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アランがイレドの王子で、今度はセドがアルシュタルの第二王子!?訳わかんなくなってきた…

「うー、待って。どういうこと?」

「セドが第二王子??」

「そうだ。順を追って説明すると、まず俺はいわゆる妾の子ってやつで、王様の愛人との子供だった。第一王子であるアーノルドは正妃の子どもだ。だから俺は第一王子の継承権を確固たるものにするためなのか、正妃派の人たちに命を狙われていて、母は俺を守って命を失ったと聞いた。」

「そんな…ひどい!」

お話の中のような物語が実際起こっていることに血の気が引いた。命を狙われ、母親を亡くしてしまったなんて壮絶な人生を歩んでいたなんて微塵も知らなかった。


「父は愛する人との息子である俺を守りたかった。だからアランを巻き込んでしまったんだ。」

「お父様はアルシュタルでセドがそのような状況にあることを知り、俺をセドの身代わりとして差し出し、その代わりに多額の金を請求した。」

「そんな…」

「父はそれを受けてしまった。俺はしばらく身を隠し、アランは俺の代わりにアルシュタルの第二王子として育てられた。」

「幸いセドの母親はセドの名前も顔も正妃派には伝えておらず、何も違和感なく受け入れられていった。そしてできるだけ顔を見せないように、目立たないようにしてきた。たしかに命を狙われることもあったが、なんとか生き延びてきた。」

だから国民はみんなアランのことよく知らなくて謎の王子とかって言ってたのか…もしかして俺をさらったのはこの関係の人だったのかな。俺たちにはまだこの話をしてなかったから言えなかったのかもしれない。


「俺は子どもだったから第二王子であるとか、身代わりとかなんだとかは分からなかったが、大きくなってからそれを知った。アランとはこの前もあったあのパーティーとかで、こっそり会ったりしていたから、アランが俺の身代わりをしていたと知った時は驚いた。」

「そんな境遇だったのにセドは何で近衛隊長になったの?」

「アランを守りたかったからだ。1番近くで、俺の身代わりでアランに死んで欲しくなかった。」

「よく王様は許したね」

「そこが謎なんだが…まぁ好きにやらせてくれて感謝している。」

「だがセドがいてくれるおかげで俺も助かっている、ありがとう」

「いや、元は俺のせいだからな。」

「こっちにとっても悪いことじゃない。イレドを外からみて、腐敗している政権を客観的に確認することができた。」

「もしかして個人的なことって、アランは今の王様たちを…?」

「そうだ。今の権力者たちを引きずり下ろして国を立て直す」

そう断言したアランからは確固たる意志が感じられた。

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