第三話 演習1~出発~
第56高速艦隊のスペックを書いてから周一投稿に切り替えます。
~土星・第58人工大陸・第56高速艦隊指令室~
「演習…ですか」
マグサは直立不動で目の前の男から言われた内容を聞き返す。
「ああ、宇宙連合皇国からもっとも近い土星は戦争時に惑星そのものが全線基地となる。そのためいつ戦争に発展してもいいように土星に駐留する艦隊がランダムに争い会うことになっている。勿論報酬は用意してあるから励めよ」
「了解しました。提督閣下」
マグサは直立不動のまま第56高速艦隊司令長官橘通中将に敬礼するのであった。
「…と言うわけで演習を行うことになった。我々は警備の任もあるため半数のみの参加となる。浅間も参加する艦に入っている」
浅間に戻ったマグサは浅間の代表を集めて説明した。
「参加する艦は戦艦1、重巡4、軽巡7、駆逐艦15となった。ここまででなにか質問はあるか?」
「それじゃあ、私が」
そう言って一人の男が手をあげた。
「演習の相手はどうなっているのですか?」
「それは現地に到着してから発表されるそうだ」
「日程はどうなっていますか?」
また別の男が手をあげて質問した。
「演習は来週の6月18日。四日後に出発して第34人工大陸に向かう。二日間は自由行動となっているが羽目を外さないように」
「「「「「了解!」」」」」
「会議は以上だ。各自持ち場にもどれ」
そう言って会議を解散した。代表はてきぱきと荷物をまとめて持ち場に戻っていく。このあとは代表が下の者に伝えていくのだ。
「土星全体の演習となるとあいつらも来るのでしょうかね?」
「ああ、会うのが楽しみだよ」
副艦長の言うあいつらを思い出してマグサは軽く笑った。
~四日後~
「エネルギータービン正常に稼働」
「エネルギーの出力80%に上昇」
「エネルギー武装と駆動炉の接続を確認」
「各部以上はなし」
「エネルギー出力100%に上昇!何時でも発信可能です!」
各部からの報告を受けて黙って目を閉じていたマグサは目を開けて指示を出す。
「航宙重巡洋艦浅間発進!」
その掛け声と共に艦は浮き上がり航宙戦艦金剛を旗艦に第56高速艦隊が演習が行われる第34人工大陸に向けて発進していった。