿を見せてしまって申し訳ない。」

「いえ、大丈夫です。」

「私は妃に『本当に大切な人、ここの物だとバレても嫌がられないやつを連れてこい』と言ったことがあるんだ。この家を見ればわかるだろう。」

「え・・・」

だから、妃は俺をここに・・・・

「別に私は同性はダメだとは思ってない。ただ・・・陽君は本当に妃のことが好きなのか?」

どきっ

・・・好き・・・

俺はあいつの口から聞きたい!

「俺はっ!まだ、好きとかよくわかんないし・・・妃とは釣り合わないと思うけど・・・でも俺は妃といい関係を作れたらいいと思います。」

「・・・・そうか、その言葉で十分だ」

フッ

マスターは優しく微笑んだ。

「妃はいい奴に巡り会えたんだな、」

やばい、マスターが優しすぎて泣きそう!

「・・・・お前も隠れず出てくればいいのにな、」

ソファの後ろにいつのまにか妃がいた。

「だっだってぇ・・・・父さんが付き合っていいっていゔと思ってなかったんだもんー!」

「え!妃!?」

初めて妃の泣いている姿を見た。

「さあ、そろそろ仕事だ、陽君、妃が泣き止んだら一緒に広間に来てくれ」

バタン

マスターは俺の答えを待たずに扉を閉めた。

でもまぁ、答えは決まってるけど、

「ふぇぇぇぇぇん!」

まだ泣いてるのかよ、

「・・・・妃?そのままでいいから、話、聞いて?」

「うん・・・・ひっく」

「俺の友達が男同士で付き合っているんだ。その時に『お前も好きな人できたらわかるよ』なんて言われたんだ。でも俺は男なんざ付き合いたくなかった。・・・・妃のまえで言うのもあれだけど・・・・正直、気持ち悪いと思ってたし」

「陽先輩は俺と付き合いたくないですか?」

「ちがくて!俺は!お前だから付き合いたいの!妃じゃなくちゃダメなの!」

「・・・・ほんと?」

「うん・・・・あー!もうっ!俺はっお前の事が好き・・・・ほらっずっとお前が好きなの気づいてたし・・・・妃からも聴きたいなと思って、お前の『好き』を・・・・」

俺は照れ臭くなって、頭を少しかいた。

「先輩・・・・」

妃は恐る恐る顔を上げその伏せていた、顔を上げた。

だが俺の想像していた妃の顔じゃなく薄気味悪い笑みで俺を見た。

「俺がいつ泣いてると思ったんです?」

「え?」

「こんなに先輩のこと、脅してるのにこの俺か泣くわけないじゃん?バカなんですか?」

「妃・・・・?」

「という訳でよろしくお願いしますね?あぁもっと早く、脅しとけばよかった。ふふっ、好きですよ?先輩」

ポカン・・・・

なっなんなんだよ?!もう!

「きっ妃ぁのバーカー!!!」


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