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 例の事件から数日たって、アランたちは何か掴んだようだが、何か大事に繋がっているらしく、アラン達に聞いてもはぐらかされてしまった。


 それに冷静に考えると近衛隊長であるセドがどうして助けに来てくれたんだ?って思ってたけど俺の救出に王命が出てたらしい。なるほど、さすがにアランの大事な人の親友だからってセドが出てくるのはおかしいと思っていたがそういうことか。


 王命が出たのはルカの転移者研究が進んでいろいろ分かってきたかららしい。それをまとめると次のようになる。



▲▽▲▽


 前の転移者は精神干渉系の異能を使えることもあり、国の神子として扱われ、政治にも少々関わっていた。またその能力が開花したのはある森の中にある泉の真ん中に佇む神殿に行ってからだという。その森は普段人が立ち入らないよう魔法で目隠しされていて、その魔法をなぜか無効にして通ってしまった。泉には何か助言してくれる存在がいるらしく前の転移者は時々通っていた。その存在に祈りを捧げているという名目で通っていたため、神子としての立ち位置をとっていたそうだ。


▲▽▲▽



「なるほどね〜、じゃあその森に行ってみたら何か分かるのかな!」

「そうですね。泉まで行けるかもしれません。」

「では俺も着いて行こう。」

「アラン様、着いて行けるのは森の前までですよ」

「分かっている。中に入れるのは春たちだけなのだろう?」

むむむと不満そうにしながらも心配でできるとこまでは着いていきたいみたいだ。


結局アランもついてくることになって、都合がつく2日後に行くことになった。そしてこの前の事件があったからか、アランと春は互いのどちらかの部屋で会うようになった。春が俺の部屋にいる時は呼びに来て、どちらかの部屋に行くのだ。たまに2人で庭とか散策しているのをみる。


俺は相変わらず図書館の本を読み漁っている。変わったことといえばその時に護衛の人が付くことになったのと、その護衛が時々セドだっていうこと。近衛隊長がこんなとこで護衛なんてやってていいのかと思うけど、暇だからいいんだとかなんとか言ってて一緒に過ごすことも増えた。


セドが強いのは近衛隊長という立場からも分かるが、歴史や政治、経済に至るまでかなり博識だということが分かった。

「この国は王が愚かで臣下たちに操られてるんだ」

とか裏事情もちょこちょこ入れてくるからセドと一緒に歴史や交易について勉強するのは楽しい。もともとは魔法について調べようと思って訪れていた図書館だが、セドがいるとついついこの国についてのお勉強会になってしまう。


セドといる時間は楽しくて…初めてこんな気持ちになった。お兄ちゃんとかいたらこんな感じだったのかな…


最近よく頭を撫でてくれるセドの手に子供扱いされてるようで悔しいやら面倒見てもらえて嬉しいやらで、今日はセドいるかな、と気にしてる自分がいた。


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