第百三十六話 珍道
時代は幕末、俺は故あって 坂本龍馬の中身となり、最上策ではない B案の薩長土肥同盟を成立させた。これにより、坂本君の分の使命も果たし、この時代の俺 新選組 副長、土方歳三としての人生に戻るべく、京の都へ ドSのいじめっ子 小松帯刀と、珍道中です。その道中、小便たれ 西郷隆盛が、一緒に付いて行こうとしていて…。坂本龍馬の中身から、土方歳三に戻る、所作とは?今の俺の名前、状態、近況、思いも、描かれています。では!
時代は幕末、戦や 戦争ばかりを繰り返し、人の命が懸かっていた為、火力と技術力だけはある 欧米列強。一方、鎖国をして 武士の世、平和な世を徳川幕府の元、続けていた日本。そんな日本に、欧米列強の外圧がかかり、徳川幕府は それに屈した。これにより、良くも悪くも 日本は 開国へと進み、時代の転換期を迎えていた。そんな時代、侍に成る事を志し、侍に成れた 新選組 副長、俺 土方歳三は、故あって 将来名、福山雅治の過去に当たる 存在、坂本龍馬の中身と成り、徳川幕府に代わる仕組み、薩長土肥同盟を結ばせた。これにより、俺が 坂本龍馬としての使命も果たしたので、土方歳三に解離すべく、下関から 京の都を目指し 移動を始めようとしていた。
旅支度をして、京の都を目指し 出発しようとすると、小松帯刀に 声を掛けられた。
「坂本龍馬!この時代、本名 土方歳三。次は、何処に行く つもりだ?」と、薩摩藩士の小松帯刀に訊かれる。
「ああ、京の都へと帰る。坂本君の薩長土肥同盟を結ぶ使命も、果たしておいた、新選組 副長、土方歳三としての本来の人生に、戻る。この時代、時代の中心は 新しくなる 天皇の居る 京の都で、これから起こる 日本国内での内戦の犠牲者を、なるべく 減らしたいからね。それには、土方歳三としての身体で、土方歳三としての人生の続きを、ちゃんとしないとね。じゃあな」と俺。
「待て!坂本龍馬、本名 土方歳三。長州藩から 支払わられた謝礼が、たんまりあるから 俺も、京へ行く。薩長土肥同盟が、俺のおかげで 成立したし、薩摩でも 長州藩でも、俺のやる事はない。武士の時代も、これで終わるしな。すぐ 旅支度をするから、少しだけ 待ってろ!」と、小松帯刀。
コマツの旅支度を待ってる間に、長州藩士 伊藤博文に御礼を言われ、仮に戦場で 敵味方に分かれたら、容赦なく 斬るからなと、俺は 念を押しておいた。
未来の初代内閣総理大臣、伊藤博文 曰く、「私は、戦場には行きません。長州藩にてのみ、戦います。降りかかる火の粉を、払うだけです」と、告げられる。
そこまではいいが、最近 名前が変わった 薩摩藩士 小便たれ 西郷隆盛が、旅支度を済まし こちらを伺っている。
「坂本龍馬、待たせたな!さあ 時代の中心らしい、京の都にでも 行くか!」と、旅支度を終えた 小松帯刀が言う。
「コマツ、ここから 京まで、休むことなく ぶっ続けで、歩くからな。遅れたら、コマツといえど 置いてくからな。それと、そこにストーカに成りかけの太っちょの小便たれ 西郷が居るから、行き先は同じでも、早歩きで撒くぞ。じゃあ、行こう!」と俺。
長州藩士達に 見送られる中、俺と小松帯刀、それと 小便たれのストーカ一匹が下関を発ち、珍道中が始まった。
道中、「少し休みましょう」と言い続けた 西郷隆盛を置いていき 撒き、コマツから 篤姫についての話を聞かされた。
「うん、篤姫って、二百年以上 続いた 徳川幕府に、やっと出来た お姫様なんだ。基本的に、お姫様だったり プリンセスは、俺の女が該当するからね。篤姫の将来は、宮崎あおい という名の女優さんだよ。あおい という名は、徳川幕府の葵の御紋にちなんでね。コマツも、この時代は 篤姫は嫁いでいるけど、遠い将来 女優さんになる 篤姫と、釣り合いが取れるぐらいの男になりなさい。俺の推薦があれば、裏稼業のトップで 俺の唯一無二の子分 菅原文太の舎弟頭にも成れるし、俺の推薦があれば 宮内庁長官にも成れる。コマツは ドSのいじめっ子だから、いちいち 俺が、周りをしめなくてもすむしね。今回の人生では、落ち着いたら 江戸に居る 篤姫に再会すること、生まれ変わったら いつになるか分からないけど、最終的には 一緒に添い遂げなさい」と俺。
「分かった!」と、コマツにしては 爽やかな笑顔だった。
そして、久し振りに 京の都に到着した。
「うしっ、じゃあ 坂本君の中身を辞めるから、コマツは 坂本君を、京の薩摩藩 屋敷に匿えるようにしててくれ。解離を始めて、土方歳三に戻るから」と俺。
「分かった。見ものだな」と、小松帯刀。
「先ずは、新選組の副長室で、眠ったままの土方歳三を、夢遊病のように、ここまで歩かせる」と俺。
寝間着姿の土方歳三と、心配そうな 哀姫が、姿を見せた。
「そんで、オデコとオデコを付けると…」と俺。
【円】を使い、俺が 坂本龍馬をしていた時のことを、本体の土方歳三に植える。そして、俺は 坂本君の中身をやめ、無事 土方歳三に、戻った。
「馬鹿トチーヤイ!やっと、戻ったヤイか?」と、俺の宝物 年齢が6歳に固定されている少女、ピノコ・ナディア・哀姫が問う。
「ああ。哀姫、俺の身体の世話と見守り、ありがとうな」と俺。
「うにうにー、うにうにー。どういたまして、どういたまして」と、俺に 御礼を言われ、嬉しそうな 哀姫。俺の右足に、しがみ付く。
「さてと、この6歳の少女が、俺の全ての人生 通しての宝物 ピノコ・ナディア・哀姫だ。そんで 俺が、新選組 副長、土方歳三だ。坂本君は、俺が 中身をしていた間の記憶や経験は、覚えているよな?」と俺。
「はい!確かに、覚えております。薩長土肥同盟が、成立しました」と、坂本君。
「うん、じゃあ 大丈夫だ。それと、新選組は、最後まで 徳川幕府と会津地方に 味方する事が、決まっている。この先 敵味方に別れるから、その前に コマツも坂本君も、哀姫に 自己紹介をして、存在だけでも 覚えてもらっておきなさい。その方が、将来 足しになる」と俺。
「坂本龍馬と申します。将来、別の名で 歌手を目指しております。この時代での使命は、土方殿の手柄で、無事 果たせました。あとは、どこで死ぬか だけです」と、坂本君。
「うん、坂本君は この時代での使命を果たした分、もじゃもじゃ頭の髪の毛が、丁度いい髪質に変わるからね。将来、芸能界が待ってるなら、もじゃもじゃ頭じゃない方がいい」と俺。
「ハハハッ笑。ちゃんと使命を果たすと、良いことがあるのですね」と、坂本君。
「次は、俺の自己紹介の番だな。名は、小松帯刀だ。帯刀という名前は、自分で付けた。薩摩なんて、どうでもいいけど いつか篤姫に、生まれ変わったら 一緒になりたい。よろしくな」と、小松帯刀。
「哀姫、カタカナで コマツと、覚えてくれ。俺VSクソ大和田のお互いの存在を、完全に 消すか?消されるか?の戦いにおいて、コマツが審判をする可能性がある。ドSのいじめっ子だけどね。篤姫に関しては、将来 宮崎あおい という名の女優さんになるから、遠い将来 愛のキューピッド 哀姫の出番だ。俺も 哀姫も、本当の自分に辿り着いて、天使になった後の話だけどね」と俺。
「了解しもした。了解しもした。コマツ ヤイね。覚えておくヤイ」と、哀姫。
「うしっ、久し振りの身体、久し振りの新選組の屯所だー。宴会でも、しよう。坂本君とコマツは、薩摩藩の京 屋敷に行きなさい。薩長土肥同盟が成立して、新選組とは敵味方だからね。それと、小便たれ 西郷、クソ大和田の順に、薩賊も やって来るだろうからな。今のうちに、対策を練っておけ。じゃあな」と俺。
浮かれ気分で、俺は久し振りの土方歳三としての身体で、 昔懐かしいの新選組の屯所へ、哀姫と向かう。これから、日本国内での内戦の処理が、待っているのにね。 続
《2018/06/21今現在、土方歳三は 官房長官になるべく、天国にて出番待ち。坂本龍馬は存在せず、福山雅治と成り、1つ屋根の下の時の演技で、俺のテコ入れもあり、芸能界で活躍中。小松帯刀は、石垣 信二という名で、同級生として 俺の2回目の東 清二としての最後の最後の人生に登場し、相変わらず ドSのいじめっ子だった。身体といえば、2018/06/21を生きる 俺の身体は、2回目で 更に小学生時分、人生 上手くいきそうになると、クソ大和田によって、何度も やり直しを食らった。福岡で、ここ1,000年 東 清二という名になってしまった 最後の最後の人生の為に、積み重ねてきたモノを全て 失った。当然、身体は 耐久年数を超え、早く 走れなくなり、跳べなくなってしまった。最悪、寿命までの あと13年間と3ヶ月、耐え凌ぐ。でも、俺の宝物 ピノコ・ナディア・哀姫に、今すぐ 逢いたいんだ。とっとと俺に、持ってて 当たり前の念能力を、よこせ!人柱として 死んだ後、世界中を幸せにする プランがあるから》
こうして 珍道中を終え、幕末期の俺の本来の身体、土方歳三に戻った。B案だけど、薩長土肥同盟を成立させ、坂本君の分の使命も、果たしといたしね。次回の話は、薩長土肥同盟を知っておきながら、最後まで 徳川幕府に味方する 新選組 副長、土方歳三としての俺の話です。さて、どうなることやら。以上。
読んで頂き、どうもありがとうございました。宜しければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!