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忘却世界の救世主  作者: パイナポー
ハジマリ
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5月ーー。

あれだけ桜が咲いていたのにすっかり失くなってしまい何か寂しい気持ちになるのは俺だけだろうか?いや、1年経てばまた見れるのだけれど、存在が消えてしまうわけではないけれど、あの桜に会えなくなってしまうなんかこう…この心が締め付けられる様な感覚。俺は苦手だ。


そんな考えたってどうしようもない事を考えている俺は曽良 剛、公立七海総合学園に通っている高校1年生だ。


七海町。俺が住むこの町は一見普通の町に見えるが所々に瓦礫が散らばり、人の写真が載っている張り紙がそこらの壁にある。恐らく人を探しているのだろう。


何故このような風景が見れるのか。それは1年前、この七海町に大災害が起きたからだ。


『七海町大災害現象』


大災害に何故"現象"という文字が後付されているのか。それは災害が起きた理由、詳細が"誰にも分からない"のだ。この町に暮らす人も。日本中の人も。世界中の人も。地震の記録は存在しないし、内陸部だから津波はありえない。


突然この町が崩壊し、命が奪われた。


昼のワイドショーやネットでは様々な解釈や都市伝説が流れたが、何者かの祟りや世界滅亡の前兆などなど…全てが非現実的だ。時が経つにつれ、やがて被災者は考えることより行動することに力を入れ少しづつだがこの町も復興し始めている。


俺自身も被災者だ。大災害の翌日に瓦礫の上で衰弱しきっている状態の時に救助された。幸いに家族も無事で今も

一緒に暮らしている。しかし家族を失い居場所も失い未だに施設で暮らしている被災者もいる。俺は幸せな方だ。幸せな立ち位置に存在している今に感謝しなければならない。そして大災害の被災者として俺にはこれからからの人生にある義務がある。それは…。


「なーに真剣な顔してんだツヨ!」


俺の事をツヨと気さくに言うこの男は友人の園田 悠理だ。金髪でチャラチャラしてるが全然不良ではないしむしろ優等生である。理由はあるが俺は悠理のことを親友と思っている。それは後々話そうと思う。


「んな真面目な顔してたか?悠理」


「お前はいつも表情硬いからな、そう思われない方がおかしいぞ」


「うるせぇ」


人のコンプレックスを軽々と指摘してくるじゃあないか。畜生め。


「悪い悪い…あ、やべ」

「?どうした」

「バイトがあること忘れてた!そんじゃなツヨ!また明日学校でな!」



そう言い残して悠理はそそくさと去っていった。忙しい奴だなまったく。さて、俺もさっさと帰るか…。



「…ん?」



そういえば今日は珍しく違うルートから帰ってる事に俺は気がついた。


(いつもは通らないのにな…ま、気まぐれだ)


そんなに気にせずに帰ろうとした瞬間、


なんとなく後だが後ろから嫌な気配を感じた。気の所為だ。気の所為だと自分に言い聞かることにしよう。絶対気の所為だ。うん。


早歩きを意識しようとした瞬間、




『※_~>’¥&♪→,)』




「…………




…は?」





つい後ろを振り返ってしまった。振り返ったその時、俺はこの世界の時間が停止したように感じた。それぐらい衝撃的だったのだろう。人間…ではない、異形な姿をした "何か" が俺の後ろに立っていた。




「……化物だ」




そう、化物がそこにいた。



--------------



「"スピナ"と"Q"の声が聴こえたよ!」


「何処から?さーちゃん」


「そんなに遠くない…あっちだ!あっちから聴こえた!」


「もっと具体的に教えろ!!


で、どうするユイ?アタイが"スピナ"使おうか?」





「いい。私がやる



…数少ない戦士を失うわけにはいかない、行こう」

投稿ペースは不定期の方がいいのか1週間に1話がいいのか…。

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