第十七話:武闘大会後
ゼイルは準優勝の授与式を済ませた後、二人と合流して宿へ戻ることにした。
「準優勝おめでとう!」
羽交い絞めから解放されて落ち着きを取り戻したミリィーがゼイルを祝福する。
「うん、ありがとう。でも本当は優勝したかったんだけどね・・・」
「あの猛者だらけの中でなら、準優勝でもすばらしいですよ!」
ゼイルが視線を落とすと、メニイが激励した。
「そうだね。いつまでも落ち込んでいられないね」
ゼイルは自分に言い聞かせるように言った。
「それにしても、フォルスはあんな奥の手を隠し持ってたのね」
「ああ、最後の魔力放出ですね?」
ミリィーとメニイにゼイルが打ち明ける。
「・・・というより、彼は魔術の成績もトップクラスだったんだ。だから最初から魔術を使用されてたら、あんなにいい勝負にならなかったよ。剣術の主席は俺だけど、正式な学院の主席は彼だからね」
ゼイルの発言に二人は声を上げる。
「はあっ?」
「どういうことですか?」
「つまり、まともに戦えば俺じゃ彼には勝てないってことだよ。・・・彼は俺に剣で勝つことに拘っているんだよ。だから最後以外は魔術を使わなかったんだろうね」
「そうなんですか」
「この前、フォルスの実家は剣術の道場を運営しているって言っていたわね?」
「そういうことなんだよ」
「だから今回はそういう意味では・・・剣では勝ったんだ」
ゼイルは先程よりも少しすがすがしい顔で二人に言った。
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