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「怜っ!」

「春!早かったな!」

隊列を組み直している間に春が到着した。馬を最大限速く走らせてもらったらしい。

セドと数人は前線に出て行き、アイサをかけられてしまった味方は極力引きつけて春が治療した。天使すぎる…!って声が治してもらった人たちから聞こえてきた。春の能力もパワーアップしてるのか分からないけど治すときになんか春からキラキラした何かが出てて神々しかった。


セドたちがアイサをかける部隊を倒してくれたようで、だんだん戦況が有利になってきた。土地神様のいう通りに勉強してて良かったと思う。一応多方面の勉強してたから陣形とかの勉強も意味ないと思ってたけどすごく活きてる。


イレドの逃げきれない街の人がいないように一部の隊員に指示を出しておいた。この辺りからもう完璧に個人の状況把握から次にすべき行動まで分かるように能力が上がっていた。けどそのせいで怜の姿で指示が届くようになってたのは知らなかったので女神が…戦場の女神が見える…!と噂になっていたことを怜は知らなかった。


「あっ!まずい!」

怜たち後方の司令部も隊と共に前進し、街までやってきていたのだが、すぐ近くに逃げ遅れた子どもがいることに気づいた。このままじゃやられちゃう!

「すいません!ちょっと抜けます!」

「怜!?待って!」

「怜さん、春さん!?」

子供のもとに駆け寄ると足を怪我していて動けないようだった。

「どうしよう…」

「僕が治すよ!」

「春!なんで着いてきたんだよ!」

「ごめんって!ほら、もう大丈夫だよ。お父さんとかは?」

そう聞くと男の子は突然泣き出して言った。

「突然、お父さんもお母さんもお城に呼び出されて、帰ってこないんだ!」

「そんな…!どうして…」

「なんか、お城を守らないといけないって、友達のお父さんも行っちゃったんだよ」

「…まさか!」

「春!?」

「アランが危ないかもしれない!行かなきゃ!」

そう言って立ち上がって今にもアランの元へ向かいそうな春を引き留め、男の子を近くの兵に預けた。

「どういうこと?」

「きっと王様はアランが来ること知ってたんだよ!だからアランが傷つけたくない街の人たちをアイサで操ってお城を守らせてるんだ!」

たしかに情報収集に長けているこの国の王様ならアランがイレドの人たちを救う為に攻めこんできたことを知ってるかもしれない。操られた人たちとアランを戦わせようとするなんて…!もしそうならそんなの酷すぎる!

「助けられるのは僕だけだ!行かなきゃ!」

「…じゃあ俺も行く!でもこの戦況下に城まで行くのは危ないから、とりあえずセドと合流して事情を話そう!」

「うん、分かった!」


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