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第十一話 演習8

「強襲偵察隊より入電! 敵機動艦隊の位置を補足!」

「よくやった! 全艦に通達! 敵起動艦隊の位置に向けて全速発進せよ!」


 敵艦載機によっていいようにやられていた第56高速艦隊はマグサの機転で発見した位置情報を基に反撃に転じようとしていた。ここまでの間に56高速艦隊は軽巡洋艦2隻、駆逐艦5隻の損害を出しているが対する艦載機の撃破は僅か20隻程度とあまりにも少なかった。


「成程。確かに我らは艦載機の恐ろしさを軽視していたようだ。鉄の要塞たる艦がやられるわけがないと思い込んでいた」


 高速艦隊司令は演習前の打ち合わせを思い出す。今回の演習の最大の目的は低下し続ける地球連合軍の底上げだと。そして、全体的に艦隊決戦に拘る者達に艦載機の恐ろしさを教えるためだと。

 確かに司令自身そういう思いがなかったわけではなかったが実際に目にするまでは心のどこかで侮っていたのだろう。艦載機に負けるわけがないと。だが、実際に演習を行う事でその気持ちは完全に消え去った。


「行くぞ! 今度は我々の実力を見せつけて……!」


 認識を改めた以上今度はこちらの番だ、と意気込み、命令を出そうとした瞬間。


 目の前を航行していた重巡洋艦の爆破と共にどこかへと吹き飛んでいった。


「なっ!? 何が……!?」

「司令! 大変です! 演習区画外より未確認艦隊多数出現! コードは……、地球連合軍のものではありません!」

「何!? まさか、皇国のやつら……!」


 司令長官はそれ以上言葉を発する事が出来なかった。演習区画外より現れた惑星連合皇国の強襲艦隊の砲撃を受け金剛は一撃で撃沈。残りの艦艇も2回目の砲撃で全て沈められるのだった。


 後に始まる第二次宇宙戦争の前哨戦が始まった瞬間であった。


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