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幼馴染の本心

「なら、今は私が好きってことよね」


「えっ?」


涼音が俺を押し倒して俺の上に乗ったことに俺は戸惑ってしまう。


「涼音、何やって」


「これであの女狐を好きになったんなら。


私も好きになったってことだよね♡」


俺が涼音を見ると彼女の目は焦点を向いておらず目の中には♡が映る。


「女狐ってお前・・・」


「んふふ」


それで涼音は笑みを浮かべる。


「バレちゃった。でももう関係ないよね♡だって私たち相思相愛だもんね♡」


「涼音、お前、まさか・・・」


流石にここまで言われたら誰でも嫌でもわかる。


「そう、私は薫が好き♡世界で一番、誰よりも好き♡誰よりも薫のことを知ってるのは、わ、た、し♡」


「涼音・・・」


「あの時から。保育園児の時から私は薫に惹かれてたの♡」


「じゃ、どうして俺が奈々を振り向かせるのを手伝ってくれていたんだ?」


「あ~、それはね、ここまでしてあの泥棒猫が薫を振ったら流石に薫も諦めてくれるかなっと思って」


「じゃあお前ほ本心では」


「そうだよ。薫をアイツに渡す気なんて更々無かったよ」


俺はそれを聞いて絶望する。


最初から誰も俺のことを応援してくれなかったと。


一番信頼していた親友に裏切られたこと。


「でも、もう大丈夫♡だって今は私が貴方の彼女だから♡」


涼音は薫に倒れ込み抱きしめる。


「ん~♡」


涼音は薫の胸に首に顔を埋め臭いを嗅ぎ興奮している。


「しあわ、きゃっ!」


しかしその幸せは長くは続かなかった。


薫が涼音を押し除けベットから降りる。


「はあはあ」


「もう、薫ったら♡妻を乱暴にしちゃダメよ♡」


既に妄想と現実の区別がつかない涼音に薫は優しく話かける。


「涼音、よく聞け。俺はお前の事を大切に思ってる」


「薫♡」


「でも、それは幼馴染、親友、あくまで友として大切ということだ」


「・・・・・・」


涼音の目はだんだんと落ち着いてきた。


「だから今までの事は感謝してる。」


「・・・・・・」


涼音はピクリとも動かない。


しかし薫はそれに気付かず話しを続ける。


「でも、それ以上におれは奈々を」


「・・・る・・・い」


「え?」


涼音は何か行っている。


そしてその声はだんだんと大きくなっていき。


「う・・・い・・・うる・・・いうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさーーーい!」 




そして叫んだ。


「涼音」


「もう聞きたくない!なんで!なんで!私じゃなくてアイツなの!?絶対!絶対!絶対!おかしい!薫を幸せに出来るのは私だけ!なのにどうして・・・」


涼音は狂ったかの様に叫んだと思ったら最後は静かになった。


「涼音」


俺は涼音の様子が気になりそっと近づく。


すると涼音はそっと顔をあげ、俺はそれを覗き込む様に見ると。


「あはっ♡」


笑っていた。


「そうだ、これは試練なんだ」


涼音が突然訳も分からないことを言い出した。


「私がどれだけ薫のことを思ってるのか世界が試してるんだわ」


俺はそんな涼音が怖くなり彼女の部屋を出てエレナさんに挨拶もせず家に帰ってしまった。

次回から過去の話で涼音が薫を好きになり、ヤンデレになる理由が描かれます。

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