表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

Velvet Pink -ヴェルヴェット ピンクー

ふつつか者な上、二日酔い者の天照と申します!このサイトでは初投稿ですがここまで目に通して頂きありがとうございます。頑張りますのでよろしくお願いします(3ω3)今、頑張りますと言ったわりに立ち上げは不定期になるかもしれません。でも、やっぱりそこは頑張りますのでよろしくお願いしますww

挿絵(By みてみん)




ぷろろーぐ

この話は1912年に氷山に激突して沈没した豪華客船「タイタニック号」に偶然乗り合わせていた男女の儚くも、美しい悲劇の恋愛を描いた物語です。


・・・嘘です。人生という名の航路にカチカチ山の様な泥船で出向した私”(さくら 小春こはる”十七歳の恋話こいばななんです。


”お前の恋愛話なんか興味ねーよっ!”なんていう意見は一切受け付けない強制イベントです。でも、眠いので今日はこの話は止めましょう。


”自分から言っておいてエタるなよっ!”なんて意見も子守唄に聞こえるくらい眠いんです・・。


もう夜も良い時間、この続きは明日の朝読書の時間にでも致します。

私は一体誰に説明をしているんだろう?と頭が混乱するくらい猛烈な睡魔が押し寄せて意識が朦朧もうろうとする。

それでも手の中に携帯端末のスマートホンを抱えて”昨日までのボタン式の電話とは違うぞ!”とディスプレイを指で右へ左へ、上へ下へとなぞりながらスライドさせる。

まるでテレビや映画の中の人達みたいに札に術式を唱えているみたいな気分。

こんな変な状態・・きっともう半分夢の世界だ・・・。

それではおやすみなさい。

むにゃむにゃ・・・。

・・・・・・・

・・・・・

・・・・

と言ったのは六時間前っ!!!

現在、私がどこに居るかというと紺色のブレザーが映える夢ヶゆめがおか高校手前300mの道のり。

電柱の上ですずめが朝を知らせようと必死に鳴いている。でも急いでいるので、ここは無視して胸元の赤いリボンをヒラヒラと春風になびかせながら全力疾走中です。

学校の定めてる登校完了時間は八時十五分。手持ちのスマホはちょうど八時を表示していた。


「うーん、ヒホフハナ?(うーん、遅刻かな)」


走りながら本能的に食べ物にかぶりつく姿がはしたないので反省。でも寝坊しようが、遅刻しそうだろうが、途中コンビニで肉まんを買う事と頭頂部にお団子を結ってくる日課は外せない。もう既に自分ルールを通り越してそこに天命すら感じているからね。

ただ、今日は遅れてしまったために肉まんが売り切れていたので、口に含んでいるのがピザまんという現実に少々納得がいかないの・・・。


それでも登校中だから雑念を捨てメロス並に走り続けなければならない。さすがに一般公立女子高生の私はあんなに激怒した走行方を知らないので朝から脇腹を抑え「ぜぇぜぇ・・メロス凄えっ――」と息を切らして走る。

まだ早朝は寒いけどね、こんだけ走れば身体もだんだん熱くなって来るので、お気に入りの赤と白のチェックのマフラーが今は逆に邪魔だと感じてしまうくらい忙しい。


(あぁ、もうっ!こんなはずじゃない!)


毎日アールグレイで優雅にティーブレイクをしてからの登校でも余裕で間に合うゆとり教育世代のはずなのに、現実問題として貴重な朝を急かされて吐瀉物が出そうなくらい走らされている訳で・・結局、弱った胃と掛けまして昭和世代と説きます。その心は詰め込みシステムの犠牲者である。


(ほら、そこは自分も低血圧だし・・やっぱ朝は喉かな高原で静かに行動したいよ)


そのままそっと瞳を閉じてフリージアの花を摘むメルヘンな朝を連想してみる。


(ふふん♪お花畑に座ってて、空ではコウノトリが鳴いてて・・・)


優しい妄想を心に秘めて空を見上げるが、ここの上空は高架線だらけで

おまけにコウノトリの代わりにさっきの雀がまだやかましく鳴いていた。


(やるせないけど、考えてみたらピザまん食べながらメルヘンな高原なんて

最初からコンセプトミスだったよ)


現実、アルプスの風味の欠片も無いこの新しい住宅街を100M走ると交差点があり、そこを直進すると更に200Mの上り坂があってゴールです。

あの上り坂は四月上旬、そう!ちょうど今頃の時期に道の両脇に植えられている桜が満開でとっても色鮮やかに並ぶ。


(今年も綺麗なピンクの絨毯が出来るんだろうなぁ)


そろそろ蕾も見え始めてとても楽しみ。


(よし、気持ちがノッてきた!このまま一直線だぁ!)


ついにメロス越えのフルスロットルで暴走しては太宰治か向井理か分からなくなった頃、交差点の入り口にはもう一軒コンビニがある。それが死角になって出会い頭に横から誰が出てくるか見えない。

正直こんな急いでる時でも、曲がり角で王子様転校生とぶつからないか!?なんて昭和中期の漫画みたいな事を軽く期待している。


ー本編に続くのだ☆ー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ