第27話「長期休暇の予定」
第27話
ご愛読いただきありがとうございます。
すでに、ブックマーク/星評価をつけてくださった皆様ありがとうございます!
宗教都市アスーカの研修旅行から戻り、しばらくすると王立学園は1か月の長期休暇に入る。
最後の授業の後、クラスのあちらこちらで「「良い休みを!」」という声が聞こえる。
ムネルダ:「トシ~ド!」
トシード:「は、はい。何でしょうか?」
ムネルダ:「あのさ、この休暇中の予定はどうなってるの?」
トシード:「はぁ。エチゼルト領へ帰ってゆっくりしようかと思っていますが」
ムネルダ:「そうなのか。センナがキーバッハ領に遊びに来るのだけれども、トシードもどうかなと思って」
私がセンナの方に目をやると、センナは人差し指を唇に当てて、シーという仕草をしている。
トシード:「そっ、そうですか。たっ、たのし、そう、ですね」
(本当は知っている。魔石通話器”モシモシ”でセンナからその話は聞いている)
ムネルダ:「絶対に楽しいよ。でも、トシードが来たらもっと楽しいと思うよ」
強引だが、何とも言えなく嬉しい気持ちにさせてくれる言葉だ。
ムネルダが大きなくりくりした目で覗き込んでくる。
いったい誰がこのお誘いを断れるというのだろうか。
トシード:「ほっ、ほんとですか?光栄です」
ムネルダ:「本当に決まってるじゃない。ねえ、センナ」
彼女は振り返りセンナを見る
センナ:「そ、そう、ですね。う、うれ、しい、です」
ムネルダは、ほーらねっ、という顔を私に向けてくる。
私はただただ頷くしかなかった。
イネザベス:「おーーー、いました、いました!トシード!」
トシード:「・・・」
イネザベス:「長期休暇はもちろん私たちと魔法陣研究ですよね?」
トシード:「・・・」
イネザベス:「んっんっ、どうしたの?」
トシード:「・・・いや、もともとそのつもりはありませんし、先約もありますので」
イネザベス:「がーーーん」
イネザベスは額に手をあてよろける。
カコレット:「トシード!いきなりなんてことをいうのです。ひどい、ひどすぎる。もっと言い方があるでしょ~」
逆に、私が額に手をあててよろけたいぐらいだ。
カコレットとムネルダが何やら話を始めた。
イヤな予感がムンムンしてくる。
センナはその様子をニコニコと見守っている。
イネザベスは額に手をあてたまま、椅子に倒れ込んでいる。
私の予定は
・始めの1週間がイネザベスとカコレットと魔法陣研究
・間の2週間がエチゼルト領へ帰省
・最後の1週間がキーバッハ領を訪問
と決められた。
トシード:「あ、あの~」
カコレットとムネルダの2人から、キッと睨まれる。
せっかく折り合いがついたのだから余計なことを言うなというプレッシャーを感じる。
トシード:「そ、そうですね。それで、お願い、致し、ます」
カコレットとムネルダの2人が笑顔に変わる。
やはり、私に拒否権はないようだ。
イネザベスはガバッと起き上がると、満足気な笑顔をくれると、カコレットと教室を出ていった。
センナ:「では、トシードさん。キーバッハ領でお待ちしていますね。ふふふ」
センナとムネルダが教室を出ていくのを見届け、私も帰路についた。
最後までお読みいただきありがとうございました。
気に入っていただけた方は、ぜひ、
・ブックマーク
・下の評価で5つ星
よろしくお願いいたしますm(__)m




