第百九話 操作
負ける側の味方をする新選組に、負の連鎖が起こり 元 全宇宙の支配者 クソ大和田の手により、近藤勇さんが…。自分のせいだと落ち込む、北野 武 新選組 局長。土方歳三の後も、生まれ変わり続け やっと最後の最後の人生を送る、今の俺の近況報告と想いもあります。では!
時代は幕末、200年以上続いた 武士の世 平和な世が、欧米列強の外圧と 平和を守ってきた為もあり、もはや戦える状態では なくなっていた徳川幕府の失墜により、終わりを迎えた。突出して動いた長州藩に、何の大義名分もないまま、更に俺 土方歳三の忠告を無視して、徳川幕府は征討令を出し攻め入った。そして 俺が1番恐れていた形、病弱な将軍の死により 長州藩を潰せも出来ず、かといって和睦もせず、ただただ長州藩に、倒幕への大義名分を与え、中途半端な形で引き揚げてきた。最早、死にものぐるいで 破れかぶれでも、倒幕へと突き進む 長州藩と、時代遅れの徳川幕府。長州藩に味方する 雄藩という藩が出れば、倒幕へのシナリオが現実のものとなろうとしていた。そんな中、最後まで 徳川幕府と、米に酒にと繋がりのある会津地方に味方する、侍の組織 俺たち新選組にも、負の連鎖が巻き起ころうとしていた。
せっかく、斎藤さんと沖田が、日本初の写真を発明したのに、不幸の使者 糞詐欺師にして、会津藩 筆頭家老 クソ高倉健の許可を得て、不幸の王様 クソ大和田の逆恨みにより、写真を撮られた者たちは、魂を抜かれた。新選組の者には、写真に写らないよう注意するよう周知したが、周知する前に 京へ観光に来た者たちと一緒に、四番隊 隊長 近藤勇が記念写真を撮ってしまっていた。
「トシ坊、近藤さんが写真を撮られている。まさか、近藤さんまで 魂を抜かれるなんて事になるのか?」と、北野 武 新選組 馬鹿局長。
「ああ、可能性としてはな。たかだか写真を撮られただけで、魂を抜かれるって、この時代 こういう事になるから、偽名を名乗ったり 偽者を立てたりするんだな。写真を撮ってしまった事は しょうがないから、どういう状態で どういう条件なら、魂を抜かれずに済むか考えよう。敵は少なくても、元 全宇宙の支配者 クソ大和田で、糞詐欺師 クソ高倉健が、それに加担している。どうせ、両方とも念能力者だろうしな」と俺。
「おいらが、新選組 局長として、ちゃんとしていれば…。せめて、おいらが念能力者じゃないと駄目だったんだ…。」と、珍しく 落ち込む 北野 武 局長。
「まあ、いいさ。近藤さんには、使える用心棒 野口君が居る。幸い 野口君は、写真を撮られていないし、対処療法だけど 何とかするさ」と俺。
野口君が、頷く。
「うん、当面 近藤さんは、新選組の敷地内で 過ごし、外に囲っている 近藤さんの女たちは、退職金を与え 解散としよう。どちらにしろ、日本国内の内戦が始まれば、京の都からは出て行くしね」と俺。
「かしこまりました」と近藤 勇さん。
斎藤さんと沖田が動き、写真の技術が江戸だけじゃなく、日本全国に広まった。これで、クソ大和田も そうそう全員、写真に写ろうが魂を抜いてまわる事は、出来なくなった。近藤さんの女たちには、北野 勝 勘定方筆頭より、一生食べていけるどころか 一生遊んで暮らしていける大金が、支払われた。
一方、会津藩の京にある藩邸には、京都守護職 綾野の命令により、不幸の王様にして薩賊 クソ大和田は、出入り立ち入り禁止令が発令された。クソ大和田の側の人間のNo.2 クソ木村 公一を、俺が斬り 不幸の使者にして糞詐欺師 クソ高倉健から、金や物を手に入れられなくなったクソ大和田だが、これも新選組にとっては負の連鎖なのか?そんなクソ大和田の手に、新選組 四番隊 隊長 近藤勇の映った 集合写真が渡ってしまった。その写真を手に、クソ大和田は いつも通り、奢り高ぶり 鬼の首でも取ったかのように、新選組の玄関を訪れた。
「いやよお、この写真の中に、新選組の者が多数 映っているよな?」とクソ大和田。
「映っているかもしれないし、映っていないかもしれないな。少なくとも、多数は映っていねえよ」と俺。
「待て!それじゃ、話が違う!オレの息子が、わざわざタイムトラベルの反則を使って、手に入れた写真だ。金が、いくらかかったと思ってるんだ!」と、相変わらずの糞野郎っぷりのクソ大和田。
「お前、会津藩邸 立ち入り禁止だろ。新選組も、立ち入り禁止だ。敷地内に入り次第、斬る。俺が、有言実行の男だとは、知っているよな?」と俺。
「待て!何で 反則まで使って写真を手に入れたのに、斬られないといけないんだ!?こっちは、お前のことを偽者が調子に乗っていると、報告を受けたんだ。それで、オレ自ら そんな偽者消してやろうと、消すか?消されるか?の戦いを始めたんだ。お前が人生を終える度に、お前の過去が増え 天国から、消えてなくならないんだ。もう、何十人も いるじゃねえか。こっちは、天国まで 立ち入り禁止なんだぞ」とクソ大和田。
「俺の過去たちが、人生を終えると、天国にて出番を待つなんて、素晴らしいじゃねえか。仮に例え 俺が消されても、俺の過去たちや 俺の側の人間達は、残るしな。確かな事は、俺には 本当の自分が未来に、待ち構えているし 必ず成る」と俺。
「副長、土方殿!京へ 観光に来た者たちとはいえ、写真に写ってしまったのは、私の不徳の致すところです。よって、魂を抜かれるぐらいなら、腹を切ります。御沙汰を」と、武骨なまでに近藤さんが、こちらにやって来て伝える。
「こいつは、見覚えがある。写真にも、写っている。魂だったら、高倉の補助が有れば、抜くことができる。さあ、どうする?あり得ない額の大金を積めば、見逃してやっても いいぞ」と、クソ大和田がほざく。
「やっぱり、糞詐欺師 クソ高倉健が、相変わらず 不幸の使者をし、関わっていたか。クソ大和田、会津藩邸 立ち入り禁止出入り禁止で、どうクソ高倉健の補助を受けるんだよ?何だったら、不幸の使者に 不幸の王様、両方共 叩き斬ってもいいんだぞ」と俺。
「副長のトシ君、私の首で済むのなら そうしましょう。詐欺師とはいえ、高倉健は 新選組に縁のある、会津藩 筆頭家老です」と近藤さん。
「分かれば、いいんだよ。お前、名前は何だ?」とクソ大和田。
「近藤勇と申します」
「じゃあ 近藤とやら、お前を生かすも殺すも、大和田は偉大なりのオレ次第だ。お前は、大和田の間者になれ。首を見せろ」とクソ大和田。
「近藤さん、断ることも出来るぞ」と俺。
「新選組の者に、被害が出ないなら大丈夫です」と近藤さん。
近藤さんは、クソ大和田に 首を晒す。クソ大和田が、念能力で具現化した針を、近藤さんに 打ち込む。これで近藤勇は、クソ大和田によって、クソ大和田の意のままに、操作系の念能力で 操作出来る状態になってしまった。
「今日のところは、これで充分だ。あとは写真に写っている 残りの新選組の者も、オレに首を晒すように。大和田は偉大なりの、大和田さんが大和田様が、操作して新選組を取り潰すからよお」とクソ大和田。
「そんな者、他に居ねえからよ。10秒数える。10秒数える前に、お前が立ち去らないと、素っ首 叩き斬る」と俺。
「待て!分かった。今日のところは、これで立ち去る。お前も、もはや大和田の手に落ちた 近藤とやらも、大和田は…」と、クソ大和田が言いかけたが、俺が抜刀をすると、クソ大和田は 背中を見せて逃げ出した。
「近藤さん、これでクソ大和田の、操作系の念能力で 操作される事になるけど、操作されるにしても 操作のされ方がある。用心棒の野口君とも 話し合って、侍としての自分を、見失わないでくれ」と俺。
近藤さんは、ただ黙って頷く。この日から、とんと近藤さんの「がははははっ」という豪快な笑い声が、聞こえる事はなくなった。
《念能力か。2017/12/15今現在、2回目の東 清二として、最後の最後の人生を送る俺に、足りなく持っていないのが、念能力だ。大概な事のキーパーソンの俺の、キーとなるのを念能力にしてしまった…。その結果、36歳にもなって 未だに念能力者ではない俺は、毎日を馬鹿を通り越して アホなんじゃねえか?と思いながら、日々を過ごしている。それでも、一旦 念能力を手放し 寝かし、最後の最後の人生で、再び手に入れる事にしないと、不死身のクソ大和田も 大和田の側の人間たちも、完全に消し去ることが出来ない状態だった。Sランクの俺の念能力、帰って来い。そして、俺の宝物 ピノコ・ナディア・哀姫が、絶え間なく 笑顔である未来を願って!》
こうして 近藤勇さんが、クソ大和田なんかに操作される事態となってしまった。だからといって、クソ大和田ごときの稚拙な操作系の念能力では、近藤さんを完全に操作するには至らない。とうとう新選組にも、負の連鎖が始まってしまった。徳川幕府に味方すれば、負けるという事。ただでさえ敗北が決まっているのに、不幸の王様 クソ大和田に、不幸の使者 糞詐欺師 クソ高倉健の存在が、邪魔過ぎる。次回の話は、操作されたり 操作されなかったりする近藤さんと、乞食になってでも 仇を成そうとするクソ大和田についての話です。さて、どうなることやら。以上。
読んで頂き、どうもありがとうございました。宜しければ、続編も 楽しみにしてくれると、嬉しいです。それでは!