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「副長、土方」  作者: 東 清二
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第三十四話 豪遊

江戸に到着し、江戸城内に入ったところです。

江戸に到着して、すぐに一悶着あった、俺と斎藤さいとうさんと沖田おきただが、仲裁してくれた江戸幕府の役人の案内で、江戸城に入る事が出来た。江戸城は、相変わらず豪華絢爛は所だが、前回来た時と比べると、多少 空気がピリピリと張り詰めてる感が、ある。どうやら 諸外国からの外圧があり、その対応に苦慮しているみたいだ。徳川幕府によって もたらされた、二百年以上に渡る平和も、武士の世も 終わろうとしている。俺も斎藤さいとうさんも沖田おきたも、戦国時代を経験しているので、これだけ平和な時代が、続いたので、また戦うことは しょうがないか。


「取り敢えず、酒をあるだけ持ってこーい」と、俺。

「ウキキキーッ」と、はしゃぐ沖田おきた沖田おきたは江戸城は、初めてなので、楽しそうだ。

「そして、美味いものも あるだけ持ってこーい」と、江戸城内の空気など、気にしない俺。

「ウキキキーッ」と、沖田おきた

「ハハッ笑」思わず笑う、斎藤さいとうさん。

「そんじゃあ、飯は切れてもいいぞ、酒さえあれば。これからの幕府これからの日本について、質疑応答をしてやるよ」と、俺。

「かしこまりました!」と、幕府の役人や家老達が、てんやわんやになる。俺の、知ったこっちゃないけどね。


幕府の役人や家老が、評定の準備をしている間に、美味い飯と美味い酒をたらふく頂く。沖田おきたがはしゃぎ、珍しく斎藤さいとうさんも 楽しそうにしている。こういう日が続くといいのになー。本来なら 俺は、徳川幕府の将軍家の正当なる継承者だから、こういう生活を送ることも出来た。ただ 時代が変革をしようとしているのに、自分だけ 優雅な暮らしはできない。それで さむらいと、言えるのかって話。俺と斎藤さいとうさんと沖田おきたとで、3人で決めたのは 強くなること。期限は、第二次世界大戦が終わるまで。終わりが見えてる始まりなら、始めてもいいよね?


そうこうしている間に、幕府のお偉方が集まったみたいだ。みんな正装をして、かしこまってる。

「それでは トシさん、お人払いを!」と、幕府の役人。

「お人払いってのは、俺と一緒にいる、斎藤さいとうさんと沖田おきたのことか?」と、気色ばむ俺。

「はい。幕府に関係ない人は、控え室にでも 移動して下さい」と、幕府の役人。

「ああーっ!あのな、ここにいる二人は、斎藤さいとう はじめ沖田おきた 総司そうじと言って、俺の唯一無二の親友と天才中の天才なんだよ。お前達みたいに、吹けば飛ぶような人間では、ないんだよ。斎藤さいとうさんと沖田おきたが居たら駄目なら、俺も一緒に 撤収するよ」と、俺。

「分かりました分かりました!トシさんまで、撤収しないでください」と、幕府のお偉方。

「ああ。気を付けろよ 幕府の役人共、斎藤さいとうさんも沖田おきたも、俺と同様 強えぞ」と、俺。

「かしこまりました。ご無礼、すいませんでした。それでは、これからの幕府と日本の在り方について、次期将軍のトシさんの意見をお聞かせください」と、幕府の役人。

「まず 第一に 俺は、将軍にはならない。第二に、幕府は滅ぶ。第三に、日本は再び、戦と戦争に見舞われる。何か、質問はあるか?」と、俺。

「トシさん!将軍に、ならないのですか?」と慌てる、幕府のお偉方。

「ああ。一度、徳川吉宗とくがわよしむねとして、将軍になっているからね。あれを超えるのは 難しいし、もう刀ではなく 算盤の時代がやって来る。それでも俺は、さむらいになるけどね」と、俺。

「トシさんは、将軍にはならないのですか」

「ああ」

「うわー」一様にたじろぐ、幕府の役人達とお偉方。

「その代わり 俺は、幕府の側の人間だよ。ちゃんと徳川幕府を、最後まで 見届けるつもりだよ」

「そのぐらい、そんな感じですか」

「ああ」

「大変、残念です…。幕府は、滅びますか」

「ああ。ここまで、良く 平和な世が、持ったものだよ。もう十分だと、思うよ。各自それぞれ、今後の身の振り方を、考えておいてくれ」と、俺。

「日本は、どうなるのですかっ?」

「まずは 力を持った藩が、倒幕へと狼煙を上げる。日本国内 内戦になり、二百年以上続いた 徳川幕府も、倒される。その後、バタバタした後は、外国との戦争になる。ただし それが終われば、俺も斎藤さいとうさんも沖田おきたも、もう戦争には参戦しない。これで世界中を巻き込む、大きな戦争は起こらなくなる。その後の日本は、今以上の平和が続くだろう。幕府の役人もお偉方も、ここまでお疲れ様でした」と、俺。

「うわー」と、また たじろぎ、どよめきを上げる幕府の人たち。

「じゃっ、そういう事で。こっちは、俺と斎藤さいとうさんと沖田おきたとで、宴会もしたいし、何より 畳の上でぐっすり眠りたい」と、俺。


こうして 幕府の役人やお偉方の心配をよそに、俺と斎藤さいとうさんと沖田おきたは、美味い酒を浴びるほど飲んで、豪勢な料理を食べ散らかして、大奥の女性達も一緒に、三日三晩 宴会をした。その後は、畳の上に布団を敷いて、ぐっすり眠った。久し振りに、楽しめた。たまには、こんな日があってもいいよね?次回の話は、せっかく到着した江戸城を、出ることになるところからです。以上。

読んでくれて、どうもありがとうございました。続編も、楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!

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