第5部 僕は冒険者になる
第1章 旅立ち 第5部 僕は冒険者になる
エクスカリバーの鞘に言わせると、魔殺の呪いがあるチェーンを素手で触れるのは加護があるかららしい。
熊っぽい何かが死んだので、呪いの効果があるのは確からしい。
結局、加護が無い相手に使えることは確かなので、持っておく事にした。
エクスカリバーの鞘に言わせると、僕の両手には既にエクスカリバーの剣が宿っているらしい。
という訳で探索を再開し、ついでにエクスカリバーの剣を試す事にした。
はい。着ました【ピコーン!】4回目。
どこからどう見ても、岩ですな…。
というか、岩の中からナニカを感じる…。
エクスカリバーに聞いたとおり、この岩に向かって〈一刀両断!〉と、念じると半分に斬れた。
巨石はなぜかボコボコと沸騰するかの様に消滅し、煙が晴れると中から鎧と盾が現れた。
「見事なくらい真っ二つだわ…」
そう。盾も鎧も斬れていた…。
岩を真ん中で斬っちゃったので、真ん中辺りにいたであろう、盾と鎧は真っ二つ…。
よく見ると盾は淡い光を放つ銀色の豪華な盾。真っ二つだけど…。
そして鎧は、おどろおどろしい紫の鎧。これまた真っ二つだけど…。
どちらにしても凄そうな装備なので、縄で括って持って帰る事にした。
来るときには多くの魔物に遭遇し、隠れて進んでいたが、帰りは全く見なくなっていた。
何かの前触れなのだろうか…
街に戻り雑貨屋に行くと、盾も鎧も半分に斬れているけど、貴重として凄い金額で買い取ってくれた。
なんとウハウハの2000ゴールドゲット!
僕はそのまま冒険者ギルドに登録に行き、1800ゴールド支払う!
受付中のお姉さんは、前回お金が無くて諦めた僕の姿を知っている為、非常に驚いている。
これは悪いお金じゃないからね?
1800ゴールドを払うと、なぜ入会金が高いかを説明してくれた。
若い人が取りあえず冒険者ギルドに登録すれば何とかなるという感覚から、命を落とす者が後をたたなくなったのだそうだ。
そうした懸念から、簡単に支払える金額では無くし、ちゃんとした武具が揃えられる価格帯の入会金になったのなそうだ。
なるほど!高いには高い理由があるようだった。
そして、受付のお姉さんは冒険者ギルドについて説明してくれた。
曰く、クエストが受けられて報酬が貰える
曰く、報酬額に比例して危険性が高い
曰く、実績を上げると冒険者ランクが上がる
曰く、冒険者ランクはFからSSSまである
曰く、討伐した魔物の素材を買い取ってくれる
曰く、討伐クエストの場所、証拠品が必要
曰く、喧嘩は厳禁という訳ではない
曰く、喧嘩で武器を使うのは厳禁
まだまだあった気がするが、覚えているのはこのくらいかな…?
冒険者になった僕は、今日からお世話になる宿に移り、少し豪華な晩御飯を頼んだ。
「お兄さん景気がいいんだね?それとも何かのお祝いかい?」
女将さんが声をかけてきた。
「お祝い何ですよ。雑貨屋さんで探知器を買って、森で見つけたアイテムを売りに行ったら、想像以上になった物ですから」
なんかいろいろ上手くいっているご機嫌な僕は、正直に話した。
「そりゃあ良かったねえ!でも凄いね!そんな訳の分からない道具を買って、魔物の森に行く何ざ、普通なら自殺行為さね。間違っても聞き耳立てている皆は真似すんじゃないよ!」
そういって辺りを見渡す。
「あとさ、聞いたあたしも悪いんだけど、お兄さんは正直に答えちゃ駄目だったんだよ!周りにどんな連中がいるか分からないからね!危ないから今度からは濁しておきなよ」
女将さんはそう言って厨房に戻って行った。
確かに!
クラス 亜神
職業 亜神
レベル 39
HP 50+30
MP 43+15
物攻 43+30
物防 41+15
魔攻 41+30
魔防 40+15
体力 48+30
機敏 42+15
運 ∞-50
スキル 意思疎通 上限突破 各無効
アイテム 探知器 魔殺の鎖 大魔道の書
ミスリルタリスマン
装備 エクスカリバー
加護 神剣の加護
呪い 魔殺の呪い
所持金 200ゴールド