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キミボク  作者: きつねさん
委員長(コロさん)の場合
39/51

テンプレ的事柄

全速力で森を走ります。

枝とかに引っかかる事もありますが高STR、高VITのステータスなので気にせず突破していきます。

走ったところの地面がえぐれるほどのスピードです。

なんでそんな森林破壊気味の高速移動をしているかというと、

女の子が襲われてるところが遠くに見えたからです。

どうやら視力も上がっているようで普通見えないだろうというぐらい遠くです。

ですがこの移動速度なら間に合うかもしれません。

あと少し、間に合って。















森の中、木がなく開けた場所に一人の少女がいた。

そしてその周りには何やらゲル状の物体が囲んでいた。

そのゲル状の何かは大人ほどの大きさである。

そしてこのゲル状の何かはれっきとした魔物である。

物理無効、正確には剣で切ったり、ハンマーで殴ったりすると二つに分かれたり、飛び散ったりするが、

飛び散った小さな小さなしぶきでさえ生きているのだ。

一体の魔物というより魔物の群体という感じである。

ちなみに攻撃方法は捕食、増殖である。

相手の体を食べ、食べた分だけ自分の体とするものである。

たまに若い冒険者が剣で切ったりして、飛んできたしぶきを浴び、皮膚から徐々に徐々に食われ、

体の中に入りこまれ、食われる痛みに絶叫しながら絶命したりする。

もちろん要注意の魔物としてギルドで教えられるのだが、いかんせんこの魔物ゲル状で足がないくせに

とんでもなく速いのである。

ただ、ある程度小さくなると遅くなるため、剣で散らしてから逃げようとして死ぬのである。

魔法を使えばどうか?残念ながらそんなに劇的には効かない。

ただ少し効きづらいがダメージは通るのでこの魔物の対処方法は遠距離から魔法でちまちま削る、

といったものになる。

ただ、魔法使いがいても危険なので中級ぐらいまでは早期発見、即撤退が原則となる。


さて、状況を整理しよう。

そんな厄介な魔物の前には十になるかならないかといった少女。

ゴスロリチックで真っ黒な服を着て、服に合わせた黒い傘を持っているだけで、

武器や杖を持っているようには見えない。

そもそも戦えるようには見えない。

はっきり言って生存は絶望的だった。本来なら。













「間に合ったっ!」

恐るべき速度で森を走り抜け、ころさんは魔物と女の子の間に立った。

間に入るためにころさんは剣でゲル状の魔物を斬り、そのしぶきがころさんにかかったのだが、

高VITのためか、それとも高MNDのためなのか特にダメージを負った様子はない。

だからころさんが負けることはない。


それ(・・)さえなければころさんはゲル状の魔物をちらし、少女と一緒に逃げれただろう。


それは背後から来た。


物質化した闇、そうとしか形容できないような何かがころさんを後ろから呑み込んだ。


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