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オタク山荘殺人事件

作者: 塵芥ドラゴンの介

登場人物     本名

とち       小林 音芽

ゆゑり      斎賀 日和

√9(さん) 天海 祐希

朱点(あかてん) 森 紀之

ケッタ       明石 修



ケッタさん視点


オレ達は次のアンソロのため山奥のペンションに泊まっていた。

朱点さんの推しの命日とはいえ、あまりにも食事に降りてこないので、部屋に呼びに行ったら、なんとペンタブの上に突っ伏して首に刺さったナイフから血を出し死んでいる。ペンダブにはどすけべ同人原稿が描きかけのまま開いてあった。

思わず叫んでしまった。朱点さんが死んでいることに、殺人者がいることに恐怖を覚えたわけではない。もしオレがどすけべ同人誌の原稿を開いたまま死んでいる所を発見されたら二度死ぬと思う。心痛お察しします。このままでは朱点さんがかわいそうだ。これを警察に、彼の家族に見せたものなら呪われるだろう。オレなら呪う。

「朱点さんの名誉のためにも隠さねばならない。」

オレの叫び声を聞いて皆がやってきた。幸いなことに、みんなオレの意見に賛同してくれた。朱点さんの名誉を守るためにはどうすれば良いか、警察に通報する前に食事をしながら会議をすることになった。

アンソロ主催者のとちさんが

「警察が来た時にお互いの関係性を聞かれると思うんですけど、どうします?アンソロの事を話すと最悪の場合中身を見られるかもしれないですよね」と口を開く。

「アンソロが見られないようにするためにはその事自体を隠すべきでしょ」

と、ゆゑりさんが続く

√9(さん)さんが「アンソロや同人原稿のことを秘匿した場合拙者達の関係性の説明が出来なくなるのですがそれは」と早口でまくし立てる。

「同人原稿のことを警察に隠し続けるより朱点さんが死んだことを隠した方が楽そうっすねこれもう」オレが溜息まじりに呟く。

とちさんが「あ!」と叫び、考え込む。何か思いついたのかもしれない。

「私が思いついた筋書きを一旦聞いてください!」と自慢げに話す。

皆が促すと

「まず、私達がアンソロの為に集まったことは話します。そこに強盗が来て、ブレーカーを落とし、朱点さんの部屋を荒らして出て行く。ブレーカーを落としたことによって私達の原稿はデータが消えます。データは違う所にバックアップを取っておけば新刊は落ちませんし、警察に見られません!」

そして各々別にバックアップを取り、朱点さんの部屋を荒らして金目の物を分けて(財布の中身や時計は自分の物と言い張れるので)スマホをハンマーで叩き割った。(窃盗罪とかになりそうだが自分達のすけべ同人誌が世に晒されるよりマシ)

これで完璧!

警察のおかげでみんなの本名を初めて知った。何とかごまかせたけど、杉下左京とかいう初老の男性がしつこい。


左京「小林音芽(とちさんの本名)さん?このAのイニシャルが入ったキーホルダーは何でしょうか。貴女のイニシャルではありませんよね。この中でAのイニシャルが入っているのは明石(オレの本名)さんと天海(√9(さん)さんの本名)だけですね。何かご関係が?」

とち「跡部様のAです」


左京「明石さん、こちら女児向けアニメのクリアファイルですが、この中で子供がいるのは被害者の森(朱点さんの本名)さんだけなんですよ」

オレ「まじ?!アイツ子供いたの?あっこれはオレの趣味ですので」


左京「なぜ1時間以上経っているのに呼ばなかったんですか?」

√9(さん)「朱点さんの推しの命日だったので…一人で喪に服してたいかなって」


左京「おや?これは少し変ですね」

とち「パースが?」

ゆゑり「解釈が?」

√9(さん)「文が?」

オレ「性癖が?」

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