末王子エンド「仮面の下は…」
これで本編終了です。ここまでお読み下さりありがとうございました<(_ _)>
第一王子がいち早く相手を選んだ部屋を出た後、第2王子と末の王子は話し合って相手を決めました。
第2王子は2人の令嬢にいくつか質問をした後「厚化粧の令嬢でいい」と言いました。末の王子は「仮面の令嬢がいい」と言いました。
厚化粧の令嬢はあれだけ化粧を塗りたくってるという事は、よほど素顔に自信が無いに違いない。おしろい臭い醜女より、仮面の令嬢の方がもしかしたら美人かもしれない分まだマシだと考えました。
上手く意見が分かれたので、兄の選択をちょっと疑問に思いつつもホッとしました。そのまま仮面の令嬢を連れて部屋を出ようとすると、父王に呼び止められました。
「令嬢と正式に婚姻するまで、決して仮面の下の素顔を見てはならない」
その場は頷いたものの、そう言われると余計気になるのが人情です。末王子はさっそく令嬢を部屋に連れて行くと「仮面の下が見たいので、見せてほしい」と言いました。令嬢は「先ほど陛下に言われた事をもう忘れたのですか?」と言います。
王子様は「黙っていればわからない、1度でいいから」と言います。
令嬢も「私を想って下さるなら、どうか見ないでほしい」と言いました。
そこまで言われてはごり押しも出来ません。王子様は渋々引き下がりました。
それから賜った領地で2人は喧嘩こそしないものの、よそよそしい感じになりました。婚約者らしく甘い言葉の1つも囁くべきなのでしょうが、顔も分からない相手にその気になれませんでした。
令嬢の仮面は頭からかぶって顔を隠す物だったので、顔どころか表情すら分からないうえ「仮面を外さなければいけないから」と食事などの時間も避けられ、2人の時間は殆どありませんでした。
(もしかしたら顔に傷や火傷の跡があって、それで仮面で隠してるのかもしれない。あぁ素顔さえ見れれば…)
日を追うごとに王子様は婚約者の素顔が気になって、仕方なくなってきました。それでこっそり覗き見る事にしました。食事の時間に先回りして物陰に隠れました。
思惑通り令嬢は仮面を外しました。
そこにいたのはとても愛らしい少女でした。
王子様は喜びのあまり隠れてたのも忘れて飛び出し、それまでの態度が嘘のように少女の容姿を褒めたたえ愛を囁きました。
すると少女は王子様を突き飛ばし、泣き出してしまいました。
少女は平民の孤児でした。幼い頃から容姿に惹かれた男性に襲われそうになったり、女性の嫉妬を買い酷い目にあわされてきました。そのため見た目で判断することなく、愛し守ってくれる人を探してました。
皆から好かれている王子様なら、きっと自分を受けとめてくれると期待してました。仮面も容姿だけで判断されぬよう、着けていたものでした。
少女は約束を破って仮面の下を見た事、素顔を見た途端、手の平返した王子様に絶望し責め続けました。
王子様は慌てて謝罪しましたが、後悔先に立たずでした。
結局王子様は婚約破棄となり、与えられていた領地を没収され、臣下に下ることになりました。次期国王は第2王子が継ぐことになりました。少女は慰謝料として領地をそのまま与えられ、女領主となりました。もう2度と誰も信じることなく、生涯独り身のままでした。言い寄る者はたくさんいましたが、女領主に無体を強いる者も、危害を加える者もなく、立派に領地を治め平穏な余生を送りました。
番外あと2本追加予定です<(_ _)>