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第6話 要塞都市アルカディア

ミストとアガンは特に戦闘をすることもなく、【要塞都市アルカディア】の門前に着いた。モンスターから街を守るためなのであろう、立派な防壁が高くそびえ立っている。かなり大きめの街だ。人口は40〜50万といった所だろうか。門の前に大して人はおらず、すぐに中に入れそうだった。アガンはミストを連れて門番の所へ行く。



「お、アガン!もう依頼(クエスト)終わらせたのか?」



門番の男が話しかけてきた。割と仲が良い間柄のようだ。



「おうよ。今日は簡単なのしかなかったからな。あと、こいつの仮身分証出してくれ。多分持ってないだろうからな。」

「こいつ?」



この時初めて門番がミストに気づいた。とたん



「って幼女!?お前どこで攫ってきやがっ「誰が幼女だデカブツ」見た目に反して口が悪い!?」

「何で俺が攫ってきたことになってんだよ!誤解されるだろ!こいつは森で迷ってたのを保護したんだ!あと口が悪いのは気にしたら負けだ。」



反論するアガン。だが、



「いやいくら何でもその言い訳はないだろう?あの森でこんな幼「【ドガッ】」グボァ・・・子供「【ゴズッ】」ガッ・・・お嬢ちゃ「【バキィ!】」ウグゥゥッッッ・・・・・・・うん、生き残れるな。十分に。」



ミストがぶん殴ったせいで皆まで言う事は無かったが、門番の言う通り、普通はあんな所に子供がいれば確実に死ぬ。



「わかったなら早く頼むぞウィル。腹減って気が立ってんだよこいつ。」



そう言って銀貨1枚を門番(ウィル)に放る。



「へーへー、身分証作ったらそれ持って銀貨返してもらいに来いよ。ほれ。」



門番(ウィル)はミストに紙でできた仮身分証を渡した。と、ここで



「ミスト、こんなんでも一応此処の門番だ。いざって時に問題になると困るから、殴ったところ治してやれ。」



アガンが何気に酷いことを言いながら、ミストに治癒を頼んだ。



「むぅ、わかりました・・・【レイス】」



門番(ウィル)の傷が一瞬で消えた。ついでにここ最近の訓練の怪我も治っている。



「お、治癒士だったのか。【レイス】でここまで治るなんて凄いな。心なしか体も軽い。ありがとよ。」



渋々治したところとか、殴ったのがミストであることに対する不満など全くないようで、満面の笑みでお礼を言ってきた。お人好しの友人はお人好しなのであった。



「身分証とは?何処で作ったら良いのですか?」

「ああ、身分証は治癒士なら教会で作ってもらうといいだろうな。詳しい事はアガンに訊くといい。暫くこき使ってやれ。」



門番(ウィル)はさっきの口の悪さは何処に行ったかと思ったが、また殴られてはたまらない。・・・治癒士の筈なのに打撃が結構な高威力だった。



「扱き使えってお前、ん?ミストのやつ何処いった?」

「あ」



ミストは空腹だった。




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