第百六十三話 新局
北上していく 日本国内での内戦の戦線より早く 北上していく、新選組 副長、俺 土方歳三と 参戦する 新選組の者たち。北野 武 新選組 局長を、京に残しているので、それに代わる 人事を決めていきます。俺が、戦死した後のことも、考え…。今の俺の名前、状態、近況、早く 尽きる事を願う 寿命までの時間、俺にとっての本当の自分の存在、不幸の王様たちを完全に消す為に、手放したモノ、それ故に 手に入るモノも、描かれています。では!
幕末と呼ばれる時代は、終わった。幕末期に、侍に成る 事を志し、侍に成れた 新選組 副長、俺 土方歳三の最後の使命が、明治天皇のもと 新しい時代を迎えるにあたり、日本国内での内戦の収縮と収拾を図ることだった。その為に、俺や 一番隊 四番隊 八番隊に、大八車に横たわって 生きる気力がない 沖田総司と、銃火砲部門の内田 ジュン、俺の舎弟で 連絡要員の森田剛とで、北上していく 戦線より早く、京を立ち 北上していた。
「トシさん!僕、生まれて 1度も、旅行なんて した事がないので、急ぎ足ですけど 楽しいですね」と、一番隊 安藤 ジュンヤが、楽しそうに言う。
「まったく、ジュンヤは…。これから 俺たちは、死地へ向かっているんだけどね。とりあえずは、源爺との合流を目指すけど。八番隊の安藤優子さんの為にもね」と俺。
「源さんと、久し振りに会える!トシ君、源さんの居場所は、分かって おいでですか?」と、安藤優子さん。
「ああ。俺が、新選組の屯所に居た頃から、江戸の西 多摩地方にて、沖田風邪を克服する為に、鍛錬を重ねていた 源爺と、文通をしていたからね。【円】を使って 解っている範囲だと、源爺は 沖田風邪を克服して、ぴんしゃん しているよ。俺たちの当面の行き先も、源爺が居る 江戸の西 多摩地方だしね」と俺。
「元気になった、源さん に会える!ジュンヤじゃないけど、楽しみですね」と、安藤優子さん。
「ああ。本当は、多摩地方じゃなくて、皆んなで 昔懐かしの江戸城にでも 行きたいけど、それじゃあ 恭順の意思を示している 徳川幕府と 徳川慶喜が、焚きつけられて 戦う意思を持ちかねない。俺たちは、江戸城は 素通りして、落ち着いたら 江戸城には、明治天皇が 住む事にする。その為にも、無血開城で 江戸城に、穢れと傷が 付かないようにしないとね。万一 血が流れると、この日本国内の内戦が、長引く事になる。それじゃあ 日本を植民地にしようとしている、欧米列強に 付け入られる隙が、できてしまう。そもそも、同じ 日本人同士で、戦さをしている場合でも、ないしね」と俺。
「副長!同じ 日本人同士の戦さといっても、俺は 容赦なく撃つからな。それと、新選組の局長が 京に残り、一番隊 隊長が 会津地方で、下準備中 だから、命令系統を決めてくれ。誰の言う事は利いて、誰の言う事は 利かなくていいかが、分からない。四番隊の隊長の、操作系の念能力で 操作され、調子の良い日と 調子が悪い日があるっていうのも、戦場では 厄介だしな」と、銃火砲部門の内田 ジュン。
「うん、まず 四番隊 隊長、近藤勇さんの方は、もう 戦場に出す気はない。ある 一点を、待ってる。それを過ぎたら、もう どうやっても、近藤勇さんは、操作されずに済む。念能力において、1番 厄介なのが、操作系の系統の念能力だしね。あと、参戦する 新選組の指揮系統なら、この場に居る者を、出世させよう。一番隊の安藤 ジュンヤを、役者不足かもしれないけど、新局長にする。安藤優子さんを、八番隊 隊長に成ってもらう。仕事は、任せないと 成長しないし、立場が 人をつくる と、言うしね」と俺。
「トシさん、僕が 新局長ですか!?副長の、トシさん より、偉くなるのですか?」と、安藤 ジュンヤ。
「トシ君、私も 八番隊 隊長は、役者不足です」と、安藤優子さん。
「別に、良いんじゃねえか、その案で。副長、この内戦で 死ぬつもりだし、その後の事も 考えなきゃならない。元 幸福の王子の副長の、言う事は利く 言い付けは守る 反対された事はしない。天国に 行けて暮らしている人間たちの常識だしな」と、内田 ジュン。
「トシさん、そうなのですか?」と、安藤 ジュンヤ。
「うん、3つの大罪と言って、その1つでも 犯すと、大概 天国へは行けない。2つ 犯したら、もう 終わりだ。ただし、煉獄がある。よっぽどの手柄を立てれば、1つ 犯しても、煉獄で 俺の判断待ちという状態には、なれる。と言っても、ジュンヤや リュウスケ、安藤優子さんに、地下街を潜り抜けてきた 内田 ジュン、近藤さんと 野口君は、手柄を立てまくっているから、沖田 共々、天国行きの条件は、満たしている。俺は、別の身体 別の名前に生まれ変わるけど、各自 次の人生についても、考えといてくれ。ただし、よっぽどの事がない限り、死んだら 前世の記憶は、消去されるけどね。俺自身、俺の過去たちを思い出した頃には、寿命が目前 だったりする。殺された回数も、俺が 第1位、哀姫が 第2位で、第3位が いずれは完全に消す 不幸の王様 薩賊 クソ大和田だ。人を幸福にするより、不幸にする方が簡単で、不幸をばら撒く 不幸の王様 クソ大和田と 諸悪の根源、大和田の側の人間たちを完全に消さないと、俺にも 哀姫にも、日本国にしろ 世界にしろ、幸せは ともかく、幸福は ないな。厄介な事に、クソ大和田の念能力の動力源は、幸福な人間を不幸にして、その差額が 大きければ大きいほど、念能力が強化される というモノだからね。大概の人間は、その落差に耐え切れず、死んで消えてなくなる事を、選んだりするし。そんなんじゃ、幸福の王子なんて、居ない方が良いんじゃねえか?という結論だ。じゃあ ダブル安藤、出世しときますか?」と俺。
「はい!僕、新局長だー!」と、喜ぶ 安藤 ジュンヤ。
「源さんを 差し置いて、私が 八番隊 隊長…。トシ君は、私に その務めが、出来ると お思いですか?」と、安藤優子さん。
「うん、出来ると思うよ。ジュンヤも 安藤優子さんも、俺への報告 連絡 相談をしてくれればね。源爺を差し置いて と言っても、最大級の呪いや 祟りの一種を患ったとはいえ、今 この場に居れていない、源爺が いけない。おかげで 沖田は、生きる気力を失っているしね。戦さの諜報や、斥候において、沖田が その気になれば、使える度は 半端ないしね。もともと 八番隊は、物資の補給だったり 、戦っている者の後方支援が、目的の隊だから 安藤優子さんの力量なら、充分 務まる。源爺に関しては、元気になった 沖田とペアで、戦うなり 動くなり、してもらう つもりだ。3人は、人数においては、最も 安定しない数字だから、それを避けたいしね。仕事は、任せないと 当人は成長しないから、やるだけ やってみてくれ」と俺。
「かしこまりました。トシ君への 報告 連絡 相談を、忘れずに 私なりに努めてみます」と、安藤優子さん。
「良しっ、これで 戦での指揮系統が、定まった。これで、副長が 戦死しても、戦える」と、内田 ジュン。
「俺、戦死か…。多摩地方で、源爺と合流する前に、斎藤一が 急ぎ 俺たちの行く場所に向かっているから、久し振りに 俺の唯一無二の親友にして、一番隊 隊長の斎藤さんと、今後の事について、情報を共有しよう。【円】が使えるから、入れ違いにならないのが、有り難い。さあ、もう少しだけ 進もう。もう 関東圏だ」と俺。 続
《はーっ…。土方歳三も、燦然と輝いていた 俺の過去たちと、寿命を迎えた 俺の側の人間たちも 居ない 地球。2018/12/11今現在、地球に存在する 俺の側の人間たちは、大概 這い上がっている。ただし、2回目の東 清二として、2018/12/11を生きる 肝心の俺が、社会の最底辺で 燻り続けるという、馬鹿を通り越して アホなんじゃねえか?という状態だ。蛆 ハエが集り 復活する、不死身の不幸の王様 クソ大和田と、糞野郎と糞女から成る 大和田の側の人間たちを完全に消す為に、リスクを承知した上で、我慢と苦労と辛抱を背負い込んで、尚且つ クソ大和田たちが、主導権を握っていた、俺の最後の最後の人生。最低最悪の人生となったが、もう 終わりが見えてる。俺も 37歳と ちょっとになり、寿命まで 12年間と8カ月を切っている。そして、転落と流転の末、俺の周りには、クソ大和田たちが 存在しないという、おおよそ 1000年振りの平穏な日々だ。俺にとっての本当の自分、大天使長 ドン・リュシフェルに至れるには、寿命までは まだ時間があるから、俺のキー 念能力を返してくれ。俺も 地球も、あちこち 傷んでいるんだ。元 幸福の王子の俺が、不幸の王様 クソ大和田と 大和田の側の人間たちを完全に消す為に、1度手放したモノ 【無限】【自由】【愛】才能 人脈 念能力 女 地位 名誉 喜びという感情。クソ大和田たちを根絶やしにしたら、失ったモノも 手に入れ、もう 手放さない。そして、本当の自分に成って、【永遠】と【絶対】も、手に入れる。そうすりゃ、俺の本来の称号 幸福の王子として、世界中を幸せにする プランが、俺にはある。あとは、俺の念能力さえ、有れば…。》
こうして 俺たち一行は、参戦しに行く中、新しい新選組の人事を、決めた。まあ、戦さにしろ 戦争にしろ、指揮系統は大事で、内田君の言っていた通り、俺が 戦死した後の事も、考えなきゃいけなかった。ちなみに、組織の長は 即断即決が、1番 求められるけどね。さて、次回の話は、飯でも 炊いて食べながら、会津地方の為に 先発していた 斎藤一と合流し、情報を共有し、状態を確認します。果たして?以上。
読んで頂き、どうもありがとうございました。宜しければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!