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「もともと多少はお前たちにも力を貸して貰おうとは思ってたんだ。」

「ほんとー?」

「これは本当だ。フィリップの能力について話したのもそのためだ。」

「フィリップが関係してるの?」

「そう考えてる。」

たしかに洗脳的なことが出来るんだから悪いことしようと思えばやり放題だよな。

「イレドはたしかに大国だが、色々な犠牲の上に成り立っている。イレドは元々武闘系よりも情報系の戦い方が得意な傾向がある。潜入などで相手の弱みを握り、それを持って潰すんだ。」

「たしかにフィリップはそんな感じだった」

「そうだ。そしてそれを利用して民から金を巻き上げていたが最近では周りの小国にまで圧力をかけてきている。このまま勢力を広げられるとこの世界の勢力図が変わってしまう。だから止めないといけないんだ。」

「そう、それに向こうの国の貧困はひどいものなんだ。民は何も悪くない。助けてやりたいんだ」

アランもセドもいつになく熱が入っている。よほど酷い状態なんだろう。

「なるほど。じゃあフィリップみたいな人達を捕まえちゃえばいいんだね!」

「まあ、簡単に言えばそうなんだが…この前は言い忘れていたが、フィリップはいつでもどこでも他のところの声を聞けるわけではないし、目の前の人物を必ず操ったり、また複数人をどうこうしたりできる訳ではないらしい。そうして能力を悪用したという証拠が何も残っていないと難しいかもしれない。」

「そっかぁ」

そりゃそうだよな。そんな簡単にいくんだったら苦労しないし。


「今のところどうするつもりなの?」

「実は今向こうに信頼のおけるスパイがいる。そいつによると奴らは不正で怪しげな交易もしてるらしい。そのあたりの証拠を集めて王を失脚させるつもりだ。」

「または何かなんくせつけて攻め込む」

「セド、それは最終手段だ。」

「分かってる。ただその方法だと王まで繋がりが掴めるか分からない。」

「そうだが…」

「お前がいれば正当化できる」

「それは…!だが…」

「アランがいれば正当化ってどういう…」

言いかけたときダンっとドアが開いて血相を変えた兵が入ってきた。

「失礼します!アラン様!急ぎお伝えしたいことが」

「なんだ……そうか、分かった」

「なんだって?」

「イレドのものがうちで悪さをしているらしい。」

「とうとう手を出してきたか」

「ああ。お前たちは」

「まさか置いてったりしないよね?」

「ぐっ…しかし…」

「ここまで話しといてそれはないよな?」

「…街に連れて行くだけだからな!俺やセドのそばを離れるなよ!」

「やった!」

アランって押しに弱いよなぁ〜。大丈夫かな第二王子。


「で、で、どこに行くの?」

「目指すは北西の街、ダスタルだ。」

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