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二八話 対策

「ただいま」

「お帰りなさい」


 子供たちと遊んで、ユミナの家に帰った。


「服を汚されてますけど、どうなさったのですか?」

「ちょっと子供たちと遊んでいたら、こんな感じになった」


 ほとんどが蹴られた時の汚れだ。これぐらいで仲良くなれたなら、安い。


「服を着替えたいんだけど、服はどこにある」

「私が持って来ますから、リュウ様はのんびりしておいてください」


 服を取って来てくれるらしいので部屋でのんびり待っておこう。


 口調は家では屋敷の時みたいにお互いが楽な話し方に戻した。


 部屋に入り、座り、ユミナに聞きたいことを思い出した。


「リュウ様。服を持ってきました」

「ちょっと聞きたいことがあるだがいいか」

「はい。いいですよ」


 本当は本人から決心してから、言って貰いたかったが、大切な事なので早めに知りたい。


「俺と別れた後何を話していたんだ」

「魔族がこの村に来た。という話をされました」


 そのことはミラから聞いていたので、知っているここからが本題だ。


「ユミナは魔族の所に嫁ぐのか?」

「そこまでもうお知りなんですね。正直、魔族に屈服するのは嫌なんですけど、この里を攻撃されたら人数的に厳しいですからね」

「どうしたら、断れるんだ」


 ユミナから提案された案はかなり信憑性があるだろう。


「そうですね。私は竜人の誰かが魔族に大きな損害を出したら、向こうも手を出さなくなると思います」


 俺としてはその案は好きでは無い。


「それじゃあ、罪の無い魔族まで巻き込まれてしまう?」


 クズは殺しても構わない。

 そうでは無い奴を殺すのは例え魔族や兵士で合っても心が痛むので殺したくは無い。


「そうですね。私もこのやり方はやりたくないです」

「他のやり方も無いかな?」


 他の方法も思い浮かばないので、どうしようもない。


「あ! 魔王城を崩しましょう」

 

 いきなり何を言うかと思ったがすぐに理解した。


「そうか、魔族にとって重要な所を崩すことが出来る所を見せれば、向こうも迂闊に手を出せないな。しかも、城に一般人が居るとは考えにくい。でも、難易度が高いんじゃないか?」

「大丈夫です」


 五百年前には魔王城には精鋭の兵士が居た。今はどうなのかは知らないが、強い奴らが警備をしているのは確実だ。


「なんで大丈夫なんだ」

「私はクリスタルドラゴンなので自在に姿を消すことが得意なんです。なら、魔王城の近くまで透明で壊すときに見えるようにすれば簡単です」


 そう簡単に成功するかは分からないがいい案だ。


「魔族についてはそのぐらいでいいだろう。次にダンジョンについて話をしよう」

「あの、すいません。夕食を食べてからでもいいですか?」

「そうだな。急ぐ話でもないからな」


 太陽もそろそろ完全に沈むぐらいの時間だ。魔族のことが気になり、お腹の事を忘れていた。




 ご飯も食べ終わり。話を戻した。


「この里にある[龍の巣]について、ユミナは攻略したいと思うか?」


 ユミナはダンジョンの詳しいことを知らないので、とりあえず攻略したいかだけは知りたい。


「他の竜人の方から聞くにあのダンジョンは【龍化】を習得できる所らしいですからね。お父さんと同じ龍になってみたい気持ちがあるので攻略はしてみたいですね」


 良かった。もし、攻略したくないと言われれば、一人で行く羽目になる所だった。


「今夜。行って見るか?」

「そうですね。少し、ストレスが溜まっているので、魔物を殴りたい気持ちです」


 リザードマンは固いのでいいサンドバッグになるだろう。


 ――――――


 ダンジョンにやって来た。今回は攻略のためではないので【最適ルート】は使っていない。


「てい」


 可愛らしい声と共にリザードマンが壁にめり込み溶けて消え、鱗がドロップされた。

 今回はユミナのサポートをした。


 二十体ほど倒した後に家に転移した。



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