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第4話 スキル:反転

「ーーーーは?」



霧屋(きりや)、いや、ミストと呼ぶべきか。ミストは再び、軽度ではあるが混乱に陥った。なんせ、謎の声が聞こえたかと思えば魔王なんて物騒な称号が付き、ステータスがとんでもないことになっているのだ。ちなみに、『ユグドラシル』に称号システムは無い。ともなると、この世界は『ユグドラシル』と似て非なる世界だと言えるのだろう。更に



『アクティブスキル:反転』



「いやこれ何よ?取り敢えず説明プリーズ。」



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

アクティブスキル:反転

自身及び他者の使用するスキルの効果を反転させる。自身のスキルを反転させる場合、MP消費は100固定だが、他者のスキルを反転させる場合は相手のステータス及びスキルのランク、レベルで消費MPが激しく増減する。

_______________


マジで出た。言ってみるものである。



「よし、ナイスだゲーム仕様。なるほどねぇ。という事は、だ。その辺の木とかに回復魔法かけたら・・・・・【レイス】」



ミストが最下位の回復魔法を、目の前に立つそこそこ大きな樹に放つ。と、見る間に枝先から黒くなり、青々とした葉が全て茶色くなって地面に落ちる。そしてーーー枯れた。否、土塊となって崩れ落ちた。



「レイスでこれか・・・。こりゃおいそれと高位回復魔法なんてつかえないな。で、こっちが本命なわけだけども『魔王』ねぇ。称号なんてユグドラシルには無かったはずだけど。ってなわけで、説明プリーズ」



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

称号

スキルの獲得やステータス、戦闘や特殊な職業につく等、特定の条件を満たすことによって付与される。ステータスに変化が出るものと、特になんの効果も無いものとに分けられる。

_______________




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

称号:魔王

先天的な適合者にのみ付与される特殊な称号。適合者は『全スキルの限界レベル上昇』『一部ステータス上昇』『ランダムで選出された特殊スキルの獲得』更に、称号を付与された時点で身体の成長が停止する。

_______________



「称号凄え。」



呆れる程とんでもない効果であった。この時点でミストの混乱は大方おさまっている。・・・色々と諦めかけているともとれるが。



「それにしても、成長の停止・・・不老、か。・・・・・ということは、私は一生この姿のまま!?」



ここでミストの外見を説明しておこう。髪は長い薄めの金髪を編み込んであり、紫色の蝶の飾りが付いている。目はぱっちりとした丸く紅い瞳。服装は所々に紫色の装飾が施された黒いゴシックワンピとブーツ。正直言って回復職には見えない。そして本人にとっては最も重要な身長だが、140センチ程しか無い。不幸なことに、半年ほど前、篠宮(しのみや)により勝手に身長の設定を現実と同じ高さに変更されてしまったのだ。霧屋は俗に言うチビであった。

設定を元に戻そうにも、アバター変更の際に決定したパスワードを篠宮本人が忘れてしまったので、面倒な手続きをしたくない霧屋はそのままの状態でプレイしていたのだ。アバター変更するのにいちいちパスワードが必要なのもまた珍しいのだろうが・・・。



「こうなるってわかってたらすぐにでも設定し直したのに・・・。

まあ、ブーツで底上げしてあるし?うん、大丈夫だ!問題無い!多分!」



せいぜい3センチである。



「言うな!」

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