表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「副長、土方」  作者: 東 清二
112/192

第百十二話 野球

会津藩あいづはん 筆頭家老にして糞詐欺師のクソ高倉健たかくらけんの詐欺に遭い、左腕を失った俺。俺の左腕が繋がらず、落ち込む 北野きたの たけし 新選組しんせんぐみ 馬鹿局長。なのに、野球を始めます。今の俺の近況報告と、想いもあります。では!

時代は幕末、火力だけ勝る 欧米列強の外圧、俺 土方歳三ひじかたとしぞうが将軍に成らないこと、徳川幕府の大義名分のない 長州藩ちょうしゅうはんへの征討令を出す 失態、そして 幕末の志士をはじめとする若者たちの台頭により、江戸時代と呼ばれるものが終わりを迎えようとしていた。時代の中心は、天皇の居る京の都で、天皇も 代がわりをしようとしている。そんな中、俺は よりにもよって、この時代に会津藩あいづはん 筆頭家老をしている 不幸の使者にして糞詐欺師のクソ高倉健たかくらけんの謀略で、肘と肩の間を切断されてしまった。果たして 新選組しんせんぐみ 副長、俺 土方歳三ひじかたとしぞうの運命やいかに?


「副長!」と、頼もしい しかし遅すぎる、俺の唯一無二の親友 斎藤一さいとうはじめが、姿を見せた。

斎藤さいとうさん、ちょっと来るのが遅かった。糞詐欺師 クソ高倉健たかくらけんに、この店の娘を人質に取られ、俺 腕 切断されちゃったよ。でも、ぶち切れてるから 大して痛くないんだ」と俺。

高倉たかくらっ、てめえ!」と、斎藤さいとうさんが抜刀する。

それを見て、糞詐欺師 クソ高倉健たかくらけんが「待ってください!きよじ君、1人で来るように言いましたよね。今すぐ 刀を収めさせ、立ち去るよう命じてください!」と、慌てて言う。

「まず、お前に 何も直接言われてねえよ。糞詐欺師のお前と京都守護職の綾野あやのという名の男の連名の書状に、1人でここに来るように書かれてただけだ。不幸の王様 クソ大和田おおわだが居なくても、不幸の使者 クソ高倉健たかくらけんは、相変わらずの糞詐欺師っぷりだ。俺の五体に、お前の糞野郎っぷりが、まざまざと刻まれたよ。お前が俺の側の人間に成るなんて、これで永遠に絶対にないからな」と俺。

「大丈夫、きよじ君は 思っている事と反対のことを言う。と言うことは、高倉たかくらけんさんは、きよじ君の側の人間に成れると、置き換えればいいのです」と、糞詐欺師 クソ高倉健たかくらけん


「副長、止血を。痛みは感じなくても、このままでは出欠多量で死んでしまいます」と斎藤さいとうさん。

「ああ。未来の医療技術ならともかく、この時代の医療技術じゃ 斬られた腕、くっつかないよな?」と俺。

「くっつきません…。」と斎藤さいとうさん。

「まぁ、いいや。念のため、斬られた腕も 持って帰ろう。斎藤さいとうさん、不幸の使者にして糞詐欺師のクソ高倉健たかくらけんは、もう終わった男だから 言うことも聞かず、信用もするなよ。家族を人質に取るとか、女子供を人質に取って 詐欺を働き、俺は片腕失ったからな。斎藤さいとうさんが来てくれなければ、クソ高倉健たかくらけんは更に詐欺を働こうとしていたしね。俺の五体を的にね。俺の側の人間は、俺に選ばれて成るんだ。常に不幸の王様 クソ大和田おおわだと繋がりを持ち、俺や俺の側の人間たちの情報や存在を、クソ大和田おおわだ大和田おおわだの側の人間に売って、いつの時代も 自分だけ有利な優位な立場になり、形勢が悪くなると逃げ出し、ほとぼりが冷めると味方ずらしてやって来るのが、糞詐欺師 クソ高倉健たかくらけんの汚ねえ詐欺の手口だからな。早かれ遅かれではなく、遅かれ遅かれだけど、糞詐欺師 クソ高倉健たかくらけんが寿命を迎えれば、クソ大和田おおわだの側の人間に成るしかないだろうしな。クソ高倉健たかくらけん、いずれ必ず 俺の手で、完全に消してやるからな」と俺。

「副長、コイツらの処分は 俺がするので、早く手当をしてきてください」と斎藤さいとうさん。

「ああ、分かった。家族が人質に取られているという奴らの処分は、斎藤さいとうさんの好きにしてくれ。じゃあな」と俺。


俺は 切断された腕を持って 店を出ると、北野きたの たけし 新選組しんせんぐみ 馬鹿局長と一番隊が居て、「トシ坊、腕が…。」と 珍しく北野きたの たけし 馬鹿局長の悲痛な声がした。

「ああ、不幸の使者にして 糞詐欺師 クソ高倉健たかくらけんの詐欺に遭い、左腕の肘から先を切断されたよ。馬鹿局長も、馬鹿局長の将来に芸能界があるだろうから、不幸の使者と不幸の王様 クソ大和田おおわだには、気を付けろよ。じゃ医者の所へ、連れてってくれ」と俺。

「ああ、分かった。トシ坊、こういう場合は、冷やして更に急いだ方がいいんだけど、この時代じゃなぁ。とにかく、医者の所へと急ごう」と馬鹿局長。

皆んなで、早歩きになる。

「トシさん、自分の腕ぐらい治せますよね?」と、安藤あんどう ジュンヤ 一番隊 隊員。

「君たちの怪我は治せるけど、俺自身 俺の怪我は、治せない。八番隊 副隊長 源爺げんじいとした取引は、そういう条件だったからね」と俺。


医者の所へ到着し、急いで診てもらうが、命に別状はなくても 斬られた腕を繋ぐ技術はないとの事。

「だから、血管を繋いで 神経を繋いで、しっかり縫合すればいいだけだろ!」と、北野きたの たけし 馬鹿局長が怒鳴っている。

「まあ いいさ、馬鹿局長。命に別状はないらしいから。あのまま糞詐欺師の詐欺に遭っていたら、確実に命に別状があったからね。じゃあ医者、出来る限りの治療をしてくれ」と俺。

痛み止め 縫合と、治療され 腕は元には戻らないが、本当に医者の言う通り 命には別状はなかった。

「何で、斬られた腕ぐらい くっつけられないんだ!」と、北野きたの たけし 馬鹿局長が、医者に怒鳴り散らす。

「確かに。こんな事では、次 生まれ変わった時には、俺は 医者もしなきゃな。医療技術のレベルが、低過ぎる。よっしゃ、帰るぞ」と俺。

「トシ坊!トシ坊は、史上最強にして 最高の男なんだ!それが、会津藩あいづはん 筆頭家老の糞野郎相手に詐欺に遭い、腕を失うなんて…。その詐欺を防げなかった、新選組しんせんぐみ 局長としての、おいらの責任なんだ。京都守護職の綾野あやのという男も、トシ坊相手に呼びつける書状なんて、書いても出してもいないと、断言していたんだ。せめて、おいらが一緒に行っておけば…。」と、北野きたの たけし 馬鹿局長。

「糞詐欺師 クソ高倉健たかくらけんの罠かもしれないと思いつつ、偽の書状に書かれていた通り1人で行く事にしたのは俺だから、馬鹿局長がそこまで落ち込む事もない。腕が余ってしまったから、俺の腕の供養も兼ねて、野球でもしよう。小さめの蹴鞠をボールとして、バットは使いものにならなくなった俺の左腕でね」と俺。

「トシ坊の失った腕で、野球…。」と、まだまだ 落ち込んでる北野きたの たけし 馬鹿局長。

「トシさん、野球が出来るのですか?」と、安藤あんどう ジュンヤ。

「うん、この時代 俺が野球を知っているという事は、ベースボールのトップ ルー・ゲーリックを終えた後という事だ。だから、野球なら しっかり教えることが出来る。まずは、キャッチボールから 始めよう」と俺。


「元 ルー・ゲーリックが、左腕を失った…。」と、更に落ち込む 北野きたの たけし 馬鹿局長。

失ったモノを嘆いていても しょうがないので、俺 安藤あんどう ジュンヤ、リュウスケ 一番隊 隊員とで、小さめの蹴鞠で キャッチボールを始める。教えなくても、ジュンヤやリュウスケは、見様見真似でキャッチボールぐらいは出来た。

「カーブ」と俺は言い、右手を捻って 曲がるボール、カーブを投げる。

「曲がった!」と安藤あんどう ジュンヤは言い、俺たちの間で カーブが流行る。

「バットが届く範囲がストライク、バットが届かない範囲がボール。ジュンヤがピッチャー、リュウスケがキャッチャーで、俺の右側に 小さめの蹴鞠を投げ込んできなさい」と俺。

三人で楽しく野球をしていると、「じゃあ おいらは審判だな」と、北野きたの たけし 馬鹿局長も、参加する。勿論だけど、ボールが小さめの蹴鞠とはいえ バットがわりにしている失った俺の左腕は、肉が飛び 血が滴り落ち 骨が徐々に見えてくる。

リュウスケは口をきかないので、ピッチャーをしている安藤あんどう ジュンヤには聞こえない小さな声で、「馬鹿局長、近々 俺、死ぬからな」と俺は、伝えておく。

「トシ坊…、領分できないけど 了解した」と、北野きたの たけし 馬鹿局長。

この日は、日が暮れて 終わったが、野球をすることが ことの外 盛り上がったので、俺は 日本の国技は、野球に成ったらいいな、と思った。


《2018/01/09今現在、土方歳三ひじかたとしぞうは 確かに天国に存在し、出番を待って ギラギラしているだろう。そして、2018/01/09今現在 2回目のひがし 清二きよじとして、最後の最後の人生 その分、最低最悪の人生を送る 俺は、36歳とちょっとになった。人生 遊びじゃない事は、よく分かっていたが、この大天使長に成る前の挫折と敗北の人生だけは、上手くいかない。特に、福岡行きが鬼門となり、人生の破綻と破滅を、福岡の片田舎で 迎えた。寿命まで、長くても あと14年間。ひたすら耐え凌ぐか?元 全宇宙の支配者で 不幸の王様 不死身のクソ大和田おおわだと、大和田おおわだの側の人間たち全員 完全に消せるようになる、Sランクの超一流の俺の念能力が、復活するのを待つのみだ。念能力さえ手に入れば、俺の過去たちも 地球へ来れるし、俺とクソ大和田おおわだとの お互いの存在を、完全に消すか?消されるか?の戦いも、終えれる。今は、俺の全ての人生通しての宝物 ピノコ・ナディア・哀姫かなひめを、抱きしめたいな。最低最悪の覚悟だけは、しておくけど。じゃあね》


こうして、不幸の使者にして 糞詐欺師 クソ高倉健たかくらけんの詐欺に遭い、俺の左腕は 二度と刀を持てなくなった筈だった。切断された左腕をバットがわりに、野球をするなんて 大馬鹿な 俺らしくていい。次回の話は、俺 土方歳三ひじかたとしぞうが、井戸へ身を投げ 自殺を試みます。さて、どうなることやら。以上。



読んで頂き、どうもありがとうございました。宜しければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ