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「副長、土方」  作者: 東 清二
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第八十三話 馬鹿

俺の宝物 哀姫かなひめと打ち解け、バカは悪口だけど 馬鹿ばかは悪口ではないと、教えたり カナを漢字にするとどう書くか、伝えたりする話です。

時代は幕末、長く続いた徳川幕府の支配も 衰え始め、新しい若者たちの新しい時代へと転換期を迎えようとしていた。徳川幕府の力が衰えると、政治の中心は天皇のいる京の都となり、志しのあるいい若者や ただ現状に満足のいってない 各藩を追い出された鼻つまみ者も、京の都で活動していた。その鼻つまみ者たちや悪さをする者たちを取り締まる者として、さむらいの集団 新選組しんせんぐみが京の都の治安維持の為、存在をしていた。そんな新選組しんせんぐみの局長は、新選組しんせんぐみで一番 政治力のある漢 北野きたの たけし新選組しんせんぐみ 副長に、鬼の副長呼ばわりされているが、江戸には居なかった俺の宝物 哀姫かなひめに、京で会え 機嫌が良くなっている俺 土方歳三ひじかたとしぞう。一番強い一番働く、一番隊 隊長に、こちらも哀姫かなひめの存在で 機嫌のいい、武器を使っての戦いなら 世界一の斎藤一さいとうはじめ。一番隊 隊員に、速度なら世界一の天才 沖田総司おきたそうじ。同じく一番隊 隊員に、さむらいに成り一番隊に入り ご機嫌な安藤あんどう ジュンヤと、口の聞けないリュウスケがいる。よく死人のでる四番隊 隊長には、強くて豪快な漢 近藤勇こんどういさみ。四番隊 副隊長に、無口だが いつも生きて帰って来てくれる 近藤こんどうさんの用心棒 野口君ぐちくん新選組しんせんぐみ 最後の隊、後方支援を任務とする八番隊に、槍の使い手で沖田おきたの保護者を自認する井上源三郎いのうえげんざぶろうと、そんな源爺げんじいを慕う 新選組しんせんぐみの唯一の女性が、美貌と才能を併せ持つ 安藤あんどう ユウコさんだ。新選組しんせんぐみでは武道だけではなく、学問も教えていて その先生をしているのが、北野きたの まさる君。来たる日の戦に備えて、銃火砲部門を内田うちだ ジュンが担当している。


俺が、新選組しんせんぐみの玄関にある座椅子で、門番も兼ねごろごろ していると、斎藤さいとうさんを筆頭に 沖田おきた安藤あんどう ジュンヤ、リュウスケなどの一番隊の面々が無事帰って来た。

「トシさーん!今日も糞野郎をたくさん斬って、僕は斬られませんでしたよー」と、人を殺すことに、俺と違って 良くも悪くも躊躇しない安藤あんどう ジュンヤが、嬉しそうに話す。

「全く、安藤あんどう君は…。糞野郎や糞女以外を殺すと、罪になるからな。一番隊 隊員として、隊長の斎藤さいとうさんに相談して、人を殺す時は斎藤さいとうさんの許可を取るように。新選組しんせんぐみは、京では大人気で そうそう人を斬ろうが、正当防衛だったり大義名分があれば大丈夫だけどな。ジュンヤが斬られても、命さえあれば 俺の方で治せるしね」と俺。

「はい。僕が人を斬る時は、ちゃんと斎藤さいとうさんの許可を得てるし、トシさんが四番隊の隊員たちの怪我を治してるのも、見たこともあります。僕もリュウスケも、憧れの一番隊 隊員になれて、もう いつ死んでも 悔いはないです」と安藤あんどう ジュンヤ。

「ジュンヤにもリュウスケにも、ちゃんと覚悟があるのか。また おいおい話すけど、ジュンヤもリュウスケも 俺より後に死ぬようにな。じゃ斎藤さいとうさん、哀姫かなひめに会いに行ってくるから、門番の方をよろしく」と俺。

「かしこまりました。俺が今日、人を斬って汚れてなければ、俺も副長の宝物に会いに行きたいところですけど」と斎藤さいとうさん。

斎藤さいとうさんと、今 新選組しんせんぐみ敷地内に、誰が居て誰が居ないか引き継ぎをして、俺は哀姫かなひめのいる場所へと向かう。


哀姫かなひめは、自分の住む民家の前で、 相変わらず1人で佇んでいた。俺を見つけると「バカ土方ひじかた!また カナチャリングに、会いに来てくれたヤイか?」と嬉しそうに言う。

「言わなかったかい?哀姫かなひめは、俺の宝物だと。宝物とは大事にし、毎日 確認したいものなのだよ」と俺。

「ウホホッイ!ウホホッイ!カナパンマン、バカ土方ひじかたの宝物!」と喜ぶ 、哀姫かなひめ

「カナパンマンは、いつも1人で 友達とかは、いないのかい?」と俺。

「カナ、おバカさんだから、友達は出来ないヤイ。カナはずっと子供のままだし、勉強も出来ないし、誰とも仲良く出来ないヤイ」

「うん、じゃまず バカを漢字で書くと、馬に鹿と書いて 馬鹿と言うんだよ」と俺。地面に、馬鹿と書く。

「ありー、馬さんと鹿さんで、馬鹿と書くヤイか。馬さんも鹿さんも、バカではないヤイか」

「うん、正解。馬は、散々 人間にこき使われて、それでも人間の役に立っている生き物。鹿も、織田二郎三郎信長おだじろうさぶろうのぶながといって、負けると言われていた 桶狭間の戦において、急な崖を見事に下り降りていって、これなら馬に乗ったまま 敵陣めがけて、下り降りることが出来るとヒントを与えてくれた生き物。馬鹿という言葉は、どうせ しょうもない人間が、馬と鹿を見てバカだと勝手に決めたのだろう。哀姫かなひめは、ずっと6歳の少女のままだけど、ヤイ語も話せるし 片仮名のバカではない。誰かにバカにされたら、馬鹿と漢字で書けるかとか、新選組しんせんぐみ土方ひじかたの宝物だぞ と言い返してみてくれ」と俺。

「了解しもした。了解しもした。バカは悪口だけど、漢字の馬鹿は悪口じゃないヤイね。馬鹿といえば、バカ土方ひじかた、馬鹿トチーヤイという名前の人を知らないヤイか?カナが、いつも ずっと探している少年か男ヤイ」と、切実に聞く 哀姫かなひめ


「うん、まず哀姫かなひめは、さしすせそ が たちつてと に、なる時があるよね」と俺。

「なり申す。なり申す。それで勉強が、先に進みもうせん」

「それだと俺は、哀姫かなひめのいつも ずっと探している馬鹿トチーヤイの存在を、知っているかもしれない。どうしたら、馬鹿トチーヤイだと 分かる?」

「カナが触ってみて、悪寒がしなかったら 馬鹿トチーヤイ ヤイ。馬鹿トチーヤイに触れると、カナは喜んで ハッピノコになるヤイ。ありー、そういえば バカ土方ひじかたの名前を知らないヤイね。カナのことを宝物と呼ぶ、おさむらい様ヤイからね。バカ土方ひじかたの名前は、何ヤイか?」

俺は地面に、土方歳三ひじかたとしぞうと書く。

「これで、土方ひじかた 歳三としぞうと読む」と俺。

「ありー、トシがついてるヤイね!バカ土方ひじかた、もしかして 馬鹿トチーヤイか?」と哀姫かなひめ

「うん、俺で 駄目なら、誰でも駄目だ。勇気を出して、触れてごらん。悪寒がしたら、切腹するから」と俺。


哀姫は、勇気を出して俺に触れ、「ありー、鳥肌がたったヤイ!」と言う。

「俺じゃ、駄目だったかい?」と俺。

「鳥肌は鳥肌でも、喜びの方ヤイ。馬鹿トチーヤイ!馬鹿トチーヤイ!」と哀姫かなひめは言い、喜び勇んで 俺の懐へ抱き付いて来た。

「全く、哀姫かなひめは。江戸中 探しても見つからなくて、京の都に居て 俺は、哀姫かなひめの住む民家の前を、新選組しんせんぐみの顔見せ行進の時や、一番隊としての任務の時も 通っているのだけどね。哀姫かなひめが新しい人生で、初めて俺に会った時の対応は?」

「猛烈、アピール。猛烈アピール ヤイ!」と哀姫かなひめ

「出来てねえじゃねえか」と俺。俺の宝物 哀姫かなひめの脇腹をくすぐる。

「こちょこちょ禁止、こちょこちょ禁止ヤイ!まさか馬鹿トチーヤイが、こんなに若いのにおさむらい様になっとるとは、思わなかったヤイ」と哀姫かなひめ

「そんじゃ 今日のところは帰るけど、哀姫かなひめの保護者に挨拶しといた方がいいかい?」と俺。

「お母さん病弱だから、部屋から出られないヤイ。だから あいさちゅは、出来もせん いりもせんヤイ」と哀姫かなひめ

「全く 君は、いつも何かしら 不幸じゃないか…。じゃあ 哀姫かなひめが、保護者に 新選組しんせんぐみ土方歳三ひじかたとしぞうが、宝物を預かってもらい 御礼と挨拶がしたいと、伝えといてくれ」と俺。

「了解しもした。了解しもしたヤイ。馬鹿トチーヤイ、またカナパンマンに 会いに来てくれるヤイか?」と哀姫かなひめ

「勿論。じゃあ、今日のところは帰るよ。バイバイ、俺の宝物」と俺。

最後に俺は、哀姫かなひめを抱きしめ、再会を約束し その場を後にした。


《俺の宝物 ピノコ・ナディア・哀姫かなひめ。よくは分からないが、俺のことが大好きで 何も嫌なことがなければ、明るく元気で無邪気な女の子だ。すぐにやる気やモチベーションを失う 俺にとっては、哀姫かなひめが応援してくれると、やる気やモチベーションを失わずに済む。でも そんな存在の哀姫かなひめも、2017/06/23今現在 2回目のひがし 清二きよじとして、最後の最後の人生 その分、最低最悪の人生を送っている 俺の元には居ない。この最低最悪の人生では、福岡へ行ったことが鬼門だった。福岡へ入るまではよかった。そこへ不幸の使者 糞詐欺師 クソ高倉健たかくらけんがやって来て、そうなると 不幸の王様で 全宇宙の支配者 クソ大和田おおわだも、やって来る。そして、クソ澤野さわの ジャイアンとジャイ子の夫婦が、極道としても人としても ありえない大失態と大失敗を繰り返し、俺は ここ千年積み重ねてきたものを、片田舎の福岡で全て失った。澤野さわの ジャイアン ジャイ子夫妻は、俺の真実の目と俺の未来、哀姫かなひめの存在と未来だけじゃなく、東京と日本の未来まで、クソ大和田おおわだに売りやがった。無論、タダでね。なので、俺が福岡を出たあとは、俺には劣悪な環境と 哀姫かなひめに会えても、助けられない 貧乏過ぎて養えない状態だった。ただし 2017年6月23日まできたら、もう俺は 大和田おおわだの手によって どこにも送られず、大和田おおわだ大和田おおわだの側の人間たちの居ない場所に居る。あとは寿命まで あと15年生きるか、哀姫かなひめが会いに来てくれるのを、心待ちにしている。有るべきはずの金と念能力の存在には、何故 無いのか、ブチ切れてるからな。大和田おおわだもその側の人間たちも、黒人もクソ田中裕子たなかゆうこも クソ渡辺真理わたなべまりも存在しない世界、地球にも全宇宙にも 哀姫かなひめを悲しめさせる奴の居ない世を、ちゃんと俺の手で 創り出すんだ》


こうして俺は、土方歳三ひじかたとしぞうとしての人生では、ちゃんと哀姫かなひめに出会い、打ち解けて 哀姫かなひめが俺を呼ぶ時の名が、バカトチーヤイから 馬鹿トチーヤイに変わった。俺の全部の人生とうしての宝物、どうか哀しんでないでくれ。この苦しみも、長くてもあと15年で終わるから。それからはお互い 本当の自分に成って、天使同士 ずっと一緒に居られるから。次回の話は、今回の話で登場予定だった北野きたの たけし局長が、哀姫かなひめの取り扱い方 さすが局長!という話の予定です。さて、どうなることやら。以上。

読んで頂き、どうもありがとうございました。宜しければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!

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