モンスターの解放
戦場はもはや見分けがつかなかった――廃墟と塵埃、そして死だけが広がっていた。
コルの体は黒い雷に覆われ、抑えきれない怒りを帯びた暗黒の稲妻が轟いていた。皮膚は稲妻の力に灼かれ、息は荒く荒んだ。しかし、彼の目は…その目は果てしない破壊の虚空だった。
瓦礫の中に立つオーウェンは、ついに恐怖を感じた。
コルは消えた。
沈黙と緊張が長く続いた後、爆発的な力が空気を砕いた。
ドカーン!
コルの拳がオーウェンの腹部を突き破り、彼は後方に吹き飛ばされた。地面は裂け、山々は衝撃波に崩れ落ちた。オーウェンの体は廃墟を突き破り、血まみれの跡を残していった。
コルが再び襲いかかる前に、オーウェンはかろうじて回復した。
黒い稲妻の閃光。
空中を移動する影。
速すぎる。強すぎる。止められない。
バキッ!
コルの拳がオーウェンの顔面に叩きつけられ、骨が砕け、現実そのものが歪んだ。血の跡をたどりながら、空を吹き飛ばされたオーウェンの世界がぼやけた。
歯を食いしばり、感覚が痛みに襲われた。ついていけなかった。
「これは――」オーウェンは声を出そうとしたが、コルの次の攻撃に言葉は奪われた。
コルは至る所にいた。
破壊の嵐。
怪物。
ドカーン!
コルはオーウェンの上に現れ、彼を地面に叩きつけた。衝撃は遺跡を丸ごと飲み込むほどの深いクレーターを作った。
オーウェンは血を吐き、その衝撃に体が痙攣した。彼はなんとか立ち上がろうともがいた。
「…コル、やっと本性を現したな」オーウェンは弱々しくも挑発的な声で、かろうじて言った。「だが、もう自分が誰かも分からんのか?」
コルは何も答えなかった。
彼は姿を消した。
オーウェンの本能が叫んだ――動け!
遅すぎた。
コルが背後に現れ、オーウェンの胸を突き刺した。
グチャグチャ。
オーウェンの体が硬直し、口が開いて無言の悲鳴を上げた。コルの指から黒い血が滴り落ちた。
コルは身を乗り出し、低い雷鳴のような声を上げた。
「一つだけ分かったことがある」とコルは囁いた。
オーウェンは身震いし、体中が痛みに貫かれた。
コルはオーウェンの胸の中で手を捻った。
「私はお前より強い。」
雷鳴がオーウェンの叫び声をかき消した。
影の中から、姿なき者たちが見守っていた。
彼らの目は満足げに輝いていた。
「今、起こっている。」
「どちらかが他方を食い尽くす。」
「最強の者だけが立ち上がる。」
彼らは最初からこの戦いを指揮していた。コルかオーウェンのどちらかが勝つことではなく、どちらかが他方を食い尽くすことだった。
そして今、コルがオーウェンの手を振りほどき、息も絶え絶えに喘ぐオーウェンを残して去った時、最後の一歩が迫っていた。
コルの脳裏に声が響いた。
「彼の心臓を奪え。貪り尽くせ。彼の力はお前のものだ。」
コルの呼吸は荒く乱れていた。視界は怒りと力、そして何か暗いものでぼやけていた。
かろうじて生きていたオーウェンは、這って逃げようとした。体は砕け、再生能力は衰え、彼は負けようとしていた。
コルは、黒焦げの拳を振り上げた。
オーウェンの目は恐怖に見開かれた。 「え、待って――」
コルの指がオーウェンの心臓を握り締めた。
虚空に隠れていた魔女たちが微笑んだ。
「ああ……食べろ」
コルの握りが強まった。瞬間が長引いた。
そして――
闇がすべてを飲み込んだ。




