第肆楽章 壱分音符
ガンバ〜れ! ガンバ〜れ! ガンバ〜れ!
「ガンバ〜るちゃん! 今、何処? 待ってんだけど?」
「御免ね御免ね御免ねっ! タルタルちゃ〜ん! 今日無理何だよ!」
「はぁっ……何言ってるの、御託は良いからさ、そっち切り上げて! 早く、こっち来てよ!」
「だからね……無理何だって?」
「どうして無理なのよ? こっちは壱月前から、決まってたでしょ? 約束守んないと……早く来てよ! プチッ! 全く!」
ガンバ〜れ! ガンバ〜れ! ガンバ〜れ!
「タルタルちゃん! だから、無理なんだって!」
「何よ! はぁっ……さっきから、無理無理無理しか、言って無いじゃん!」
「だから……あの〜……あれだよ……帰れ無いんだよ〜っ!」
「帰れ無いって……何処で、何してんのよ?」
「アメフラシのお世話だよ!」
「アメフラシの御世話……? 意味分かん無いけど?」
「アメフラシの御世話だよ〜! 朝から夕方迄、大変なんだから?」
「もしかして……天照ちゃんの処まだいるとか……何?」
「実は……そう何だ! へへへ……約束してた雨がさ! 中々降らなくて……メンバ〜も入れ替えてやってるんだけど……? 御免御免御免御免御免……タルタルちゃんに、壱生で何拾度目かの、お願い聞いて下さい! 頼んま〜す!」
「ふ〜ん(こりゃぁ、駄目だな?)……仕方無いね? 早く雨降らして、帰っといでよ?」
「本当にぃ〜っ……有り難う! 恩に来ま〜す!」
「帰って来たら、フィッシュ&チップス寄ってよね? 反省会しよ?」
「うん! 分かった! 必ず寄るから〜! 有り難う、タルタルちゃん! お願いね〜!」
プチッ!
「はぁ〜あ……やりますかね〜……? 参ったな……ガンバ〜るちゃん抜きのヴァ〜ジョンに、調整しないといけないのか……?」