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積み重ねの果てに  作者: 星狼
酒席の決戦

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15/22

後ろ盾の約束

イアンの目が少し細くなった。

彼はゆっくりと息を吐いて、突然大笑いした。


「あぁ、リスティ!アイツね!?アイツ、なんでBランクなの?」


エセスは思わず笑顔になった。


「あっ、やっぱりイアンさんもそう思います!?」


イアンはカウンターを軽く叩きながら、興奮気味に続ける。


「アイツ、凄ぇな?レッド国相手なのに、スッと懐に忍び込みやがるな?アイツとミリアが全体の雰囲気作ってくれたから、まぁやりやすかったよ」


エセスは深く頭を下げた。


「ありがとうございます」


イアンは満足げに頷き、すぐに本題を切り出した。


「アイツ、俺につけてよ?アイツ、俺と一緒にやれば、すぐSランクいけるんじゃないか?」


エセスは苦笑いを浮かべて、静かに答えた。


「あ〜、凄くありがたいお言葉なんですが……リスティさん、暫く先まで仕事埋まっちゃってるんですよ」


イアンは肩をすくめて、笑った。


「まぁ、そうだよな?アイツぐらいの能力なら、仕事埋まってるか?」


エセスは視線を落とさず、丁寧に言葉を続けた。


「はい。リスティさんは私のエースですから。上手くタイミングが合えば、イアンさんの任務の方にも回しますので……リスティさんの昇進の後押し、お願いします」


イアンは少し間を置いて、ゆっくり頷いた。


「うんうん。現場でも昇進試験の話出てたからね。俺も、あの依頼の参加メンバーは昇進試験の後押ししておくから……まぁ、彼が動けるタイミングになったら俺の所回してよ。やっぱり、俺も知ってるメンバーとやりたいし」


エセスは静かに頭を下げた。


「はい、よろしくお願いします」


その時、奥の部屋から足音が近づいてきた。

カヴァーデルが現れる。


「あっ、カヴァーデル来たみたいだな。それじゃあ、よろしくね」


イアンはエセスとエイリーに軽く手を上げて、カヴァーデルの元へ歩いていった。


エセスはカウンターに残り、静かに息を吐いた。

リスティとハルキに、大きな後ろ盾ができた。

イアンというSランクの後押し。

これで、二人の未来はまた少し広がった。


彼女は書類を軽く整え、微笑んだ。

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