第百三十八話 悪手
時代は幕末、侍を志し、侍に成れた 新選組 副長、俺 土方歳三。そんな折、将棋でいうところの悪手、何の大義名分もないまま 第一次で失敗しているくせに、徳川幕府による 第二次征討令が、長州藩に発令され…。事後承諾で、新選組にも 参戦するように言われ、俺は断ります。俺は、元 高杉 新作、元 坂本龍馬の中身も、していたので。今の俺の名前、近況、状態、思いも 描かれています。では!
時代は幕末、戦さや 戦争を繰り返し、人の命が懸かっている分、火力と技術力だけは勝る 欧米列強。徳川幕府の元、鎖国をして 戦さや 争い事のない、武士の世 平和な世を、200年以上続けてきた 我が日本国。たかだか 学べば済む、武器や軍艦 火力の差を背景に、欧米列強の国取り合戦のターゲットに、清国の次は、日本がターゲットとされていた。外圧に屈した 徳川幕府は、開国へと進み、この先 戦さや 戦争の火種がくすぶり続ける事になる。外圧には屈したくせに、俺のテコ入れもあり、 戦う準備の出来ている 長州藩に、何の大義名分もないまま、悪手となる 第二次征討令を、徳川幕府は 出そうとしていた。この時代、侍に成るという 志しを立て、侍に成れた 新選組 副長、俺 土方歳三は、日本国内での それも、日本人同士の内戦で、人的被害が最小限に止まるように、動こうとしていた。
「おうっ、トシ坊!何か、幕府のお偉い 役人たちが来て、新選組にも 長州 征伐に、加わってほしいらしいぞ」と、新選組 局長、北野 武が、話しかけてきた。
「ない。まず、徳川幕府による 長州藩への第二次征討令には、何の大義名分もない。次に、俺が 坂本君の中身をしていた時のビジネスによって、長州藩には 最新式の武器と軍艦がある。そんでもって、薩長土肥同盟だ。徳川幕府に、勝ち目はない。たかだか、日本国内での内戦だ。負けるにも、負け方があって 俺は、斎藤さん 沖田 一番隊 四番隊と共に、敗残兵の幕府方と共に、戦線を北上させるから、馬鹿局長は 明治天皇が、江戸へ引っ越すまでは、京の都に残り、なるべく 死人の出ないように、努めてくれ。俺は 多分、死ぬけど それまでに内戦終結の筋道と、内戦による 犠牲者の軽減が、俺の使命だ。もう 侍には、成れたしね」と俺。
「おうっ、了解した。次の天皇に成る、明治天皇が江戸へ引っ越すまでは、おいらは 京で、待機だな。トシ坊、それはいいけど、哀姫の事が心配だ。哀姫は、おいらや 勝に 母ちゃんと一緒に、京の都に残る事が決まっているけど、哀姫 トシ坊と一緒に居れないと、凄え 寂しい悲しい顔をするんだ。おいら達、北野 一家では、哀姫を守ることは出来ても、楽しさや 喜びを与える事が出来ないから、日本国内での内戦が終わったら、トシ坊は 生きてても死んでても、必ず 哀姫を迎えに来てくれ。トシ坊が そう簡単に、殺されない事も知ってるし、死んだら 生まれ変わることも、おいらは知ってるしな」と、北野 武 局長。
「俺が、生きてても死んでても かぁ。ああ、約束するよ。【円】を使える 俺は、そう やすやす殺されないし、死んだとしても 必ず 俺の宝物、ピノコ・ナディア・哀姫を迎えに行くよ。それまで 北野 一家で、しっかり預かってくれ。馬鹿局長は、哀姫を笑わせる事が大好きだから、笑わせられるモノなら 笑わせておきなさい。将来、芸能界が 馬鹿局長を待ってるしね」と俺。
「おうっ、おいら 芸能人か。ただし、おいらのお笑い、哀姫には 通用しないんだよな…。」と、北野 武 局長。
「ハハッ笑。知らねえ」と俺。
長州藩に、徳川幕府が 第二次征討令を出す事を、京都守護職 会津藩の綾野という名の男と、徳川幕府の者たちが、俺が 土方歳三として 動けるようになった事を知り、助言を求めに 訪ねて来た。
「何の用かは?大体 解るけど、手短にな。この後、来たる 内戦に備えて、新選組の銃火砲部門の内田君と、打ち合わせがある。世界 最新式の武器や軍艦を、この目で 見てきたからね」と俺。
「手短に…。土方殿、徳川幕府による 第二次征討令に、我が 会津藩も、出兵せよ との事です。ただでさえ 会津藩で、下僕まで 格下げした 詐欺師 高倉健が、何故か?会津藩 筆頭家老に返り咲き、会津地方にて、売ってはならないモノや人を売り、詐欺を働き続けているのです」と、京都守護職の綾野という名の男。
「誰も引き受けたがらない 京都守護職の役目を引き受けたのに、君は まだまだだね。糞詐欺師 クソ高倉健が、筆頭家老に返り咲いたのは、薩賊で 糞野郎中の糞野郎 クソ大和田という名の俺の宿敵が、反則を使って 時間を巻き戻したからだ。そんなクソ大和田の御用聞き 詐欺師が、クソ大和田を「大偉業だ」と言い張り、全宇宙の支配者に任命したのも、糞詐欺師 クソ高倉健だ。全宇宙の支配者の権限は、絶大でね。しかも クソ大和田は、ルールも約束も 守らない。なので クソ大和田は、人生 上手くいかないと、時間を巻き戻し 答えが分かった上で動く。その反則を、いつもいつも フォローするのが、糞詐欺師 クソ高倉健だ。クソ高倉健が、実権を握っている以上、会津藩は 沈むな。あとは、新しい天皇 次第だけど、どの藩も やりたくなかった京都守護職の役目を引き受けたにも 関わらず、会津藩が 朝敵の汚名を着せられないように、綾野は 動くんだな。俺の解っている範囲だと、糞詐欺師 クソ高倉健は、豪雪地帯の会津地方から、越後国を外し、更に 勝ち残る 長州藩との同盟の話も、断っているぞ。さすがの糞詐欺師っぷりだ」と俺。
「会津藩が沈み、会津藩が 朝敵と、なるかもしれない…。糞詐欺師の所為で!もう 僕如きで、どうにか出来る 話ではない!ホンモノに、出てもらうしかない!こんな形で…。」と、京都守護職の綾野 剛。
「会津藩の若殿のホンモノって、滝沢秀明だろう?滝沢秀明なら、京にて 新選組の行進を、隠れて観察していたよ。母親に、土方歳三みたいに成るのよ と言われてな。将来が楽しみだ」と俺。
「はい。その方が ホンモノの、会津地方も統べる 若殿です。オレが、時間を巻き戻された事に気付かず、詐欺師 高倉健の復権を、予知できずに…。」と、落ち込む 京都守護職の綾野 剛。
「私は、徳川幕府の役人です。長州藩への第二次征討令に、新選組のホンモノのお侍様達も、参戦して頂けますよね?」と、幕府の役人。
「断る!徳川幕府は、たかだか 火力の差 技術力の差で、外圧に屈したくせに、戦うことを選んだ 長州藩に、何の大義名分があって、それも第二次の征討令を出すんだよ。俺のビジネスもあり、長州藩は、最新式の武器や軍艦をもっているので、権威の失墜している 徳川幕府と、烏合の集の幕府方では、勝てない。長州藩は、死にものぐるいで戦うだろうし、同盟を結んでいる 藩も、ちらほら あるしね。第二次征討令を発令したら、潰れるのは 徳川幕府の方だ。そもそもが、俺は 日本人同士の内戦を望んでいないし、第二次征討令 やめられるなら、やめておけ。将棋でいうところの悪手だ」と俺。
「土方殿、長州藩への第二次征討令は、もう 発令されました…」と、徳川幕府の役人。
「あーあ、これで 歴史どおり 徳川幕府も、終わりだな。俺に残された使命は、日本国内での内戦の犠牲者を、なるべく少なくすることだ。安心しろ。分派するけど、新選組は 最後まで、徳川幕府と会津地方に味方するよ。君たちは、なるべく 戦死する者が出ない事だけ 頭に入れて、さっさと準備をして、動け。かかれ!」と俺。
答えと失態を知った2人は、すぐさま 内戦の犠牲者を少なくする為、動き出した。 続
《2018/07/04今現在、解っている事は、俺の過去たち同様、土方歳三も 天国に存在し、出番を待っているところだ。いつ 地球に来れるか?というと、2回目の東 清二として 正真正銘 最後の最後の人生を送る、今の俺が 寿命で死ぬか?念能力を手に入れられたらだ。俺だったら 念能力ぐらい、簡単に手に入れられて、そしたら 元 全宇宙の支配者で 不幸をばら撒く 不幸の王様 クソ大和田も、大和田の側の人間たちも、完全に 消せるようになる。だもんで、敵は 俺の最後の最後の人生に絞って、総力を挙げて 潰しにきた。倒れるなら 前だおれにで、俺は ぶっ倒れ、社会の最底辺で 挫折と敗北の人生を送り、最低最悪の人生を まざまざと、味合わされている。でも、俺の寿命まで 13年間と2カ月を切った。最悪、それまで 待てばいい。その上で、俺に 念能力をくれ!全ての事柄のキーパーソンの今の俺のキーが、念能力者に成る事なんだ。情けが仇になる事は、重々 承知した。復讐を終えたら、本当の自分 大天使長 ドン・リュシフェルに成り、活動休止中の幸福の王子としての活動を、再開するから。念能力を!》
こうして 悪手、徳川幕府による 長州藩への、第二次征討令が発令された。俺が、高杉 新作の中身や、坂本龍馬の中身をしていたのもあり、権威の失墜した徳川幕府と幕府方の烏合の集では、勝てる訳がない。戦において、大義名分は 大事な要素だ。次回の話は、俺の舎弟 森田 剛が、登場します。さて、どうなることやら。以上。
読んで頂き、どうもありがとうございました。宜しければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!