第16話「ダンジョン群都市モーズ 初級ダンジョン」
第16話
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エドザー王家 第3王女 センナ・フォン・エドザー 剣スキル
キーバッハ公爵家 次女 ムネルダ・フォン・キーバッハ 弓スキル
シマノフ男爵家 長女 クキリナ・フォン・シマノフ 槍スキル
そして
エチゼルト伯爵家 三男 トシード・フォン・エチゼルト 盾スキル
各戦闘系スキルがそろったバランの良いパーティーだ。
クキリナはもともと控えめな性格なのもあるが、
王家、公爵家、伯爵家にはさまれて、男爵家のクキリナは肩身が狭そうだ。
そして、第3騎士団からは、副団長ヒューがサポートにつく。
第3騎士団で団長に次ぐ実力者であり、王女センナの護衛の意図もあるのだろう。
ヒューがダンジョン地図を開き、今日のルートについて説明をしてくれている。
ふと、顔をあげるとセンナと目が合い、センナが微笑んでくる。
負けじと私も微笑み返すが、まあ、勝てるわけもない。
ヒューが説明しているダンジョン地図に再び目を落とす。
むむむ・・・。
このダンジョンを私は知っているような気がする。
ただ、私の記憶の中では、100階層まであるはずだ。
記憶違いだろうか・・・。
センナ:「どうされました?トシードさん」
トシード:「い、いや。なんでもありません」
ヒューが私の顔をちらっとみるが、彼はそのまま説明を続けた。
・・・・・・・・・・
騎士教育の訓練では
・共通として剣術
・スキル別として、剣術、弓術、槍術、盾術
が行われる。
私は
・共通で剣術 (共通とは思えない厳しい訓練だったが・・・)
・スキル別として盾術
を受けている。
今日は、全員が剣を手にしているが、
ムネルダは弓、クキリナは槍、私は盾を背負っている。
・・・・・・・・・・
初級ダンジョンに入ると、ヒューが魔石灯を灯した。
発光する光魔石が組み込まれた魔道具である。
我々は慎重に歩を進める。
ヒューは少し後ろからついてくる。
たしかに、Dランクの魔物しかでてこない。
小柄なグレー・ラット、グレー・バット、グレー・ドッグばかりである。
さすがに、あの剣術の訓練を受けた我々にとって敵ではない。
ヒューも、なにも口出すことなく、じっと後ろから見ている。
1階層から、2階層に降りると、同じDランクの魔物が出現するが、数が少し増えた気がする。
さらに、3階層に降りると、明らかに数が増えているのがわかった。
Dランク魔物とはいえ、同時に2体の相手をするのは、センナたちには少し難しいようだ。
ちなみに私は、難しいふりをして闘っている。
こういう細かいところから気を抜かず演じることが目立たないためには重要である。
さすが、私である。
正直、Dランクの魔物の相手をすることは、剣術レベルとしては、センナたちもまったく難しくない。
ただ、複数の魔物を相手にするときは、戦闘経験がものをいう。
状況を把握し、冷静に対応することだ。
焦ってはいけないのだ。
しかし、初体験である。
そりゃー、焦るよね。
3人はバタバタ、アタフタしている。
でも、Dランク魔物とは実力差があるから、何とかなっている。
同時攻撃を受けない限りは。
ヒュー:「トシード!盾に持ち替えろ」
私は盾を持ち、センナの左についた。
そして、左から来たグレー・ラットの攻撃を防いでいる間に、センナは右から来たグレー・ドッグを倒し、すぐにグレー・ラットも倒す。
私が魔物の同時攻撃のタイミングを盾で防ぐことで、センナに時間的余裕ができ、落ち着いて2体の魔物を見事に倒すことができたのである。
センナが、私に微笑みかける。
ムネルダは、なるほどという顔で頷いている。
クキリナは、だまってこちらを見ている。
ヒュー:「トシード。よい動きだったぞ」
トシード:「はい、ありがとうございます」
ヒュー:「よし。今日はここまでとしよう」
センナたちにホッとした表情がうかんだ。
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