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「……化物だ」
「※_~&¥$@、⇘⇖.g」
蝋燭が溶けている状態を思い出してほしい。まさにそれに似たような外見の化物がそこにいた。
(何なんだこいつ…。何か撮影でもやってんのか?…いやありえない、いくら一年経っても被災地でこんな怪人ショーの撮影なんて不謹慎極まりないだろ!!)
「&_$@=°×¥✧✰‼」
「うぉっ!?…あぶねぇ」
化物は剛に向かって口から液体を矢のように飛ばした。それを剛はとっさに避け、液体はそのまま壁に付着した。
(液体がついた所が溶けてる!?)
「;<÷″✖▪♛☁」
(とりあえず…にげるしかない!)
危険を察知した剛は逃げを試みた。しかし、
「ッ!ぅおっ!?」
まだ片付けられてない小さな瓦礫に躓き剛は転んでしまった。
「クソ…こんな時に」
「!'㊌⑭=÷.ed.=<」
「!!」
いつの間にか剛の背後に化物が獲物を捕らえたかのように満足そうな目をしながら立っていた。
「意外とすばしっこいじゃねぇか…はは」
(俺は死ぬのか…こんな所で、こんな訳分からん化物に…あの大災害に巻き込まれても家族と共に生き残ったのに…………いや、俺は決めてたんだよ…!亡くなった人の分まで生き、そして……!!!)
「大災害の真相を俺が突き止めるまで…こんな所で死んでたまるかァァァァァ!!!!!!」
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『……。ついに目覚める時がきたみたいだね』
『君の背中には普通の人じゃ背負いきれない責任と使命がある…曽良 剛』
『僕は見させてもらうよ。君がどんな選択をするのかを、ね』
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(……!?)
剛の体が光り始め、化物は突然の光に驚きすぐさま後退した。
(…俺の体が…光っている?)
(……っ!?)
剛は信じられない様な瞬間を体験した。化物が先程飛ばした液体の矢を再び剛に目掛けて吹きかける様子が頭の中に映し出されたのである。
(これは……?)
「56♛㈷><+⑮!!」
「…ッ!」
「…同じだ…」
映し出された映像みたく化物が剛に向かって液体を吹きかけ剛はこれを上手く避けた。そのまま動揺してる時、また新しい映像が剛の頭に流れた。
(なんだ…?女の子が……化物を)
「はぁァァァ!!!」
「÷+!」
突如誰かが剛の後ろから化物に向かって走りだし、手に持っていた緑の光を纏った刀のようなもので疾風の如く化物を真っ二つにした。その光景は剛が見た映像と同じであり、化物だったモノが崩れ落ちた直後の映像も現実となった。
化物を斬った刀を今度は剛の喉仏に向け真っ直ぐ突き立てたのである。
「え…」
「……」
そして刃はそのまま
喉仏を貫いた。