表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/135

六話 ステータス

 レイとの話も終わり、ロイを担いで家に戻りベッドに寝かしてある。


「うぅ。ここは一体、俺はどうしたんだ」


 目覚めた様だ。ロイの一人称が俺になっている。

急いでいる時や戦闘中に一人称が変わるタイプの人間みたいだ。


 俺も知らない人の前では、基本は自分のことを言うときは僕を使い、相手が貴族だった時は私を使う。

 

「お父様。ずっと寝ていたじゃないですか」

「そうなのか」


 説明が面倒だな。

 とりあえず、模擬戦中はレイに眠らされたという話をしておいた。一応嘘ではないので、大丈夫だろう。


「あの方は本当に人間なのだろうか」

「人間だと思いますよ」


 最低でも五百年も生きることが出来るのかという疑問が残ると思うがレイにはある魔法が掛かっている。ちなみにこの話は長くなるので割愛する。

 よって、レイは一応人間である。ただ、強すぎるが入るが。


「そろそろ、眠る時間なので私は部屋に戻ります」


 外を見るともう日が沈み暗くなっている。

 しまった。レイと話すことに夢中になっていて、時間を忘れてしまっていた。

 

 ちなみにロイが起きそうになったら《ショック》で何回か眠らせたので、最近の記憶が一部とんでいると思う。


 俺は自分の部屋に戻りベッドに寝転んだ。戦闘をして、疲れているせいかすぐに意識を手放せた。


 ――――――


 目が覚めた。時間を知るために外を見る。まだ太陽は見えないが外がほんのりと明るい。大体、五時ぐらいだろう。

 魔力の総量を上げるために何回も気絶してしまい、時間の感覚がおかしくなってしまっていると思ったが大丈夫そうだ。


 今日はステータスカードを教会から貰う日だ。ステータスを知る以外にも精霊との契約がある。精霊は魔導に使わなければ、魔法の補助をしてくれる。


 自分の力を知ることが出来る。更に新しい力を手に入れられる。

 男としてこんなにわくわくする日は滅多にないだろう。


 俺が朝早く起きたのは健康のためだけでは無く、訓練をするためでもある。

 魔力量は相当増えたがそれにあった体を作らないと《身体強化》などの自分にかける魔法に耐えられない。

 

 服を着替えて、部屋に置いる靴を履き窓から飛び降りた。昨日は《身体強化》をしていなかったが、今日は使った。


 昨日は足に強い衝撃が来たが、強化をしているお陰であまり痛くなかった。しかし、着地をしている面積が少なかったせいで地面が少し抉れてしまった。


 このままへこんでいる状態でも、雨が降ればすぐに戻ると思うが、折角だし、魔法を使って地面を直そう。

 足元にある土に少し魔力を流し地面を操作するイメージをする。そして、必要はないが詠唱をしよう。


「《土操作》」


 生活魔法の一つを発動させる。この魔法は地面を操作する魔法で主に軽い整地をするために使われる。大規模な整地だと《大地操作》を使う。ちなみに攻撃には使いにくい。


 試しに木に操作して尖らせた土を当てようとする。勢いの付いた土はそのまま刺さると思いきや木が当たった瞬間に土の操作が利かなくなり、重力に従って落ちた。

 実験は済んだのでまた整地をする。


 家の裏にある森に入る。そして、《身体強化》を使用し、木々を躱しながら走っている。

 三分ほど走り、家から約一キロ位離れた。これなら、中級魔法ぐらいならばれずに練習が出来る。


 ちなみにレイの住んでいる木の家はもっと遠い所にある。

 

 とりあえず、近くにある直径一メートルの木を生身の状態の本気で殴る。もちろん多少は鍛えていても六歳児の放つパンチだ。

 少し、揺れるだけで終わる。


 揺れた代償に手が痛くなる。別に鉄みたいに硬いものを殴ったわけではないので、骨折はしていないがとにかく痛い。


 次に《身体強化》を発動させてから殴る。

 今度は木が折れた。手の痛みは生身の時と同じぐらいか。


 木はまだ森の中にたくさん生えている。

 

 俺は、日が昇るまで木を生身で蹴ったり、枝を折って剣の形をやった。

 木がたくさんあるとはいえ、毎日やると流石に環境破壊と言われそうなので、この訓練は十日に一回ぐらいにしよう。


 ――――――


 日が昇りそろそろ、家の人も起きるんじゃないかと思い、俺は家に戻った。

 廊下で誰かと出会うのは嫌なので自分の部屋にジャンプをして入った。軽いお陰で、強化をしていない状態で部屋に入った。

 

 汗によって服が肌に引っ付いて気持ち悪い。着替えてもいいがこんなに濡れているのも何か不自然な気がするので、生活魔法で綺麗にしよう。


 何故か部屋にあった、洗濯タライに服と《クリエイトウォータ》によって出した水を入れる。


「《クリーン》からの《乾燥ドライ》」


 《クリーン》で水が渦を出し服を綺麗にして、服を出して《乾燥ドライ》で乾燥させる。石鹸を使っていないので、匂いは付かないが泥汚れや汗を流せるので丁度いい。


 綺麗にした服を着た。そろそろ朝飯を食べる時間だ。訓練をした後なのでお腹が空いている。俺はリビングに向かうために自分の部屋を出た。


 その前にシュウとシーを起こそう。あの二人は毎回遅れてくるから、寝坊をしているはずだ。

 メイドが二人にも付いているので起こしてくれるだろうが兄貴として一回は起こしてみたい。


 更にリビングの通り道にあるので面倒臭くない。


 ドアを開ける。ノックをしなくても兄弟だしいいだろう。


「よう。起きているか! ……って誰もいないじゃないか」


 部屋には誰もいないように見える。普通の(人間)なら居ないから諦めるだろう。しかし、俺はまだ諦めない。


 【魔力感知】を使って部屋を調べる。 

 魔力をうまく操作を出来れば隠せるが、この時代の人は大人でも精霊に魔力の操作をやってもらっているせいで魔力を隠すのは無理だ。


 スキルのお陰で、クローゼットの中やベットの中などの関係の無い所を調べる必要は無くなった。

 ベッドの下に魔力を感じる。


 まさか、ベッドの下に隠れているなんて、寝相が悪いのか、まだ寝たいのか。

 どっちにせよ朝飯の時間だから連れ出そう。


「起きろよ。朝飯の時間だぞ」


 俺はベッドの下を覗き込んだ。そこには感知した通り、二人が転がっていた。


「に、兄さま。なんで、ここに来たのですか」

 

 妹のシーがおどけているがシュウはかなり落ち着いているようだ。


「二人とも飯の時間だぞ。そんなところに寝転んでないで、さっさと行くぞ」


 二人をベッドの下から出し、部屋を出る。廊下を歩いているとシュウが話しかけてきた。


「兄さんなんで、俺たちの隠れている場所が分かったんだ」

 

 どうしようか。ただの勘と言ってもいいが嘘を言うのもあまり好きではない。


「息が聞こえたんだ。よく耳を澄ませれば聞こえた」


 一応、やろうと思えば出来るが嘘をついてしまった。でも、勘という不確かなものよりはマシだろう。


 少し話をしながら歩いているとあっさり、リビングに着いた。


「あら、今日は兄弟揃って寝坊かしらね」

 

 母のクレアが笑っている。俺の持っている貴族のイメージならメイドを咎めたりする気がするがこの親は子供に注意をする。

 まあ、嫌いではない。


「たまにはこんなこともあるだろう。でも、リュウは珍しいな。いつも時間ぴったりに来るのにもしかして、今日の儀式が楽しみで寝れて無いとかだろう」


 ロイが昔は僕もそうだった。と話しているが早く飯にしたい。俺はお腹が減っている。

 

「お父様。お腹が空いているので早く食べましょう」

「ああ、そうだな」


 この家の飯はメイドが基本作っている。たまにクレアが手伝っているらしいが、俺たちは豪華な物をあまり食べない。しかし、量はかなり多い。

 貴族ってことを忘れてしまいそうな生活だ。


「冷めないうちにさっさと食べようか、いただきます」

 『いただきます』 


 合掌の文化は俺以外の召喚された勇者が広めたらしい。俺の時は仲間には伝えたが広まりはしなかった。


 この家には飯は二十分以内に食べるというルールがある。剣聖の先祖代々伝わっている伝統らしい。

 実を言うと五百年前の世界は五分で食えだった。


 しかし、当時の俺は食べるのに十分は掛かるから、健康等を引っ張り出して、二十分にした記憶がある。まさか、剣聖の家で、まだ続いていたとは。


 飯を食べ終わった。やっぱり、動いた後の飯は美味いと思う。少し、固いパンや、味の薄いスープも美味しいと感じる。


 俺は、いつも一番初めに食べ終わる。なぜなら、あまり上品に食べていないからだ。


「ご馳走でした」


 俺以外は貴族らしく上品に食べている。正直、俺は貴族になる気はない。弟に継がせたいなと思っているので貴族のマナーはあまり気にしないようにしている。


 一応、親にも伝えて、すんなり納得して貰っているので、怒られることも無い。

 

「僕は早めに支度をしておきます」


 今日は教会に行くので準備をしなくてはいけない。


「動きやすい服で来いよ。絶対に貴族っぽくない服でな」


 動きやすい服は分かるが貴族っぽくない服にする理由が分からない。まあ、どちらにせよ貴族っぽい服は着ないからいいか。


 ――――――


 自分の部屋に一時間ほどが経っただろうかユミナが呼びに来たので、玄関に向かった。

 

 家の前には馬車があった。この家専用の馬車だ。

 大きさは普通だが、白い馬に白い荷台。荷台には金で家紋らしきものが刻まれている。改めて、自分が高い地位の家にいると思った。


「よし、全員いるな、出発をしよう」


 王都はここから大体、十キロほど整備された道を通っていけば着く。この辺には盗賊も出ないらしいし、村も無いので、テンプレと言う寄り道になることはないはずだ。


 馬車は五十分ほど掛けて、王都に着いた。


 王都は高い防壁に囲まれている。見る限りコンクリートみたいな材質だ。しかし、本当にそれだけかと思い【魔力感知】を使ってみた。

  

 壁全体に魔力があるみたいだ。モンスターを避けるための結界あたりだろう。正直な所、俺は魔道具についてはあまり詳しくはない。


 そろそろ、門に着くな。でも、門あたりには多くの馬車が並んでいた。商人や旅人だろう。この中を待つのは面倒臭くさい。しかし、今の俺は貴族だ。 

 

 一般人はこの長い列を並ぶ必要があるが、この国には、貴族専用の入り口がある。そこは、貴族のみしか並べないのでかなり空いている。


 馬車に家紋が入っている馬車じゃないとすぐばれるし、偽造したら死刑もある罪らしい。

 

 俺たちの馬車は貴族専用の方へ向かった。

 

「そこの馬車。止まってください」


 鎧を着た門番の男が丁寧な口調で止めてきた。流石に貴族の可能性のある人に対して荒い口調だと、気分を悪くするのを警戒しているのだろう。


「僕たちはローゼン家のだけど、通っていいかな」


 ロイが馬車の窓を開け、顔を出す。


「け、剣聖様。これは、すいません。お通りください」


 顔パスか。俺も勇者の時はどの国も顔パスで、便利だったなと思い出す。

 でも、今思えば、もし顔が似ている人が悪人クズにいたらぞっとする。


 門を抜けた。と思ったら男の荒い声が聞こえてきた。


「なんなんだ。あの馬車は俺たちが何時間も並んで通れるのに不公平だ!」


 この町に初めて来た奴だろうか? でも、他国でも貴族用の入り口がある。って書いてあったのにな。そうとう馬鹿なのか。革命を起こしたいのか。

 多分、あの男は馬鹿の方だろう。なぜなら。


「俺にもあそこを通らせろ。もしくは、慰謝料の金をよこせ」


 自分の目的、欲望をあっさり喋ってしまっている。革命を起こしたい奴なら、まず、周りの賛同を得るための言葉を使う。


 無視をしてもあいつは何も出来ない、強引な手に出たら、門番もしくは周りの奴らに追い出される。


 俺たちの馬車は男の声を無視して、王都に入った。


 町は屋台もあり、活気あふれる感じがする。

 屋台を観察していて、気づいたことがある。まず、焼鳥の屋台が多い。これについては原因がはっきりしている。歴代の召喚された勇者の大半が町に入って、初めに食べるのが焼鳥という噂があるらしい。


 俺はそこまで、意識をしていなかったが、よく食べていたことを覚えている。元の世界の料理にかなり、似ていたからなのか、未だになぜ食べていたか、謎だ。


 あと、もう一つ、私服衛兵が多い。槍や大きい剣は持っていないが、腰に短剣を隠している。そして、歩き方が訓練を受けた人の歩きだ。


 警備の方法は、本によると初代国王から今まで変わったことが無いらしい。確かに事件が起きたらすぐに対応できるのはいいやり方だ。


 そうこう考えている内に教会近くの馬車を預かってくれる宿屋に着いたらしい。

 ここからは歩きだ。その前に俺の両親が着替え始めた。貴族に見えない服を着るらしい。これに関してはよく分からない。


 俺たちは教会に向かい歩いた。予想よりも近く、宿屋から徒歩三分ほどの所に教会があった。

 教会は二階建ての家ぐらいの大きさがあり、二階の上部に青い十字が飾られている。


 青い十字には教会は治療もやっているのを表すためと勇者の時に聖女に教えてもらった。

 

 聖女とは五百年前だと教会で一番回復系の魔法に優れている女性のことだった。男性の場合は特に何もないらしい。

 

 この話を聞いた時。俺は理不尽だと思ったが、そもそも男性で回復魔法を使う人が圧倒的に少なかったし、男より女に治療されたいという人が多いので、圧倒的に女社会だったのかもしれない。


 教会の前には長い行列はない。

 六歳の誕生日の日に各自で行くので長い列が出来ず、比較的、スムーズに儀式が出来る。


 教会の中に入った。中はまるで元の世界の病院みたいに待つための長机と受付があるエントランスがあった。

 受付は美人の人が居る所もあるがロイは迷わず老婆の方へと向かっていった。


「今日はどんな様だい」

「この子の儀式をやりに来ました」


 ロイが答えた。後ろを向くと暗い笑顔をしているクレアがいる。ああ、もしも美人の人の方に行ったら、親父の命が危なかっただろうな。


「それなら、こっちの部屋でやるよ! 付いてきな」


 何、この婆さん言動かっこいいと思った時、背中を押された。どうやら、一人で行け、だそうだ。

 俺は婆さんの後をついていった。


「まず、こいつを受け取りな」


 婆さんが一枚の薄い板を渡してきた。ステータスカードだ。俺は渡されたカードを見た。



 ≪名前≫ リュウ・ローゼン

 ≪種族≫ 人族

 ≪レベル≫ 一


 ≪体力≫ 二〇〇

 ≪魔力≫ 一〇〇〇〇

 ≪スキル≫

 【魔力感知】六  【魔呼吸】三  【鑑定】一  【剣術】五  【体術】五 【アイテムボックス】【全スキル習得可能】 【全魔法使用可能】



 魔力がずば抜けている以外はまあ、普通だと思う。努力によって手に入れた力だ。これで、もう他者から与えられたチートによって、他人の努力を一瞬で抜いてしまうことが無くなる。


「説明するよ」

「お願いします」


 どうやら、婆さんが説明してくれるらしい。別に聞かなくてもいいが「いいです。知ってますから」 というのは変な気がする。


「まず、≪名前≫はその通りになっておる。そして、≪種族≫は人族のはず、まさか魔族とかではあるまい。次に≪レベル≫は魔物やモンスターとりあえず、生き物を殺すと上がる。≪レベル≫が上がるとそれに応じて次にある≪体力≫や≪魔力≫、さらに身体能力が上がる。≪体力≫は無くなったら死ぬ。≪魔力≫は魔導を使うために必要になる。最後に≪スキル≫。これは使える能力だ。スキルの横に書いてある数字は修練度。スキルレベルと言えば分かりやすい。ちなみに修練度は最大で十だ。たまに修練度の無いスキルもある。意味が分かったか?」


 長い説明で、聞き流したが、要はゲームと同じだ。


 試しに【鑑定】を使う。ステータスカードに書いてあるスキルを知りたいと念じる。頭の中に直接情報が流れ込んでくる。


 【魔力感知】――魔力を感じることが出来る。自分の魔力だけではなく他人の魔力も感知出来る。

 

 【魔呼吸】――空気中にある魔素を多く吸うことができ、魔力を早く回復することが出来る。


 【鑑定】――物の情報を知ることが出来る。スキルレベルが上がると見られる情報が詳しくなる。


 【アイテムボックス】――時間の遅い異空間に生物以外の物を入れることが出来る。魔力の量が多いほど収納できる物の量が多くなる。

 

 【全スキル習得可能】――努力次第で全てのスキルを習得できる。


 【全魔法習得可能】――努力次第で全ての魔法を使うことが出来る。


 この情報が頭に流れてくる。情報で、酔った感じになることはあるが、特に頭が痛くなることはない。


 そういえば、【鑑定】と【アイテムボックス】はプラハス()がくれた能力だが便利な力なので、遠慮なく使わせてもらう。


 ちなみにステータスの平均は分からない。このアーツ王国では徹底して、ステータス情報を隠している。平均すら分からない。


 ちなみに五百年前の平均は――


 ≪名前≫ 

 ≪種族≫ 人族

 ≪レベル≫ 一


 ≪体力≫ 一〇〇

 ≪魔力≫ 一〇~二〇〇

 ≪スキル≫

 五個ほどのスキル


 こんな感じだ。考えてみると俺の異常性がよく分かるだろう。

 これはあくまで五百年前の平均だ。今はよく分からない。


 一〇〇の魔力があれば中級魔法は打てる。


「次行くよ。付いて来な」


 次の場所に移動を始めた。何だろう、この婆さん筋肉の塊な体をしていても、違和感が無い口調だ。


「次は精霊との契約だ。これに関しては両親にも結果が伝わるから、ちゃんと祈っておいといた方がいい。祈り終わったら、血をこの紙の中心に垂らしな、ほら、針もやる」


 俺は一枚の魔法陣が書いてある紙と裁縫用の針を渡された。子供が針を自分の体にさせるか疑問だが俺には特に関係ない。


 俺は、針を指に刺し血を地面に置いた魔方陣の上に垂らした。血が一滴垂れても、何も反応が無い。何滴も必要とするのだろうか? こうなったら、血に魔力を込める。


 五滴目が魔方陣にしみ込んだ瞬間。魔方陣が光った。光と言っても目がやられるレベルでは無い。


 俺の前には一つの光の球が浮いていた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ