第2話「グレる」
第2話
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トシード・フォン・エチゼルトは、エチゼルト伯爵家の3男で、現在7歳である。
エチゼルト伯爵家は代々、騎士として王家に仕えている名門貴族である。
エドザー王国では、すべての国民が5歳の誕生日に「スキル判定の儀式」を教会で行うことが定められている。
この「スキル判定の儀式」では、各人の適正が明らかになる。
戦闘系ならば剣、槍、弓、盾。
魔法系ならば火、水、風、土、闇、光。
生活系ならば料理、裁縫、錬金などのスキルがある。
この適性スキルは訓練によって伸ばしやすいとされており、平民にとってはあまり重要視されていない。
しかし、貴族にとっては重要なことである。
特にエチゼルト伯爵家は、歴代優秀な騎士を輩出してきたことから、その期待は高い。
トシードにも戦闘系の「剣」スキルが期待されていた。
長兄も次兄も戦闘系の「剣」スキルを持っており、それは父母の自慢である。
トシードは幼少期から、戦闘系の「剣」スキルを持っているものとして、剣の訓練を受けてきた。
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トシードの5歳の誕生日、「スキル判定の儀式」を受けることとなった。
右の人差し指を短剣で傷つけ、血液を聖水に一滴落とす。
血液は聖水の表面で渦巻き、ある記号のような形に変化していった。
司祭:「エチゼルト卿、ご子息のスキルは戦闘系の『盾』でございます」
父は絶句した。
やがて我に返った父は、
父:「トシードよ、剣の技術が伸びないわけだ」
と言い放ち、一人で教会を後にした。
祭壇に取り残されたトシードは、ただただ父の背中を見つめていた。
この時から、トシードの人生は一変した。
できないことに対して自分を責めるようになり、周囲からも責められていると感じるようになった。
他罰的で消極的、不満が多い性格になってしまったのである。
これがトシードの話し方の変化に侍女ジーンが驚いた理由であり、感謝の言葉など発してはいけないのである。
急激な変化はまずい。
私はトシードなのだから、今後は気を付けなくてはならないと心に誓った。
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