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「副長、土方」  作者: 東 清二
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第二十三話 祝杯

オダギリとの、再会の話です。

「オダギリに会えたら、何をしようかなっ」と、俺。

「ウキキッウキ」と、沖田おきた

こう二人で、歌いながら遊んでいると「喜ぶのは、オダギリ君に会えてからにして下さい」と、久米くめさんに、釘を刺される。とりあえず情報収集をして、網を張り、どこならなるべく早く、オダギリと会えるのか探る。大体この辺だなっというところで、待機し、久米くめさんが聞き込みを、してくれている。待機している俺と沖田おきたは、何故か酒盛りをしている。ウキキの歌とウキキの踊りを見ているのも、これはこれで楽しい。そして久米くめさんが、オダギリのいる場所を突き止めた。そこは大きめの道場で、オダギリの相変わらずの強さが、光っていた。そばには、オダギリにやられたであろう大人達が、雑然と転がっている。

「頼もう頼もう!道場破りに来た!」と、俺。

「ウキッ!」と、沖田おきた。久しぶりにオダギリに会えて、嬉しそうだ。

「フフッ」と、オダギリ。思わず笑ったみたいだ。

「とりあえずこの道場で一番強い奴、かかって来い」と、俺。

「もう やられました」と、道場の人。どうやら、オダギリに倒された奴の中に、一番強い奴がいたみたいだ。

「じゃあ 決勝戦ということで。ちょっとは強くなったのか、親友!勝負は、木刀で軽めで」と、俺。

「そうなりますか。沖田おきた、ちゃんと俺の勇姿を見とけよ。死ぬかもしれないからな」と、オダギリ。

お互いに木刀で、上段と中段を中心に、闘いあう。どんな攻撃をしても、切り返される。二人とも、打撲や打ち身を負い始める。やっぱりオダギリは、強い。もともと強いうえに、さらに強くなっている。周りが目に入らず、闘いが熱を帯び始めた時に「ウキーッ」と、沖田おきたが身を呈して止める。「そこまでっ」と、久米くめさんも、間に割って入る。これで、それまでとなった。

「さらに強くなったじゃねえか、オダギリ」と、俺。

「殺されるかと思いました」と、オダギリ。

「ウキキ ウキキッ」と、まだ沖田おきたは、再び闘わないように、警戒をしている。沖田おきたらしく、いつものことだ。俺とオダギリが闘い始めると、止められるのは、沖田おきたぐらいのものだ。

「何で、トシ君もオダギリ君も、親友同士なのに、闘いあうのですか?沖田おきた君が止めていなかったら、今頃どうなっていたことか」と、久米くめさん。

「確かに、俺とオダギリは親友同士だが、好敵手ライバル同士でもあるんだよ。闘える時に、闘っておかないとね」と、俺。

「はい。トシさんと俺と松風さんで、史上最強スリートップなので、闘わなきゃいけない時も、あります。闘わされるのは嫌ですが、闘うことはしょうがないですね。今回は、沖田おきたがいたので、助かりました」と、オダギリ。

「つっても、好敵手ライバルは、オダギリのタイミングで辞めて構わないよ。俺とかオダギリとか沖田おきたが、戦うのは第二次世界大戦までで、その後はもう戦わない。戦争にも、参戦しない。喧嘩は、ある程度しょうがないけどね。じゃあ、道場を出て風呂に入って、飲みに行こう!」と、俺。

「ウキーッ」と、沖田おきた

「久しぶりにオダギリ君に会えたので、朝まで大宴会といきましょう」と、久米くめさん。

「はい。酒かー、そう言えば、飲んでなかったなー」と、オダギリ。

そして四人とも、道場を出て、料亭で風呂に入り、久しぶりにオダギリに会えたと、祝杯を挙げる。

「オダギリ、酒が体に沁み渡るだろ。こんな美味い酒と美味い料理が、この人生で味わえるとはな」と、俺。

「美味い!」と、オダギリ。

「ウキッ」と、沖田おきた。ちゃんと二人がまた闘わないように、俺とオダギリの間に座り、警戒しながら、飲みかつ食べている。人と争うことも人を傷付けることも、嫌いな沖田おきたは、俺の側の人間としても、貴重な存在だ。本人は、気づいてないかもしれないが。

「みなさん、久しぶりに会えたのですし、もっと食べてもっと飲みましょう!」と、久米くめさん。やけに威勢のいい、仏教の高僧だ、まったく。まあ 相変わらず、久米くめさんの奢りだし、有り難いことこの上なしなので、文句は言えないが。

こうして 朝まで祝杯を挙げ、嬉しい楽しい宴会となった。この後、京都へ向けて出発となる。さて、どうなることやら。以上。

よろしければ、続編も楽しみにしてくれると、嬉しいです。

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