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第18話「モンブラン専門店“エンチャント”」

第18話

ご愛読いただきありがとうございます。

すでに、ブックマーク/星評価をつけてくださった皆様ありがとうございます!

初級ダンジョンでの実戦訓練は10日間で急遽終了となった。

王都から調査団がやってきて、調査が終わって安全が確認されるまでは立ち入り禁止となるそうだ。


我々1年生は、残り4日間はダンジョン群都市モーズで、午前中は自習、午後は自由時間となった。


ダンジョン群都市モーズは、昔も今も商人と冒険者の街である。

都市の中心部には古くからの街並みが広がっている。

曲がりくねった狭い路地、急な階段、カラフルな家々がぎっしりと詰まった風景が特徴的であり、歴史的な建物や教会、小さな酒場、カフェ、各種ショップが立ち並ぶ。

この迷路のような路地を歩きまわり、お気に入りの店を探すのが、この街の楽しみ方らしい。

だから、女性の観光客も多い。


ダンジョンという魔物が生息し、荒くれ者の冒険者が多くいるこの場所が観光地とは、なんとも不思議なものだ。


センナとムネルダに誘われ、3人で今日は路地歩きだ。

2人は片っ端からスイーツの店を制覇していくつもりらしい。

スイーツガイドマップをキャピキャピと顔を寄せ合い、嬉しそうに見ている。

ムネルダにはヨダレも見えるような気がする。

気のせいだと思いたい。


ムネルダ:「トシード!いくわよ~」

センナ:「一件目は、モンブラン専門店ですわよ、ふふふ」


・・・・・・・・・・


モンブラン専門店“エンチャント”。


ショーケースには、さまざまなモンブランが美しく陳列され、宝石のように輝いている。

まず目を引くのは、伝統的な栗のモンブラン。

金色に輝く栗のペーストが繊細に絞り出され、その上には雪のように白い生クリームがふんわりと乗っている。

産地ごとの栗のモンブランがあり、7種類ある。

金色に輝く栗のペーストの色合いがわずかに異なっているのがわかる。

全種類を食べ比べてみたい衝動に駆られるが、これからのスイーツ巡りを考えると、ここでお腹いっぱいになるわけにはいかない。

私は先を考える男なのだ。


と思いながら、センナとムネルダを見ると、目が♡になっている。

おいおい、ちゃんとこの後のことを考えるんだよ~


その隣には、鮮やかな緑色のピスタチオモンブランが並び、ナッツの豊かな香りが漂ってきそうだ。

さらに一歩進むと、異国の珍しいイモを使った3種類のモンブランが目に入る。

黄、紫、白と色はそれぞれだが、どれもほんのり甘い香りが漂ってきそうだ。

ショーケース越しなので香りがわからないのが悔しい。


紅茶モンブラン、抹茶モンブラン、そして、ショーケースの最後には、チョコレートモンブランが控えている。

濃厚なチョコレートクリームがたっぷりと絞り出され、まるで高級チョコレートショップのような華やかさだ。


それぞれのモンブランが個性豊かで、一つ一つがまるで小さな芸術品のようだ。


あれれっ、チョコレートモンブランを覗き込んでいるあの後ろ姿は・・・クキリナ


クキリナが、こちらに振り返り恥ずかしそうにもじもじしている。


ムネルダ:「あらら、クキリナじゃない!」

クキリナ:「ど、どうも、ご無沙汰しております・・・」

センナ:「クキリナさんもモンブランがお好きですか?」

クキリナ:「は、はい!」

センナ:「では、ご一緒にいかがですか?」

クキリナ:「は、はい!」


私たちは4人でテラス席に座った。


目の前には小さな美しい庭が広がっている。

色とりどりの花々が咲き誇り、その香りが風に乗って優しく漂ってくる。

太陽の光が木々の間から差し込み、葉っぱがキラキラと輝いている。

小さな噴水があり、水音が心地よく響いてくる。

鳥のさえずりが聞こえ、時折、蝶々がひらひらと飛び交う。

遠くには青い空が広がり、雲がふんわりと浮かんでいる。


ああ~、気持ちいいなぁ~。

私は背伸びをする。


センナがフフフと微笑みながら私のことを見ている。


しばらくして、美しいモンブランと紅茶が運ばれてきた。


センナは、キクーカ産栗のモンブランとダジリーン紅茶

ムネルダは、紫イモのモンブランとアサームミルク紅茶

クキリナは、チョコレートモンブランとウヴァー紅茶

そして

私は、ピスタチオモンブランとアールグレイ紅茶


テーブルに運ばれてきた美しいモンブランと香り豊かな紅茶に、私たちの心は一気に満たされる。


センナは、繊細に絞られたキクーカ産栗のモンブランに目を輝かせ、慎重にフォークを入れる。

その瞬間、栗の香りがふわりと広がり、彼女の微笑みが一層明るくなる。


ムネルダは紫イモのモンブランを手に取り、一口食べると驚きの表情を見せる。

「こんなに濃厚で甘いなんて!」

アサームミルク紅茶を一口飲み、

「この組み合わせ、完璧ね!」

と感嘆の声を上げる。


クキリナは、チョコレートモンブランの濃厚なチョコレートクリームに目を輝かせる。

ウヴァ紅茶と一緒に楽しむ姿は、まさに至福のひとときのようだ。


そして私は、鮮やかな緑色のピスタチオモンブランを一口食べる。

ナッツの香ばしい風味が広がり、アールグレイ紅茶の爽やかな香りがそれを引き立てる。

このピスタチオ、本当に絶品だ。


女子3人は、スイーツガイドマップを見ながら、キャピキャピと嬉しそうに盛り上がっている。

昨日の出来事が嘘のように、幸せな時間だ。


ムネルダ、センナ、クキリナ:「「「シフォンケーキ、フルーツタルト、クレープ、プリン、マカロン、ジェラート、・・・」」」

3人の幸せそうな笑顔をみていると、何も言えない・・・。

でも、一言いいたい。

しょっぱいモノも間にはさんでください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

気に入っていただけた方は、ぜひ、

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・下の評価で5つ星

よろしくお願いいたしますm(__)m

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