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「副長、土方」  作者: 東 清二
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第百五十九話 挨拶

鳥羽伏見の戦いを終え、新選組しんせんぐみ 副長、俺 土方歳三ひじかたとしぞうは、各地を転戦する準備の為、俺の全ての人生通しての宝物 ピノコ・ナディア・哀姫かなひめに、暫しの別れの挨拶をします。哀姫かなひめは 号泣し、心配した 北野きたの たけし 局長が、現れ…。また 京の都を離れるにあたり、北野きたの まさる 勘定方筆頭かんじょうかたひっとうより、エグい金額の退職金が出ます。今現在の俺の名前、本当の自分の存在、近況、思い、年齢、寿命も 描かれています。では!

幕末と呼ばれる 時代が終わり、元号も 明治となり 日本国は、新しい時代 変革を迎えようとしていた。ただし 変革には、痛みはつきもので 日本国内で勃発する 内戦の収拾を、欧米列強につけ込まれないように気をつけながら、新選組しんせんぐみ 副長、俺 土方歳三ひじかたとしぞうは、しなくてはならなかった。新選組しんせんぐみ 共々、最後のさむらいとしてね。旧幕府方から 2人も、戦死者が出たが 鳥羽伏見の戦いも終わり、俺は 俺の宝物 ピノコ・ナディア・哀姫かなひめに、別れの挨拶をする為、新選組しんせんぐみの古い 屯所の方へ、一時帰宅をしていたところだ。


哀姫かなひめ、たかだか 日本国内での内戦だけど、戦いに行ってくるから、しばしのお別れだ」と俺。

「しばしのお別れって、どのぐらいヤイか?3秒ぐらい ヤイか?」と、哀姫かなひめ

「3秒のお別れなら、別れの挨拶なんて しないよ。30年はかからないだろうけど、長ければ 3年ぐらいかな。俺が、死のうが 生き残ろうが、必ず 迎えに来るから、馬鹿局長たちと遊びながら、待っててくれ」と俺。

「3秒でも無理なのに、3年間も ヤイか…。無理ヤイ!無理ヤイ。カナパンマン も、馬鹿トチーヤイと 一緒に行くヤイ」と、哀姫かなひめ

「うん、鳥羽伏見の戦いは 大丈夫だったけど、これからは 北上しながら、撤退していく 負け戦 続きになる。哀姫かなひめ、負け戦は 悲惨なんだ。命を懸けているのに、何も 手に入らない。士気も、下がる一方で仲間割れや 内輪揉めが、起きまくるしね。幸い、新選組しんせんぐみ 内、北野きたの一家が、京の都に残るから 馬鹿局長や 勘定方筆頭かんじょうかたひっとう サキちゃん達と、俺の帰りを待っててくれ。北野きたの一家にも、哀姫かなひめの安心安全と、面倒を見てくれるように、頼んであるしね。哀姫かなひめ、元気で」と俺。

「馬鹿トチーヤイと 一緒に居られないのに、元気でなんか いられないヤイ…。」と、哀姫かなひめは 泣き出し、去っていった。


そして、「トシ坊!哀姫かなひめが号泣していたぞ。何か、あったのか?」と、北野きたの たけし 新選組しんせんぐみ 馬鹿局長に、訊かれる。

「ああ。しばらく 会えなくなるから、哀姫かなひめに 別れの挨拶をしたところだ。哀姫かなひめが 悲しんで、号泣するぐらいなら、新政府軍なんて 全滅させておいた方が、良かったかな?」と俺。

「おうっ、トシ坊からのしばしの別れの挨拶で、哀姫かなひめは 号泣していたのか…。確かに、哀姫かなひめが 悲しむぐらいなら、いくら 新しい時代を迎える為とはいえ、薩長土肥同盟の寄せ集めの新政府軍なんて、潰してしまった方がいいな。まあ 哀姫かなひめが、トシ坊に捨てられた訳ではないから、おいら達 北野きたの一家の出番だな。それと トシ坊、明治天皇からの伝言で、新政府軍が掲げていた 錦の御旗は、身に覚えが ないとの事だ。大方、公家衆の仕業だろう。斬るか?」と、北野きたの たけし 局長。

「うんにゃあ、わざわざ 馬鹿局長が、手を汚さなくていい。明治天皇の江戸行きの際、公家衆は 置いていけばいいだけだ。確かに、明治天皇とは 今後についての話し合いは、してあるけど 錦の御旗が、全部 偽物だったのか…。明治は、日本が勝ち続ける 良い時代になりそうだ。それと 馬鹿局長、誰に 殺されたか?までは【えん】を使っても、解らないけど 坂本龍馬さかもとりょうまは、斬り殺されたぞ。坂本さかもと君が、この時代での使命を果たした後だったから、まあ いいけど 俺も馬鹿局長も、まだ使命が残っているので、気をつけるように。俺は、日本国内の内戦の収拾と終戦。馬鹿局長は、明治天皇の遷都をね」と俺。

「おうっ、了解した。何だ、坂本龍馬さかもとりょうまは 斬り殺されたのか…。薩長土肥同盟の締結が使命で、その後は よう済みで、きっと仲間割れで、殺されたんだろう。おいら も、気をつけなきゃな。トシ坊も、だぞ!」と、北野きたの たけし 局長。

俺は、YESとも NOとも 取れない、面白い顔をしておく。


すると、困った顔の北野きたの まさる 勘定方筆頭かんじょうかたひっとうと、ギラギラした顔の 俺の舎弟 森田もりた ごう、そして 北野きたの サキさんに 付き添われて、泣き止んだ 哀姫かなひめが、姿を見せた。

「うおっ、京の都の顔役のオールスターじゃねえか。哀姫かなひめも、泣き止んだか。でっ、用向きは?」と俺。

「馬鹿トチーヤイ!カナ吉は、すぐ やる気を失う 馬鹿トチーヤイの応援団長に、成る ヤイ。名前は、ちびっ子ギャング団 ヤイ。馬鹿 森田もりた ごうには、ちびっ子ギャング団の用心棒を、してもらうヤイ。だから、カナパンマン は、泣いてる場合では、ないヤイ」と、けなげに言う 哀姫かなひめ

「兄貴、俺が 兄貴を応援する事が目的の、ちびっ子ギャング団の用心棒に成ったら、敵は がんがん、ぶっ飛ばしていきます。カナの姉御の涙なんて、もう 見たく ありませんしね」と、森田もりた ごう

「うん、確かに。哀姫かなひめが、悲しんでいるなんて、本当は あってはならないんだけどね。じゃあ、俺の舎弟で ちびっ子ギャング団の用心棒に成った 森田もりた ごうは、当面 連絡要員をしてくれ。京の都での、哀姫かなひめの安心安全は、新選組しんせんぐみ北野きたの一家で、充分だしね。馬鹿局長が作った、新しい方の事務所も兼ねた 屯所なら、そうそう敵に 見つからない。あとは サキちゃん、この中での 唯一の女性として、哀姫かなひめの事を、よろしくお願いします」と俺。

「はい!」と、北野きたの サキさん。


新選組しんせんぐみ 副長、土方歳三ひじかたとしぞう 殿。京を離れる前に、土方ひじかた殿や 一番隊 四番隊の皆様方の、退職金の相談をしたいです」と、あらたまって 北野きたの まさる 勘定方筆頭かんじょうかたひっとうが、誠実な眼差しで 言う。

「退職金かぁ。そういえば 源爺げんじいも、京の都を離れる時に、退職金が出てたな。俺の分の半分は、そこに居る 連絡要員に、くれてやってくれ。諜報には、お金も かかるしね」と俺。

「それでは、土方ひじかた殿には、五千両を退職金として、受け取ってもらいます。森田もりた ごう 殿にも、同じく 五千両をお出しします。これで、足りますでしょうか?」と、北野きたの まさる 勘定方筆頭かんじょうかたひっとう

「充分だよ。半額なのに、源爺げんじいの退職金 総額より、多いじゃないか。これから 北上しながら 負け戦 続きで、軍資金は あるに越したことはないから、有り難く 貰っておくよ。馬鹿局長、出来る 弟は、違うねえ」と俺。

「おうっ、まさる!トシ坊に感謝されるぐらい、退職金が出せるようになっていたのか…。トシ坊!おいら が、その気になって稼げば、もっと稼げるぞ。ただでさえ、まさるは すでに、母ちゃんの自慢の息子だしな。か?おいら に、才能が足りないのか?か…。」と、北野きたの たけし 局長。

「うんにゃあ、馬鹿局長の才能は 充分にある。金勘定では、この時代では、勘定方筆頭かんじょうかたひっとうの方が、凄すぎただけだ。将来、日本が 平和な国になって、馬鹿局長が 芸能界で活躍し始めたら、芸能人では 誰も 追いつけないぐらい稼げるよ。その時に、俺が 何処で何をしているか?は、分からないけど。プロ野球選手に、成れてたら いいんだけど」と俺。

「おうっ、トシ坊は 将来、プロ野球選手になりたいのか。それだったら、哀姫かなひめだけじゃなく、おいら も 応援するな。トシ坊のがわに付くと、良い事 ばかりが起こる事が、歴史で もって証明されているからな。おいら は、お笑い芸人で 1番に成って、内閣総理大臣になるよ」と、北野きたの たけし 局長。

「プロ野球選手に、内閣総理大臣か…。不幸の王様 クソ大和田おおわだを敵に回しているから、俺たちの憧れの職業に就くには、不死身のクソ大和田おおわだ大和田おおわだがわの人間たちを、完全に消し去ることが、出来てからだね。先は、長いなぁ」と俺。


俺にも 森田剛もりたごうにも、一番隊と四番隊と八番隊の安藤優子あんどうゆうこさん にも、それぞれ 多額の退職金が支払われ、京の都を離れる準備が、整ったのであった。 続


土方歳三ひじかたとしぞうは、天国にて 出番待ちをしている中、2018/11/14今現在を生きる やりたくもなかった 2回目のひがし 清二きよじとして、最後の最後の人生を送っている 俺が、念能力者に成れるか?寿命で 死ねば、俺の過去たちや 天国に居る 俺のがわの人間たちと同様、土方歳三ひじかたとしぞうも、地球に来れるようになる。俺にとっては、本当の自分 大天使長 ドン・リュシフェルに成れる前の、正真正銘の最後の最後の人生は、最低最悪の人生になってしまった。こんなに 小さくて、脆くて弱い自分を、俺は 知らない。人生、上手くいかないなぁ と、痛感している。37歳と ちょっとになった俺の寿命までは、あと12年間と9ヶ月を切った。日本を自然災害大国にして、俺の人生を破綻させる事に成功した、不幸の王様 クソ大和田おおわだ大和田おおわだがわの人間たちも、おおよそ 一千年ぶりに、俺の周りには存在しない。この暗くて 狭い部屋で、俺は 最期を迎える。その事が、早ければ 早い程 良いから、俺に 俺の念能力を返してくれ。復讐をして、死に 本当の自分にたどり着いて、復讐を終えたら、俺の本来の称号 幸福の王子を、務めるから。もう、俺が 関わっていない、経験した事のない 知らない未来が、訪れているから》


こうして 俺は、俺の全ての人生通しての宝物 ピノコ・ナディア・哀姫かなひめに、別れの挨拶をして、北野きたの まさる 勘定方筆頭かんじょうかたひっとうより、各自 一生食べていける額の退職金が支給され、戦いに赴く 者たちは、京の都を離れる 準備をした。次回の話は、薩賊さつぞく クソ大和田おおわだたちが、バレてる方の屯所に居る 俺目がけて、どんどん 大砲を撃ち込んできます。果たして?以上。

読んで頂き、どうもありがとうございました。宜しければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!

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