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他力本願の設定集  作者: 叶山 慶太郎
設定集
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勇者と魔王と…


とある村に三人の子供がいた。少年が二人。少女が一人。三人は仲睦まじくいつも一緒だった。


しかし、少年の内の一人の両親が盗賊かなんかに殺されてしまう。その男の子は両親を生き返らせるために怪しい術を研究し始めた。みるみる彼は闇に堕ちていき、やがて人をやめた。


彼はいつしか魔王と呼ばれるようになった。魔物を従え、両親のことは忘れ、世界征服を企む悪の化身として恐れられた。


そこで立ち上がったのがもう一人の少年。彼は勇者に選ばれた。彼は修行を経て、魔王の城目指して旅に出た。


一人残された少女はただ祈るのみだった。


死闘の末、勇者は魔王を倒すことに成功する。が


「くくっ…勇者よ。残念だったな。確かに我は今ここで死ぬ。だがな、我は200年の後に復活する魔法を自らにかけた。いくら延命したとしても無理な月日だ。復活の時にはもう貴様はいない。次こそは世界を頂く。せいぜいあの世で指をくわえて眺めるがいい!」


そう言い残して魔王は消え去った。一時の平和が訪れた。


そして、200年後。


魔物が突如として世界各地に現れる。多くの者が犠牲になり、戦いに不馴れな者たちが多く戦場へ駆り出された。


そんな中とある小さな村。


各地での魔物の再出現の報せを聞いて、ある少女は村の近くにある山の奥、めったに人が通らないほど奥にある洞窟に向かった。それが母の、そして先祖の遺言。しかし、道中魔物に襲われてしまう。逃げて逃げてようやくたどり着き、洞窟へ入っていく。その奥には大きな鉄の扉。母から託された鍵でそれを開け、中に入る。


そこにあったのは大きな結晶。中にはうっすらと人影が見えるが容姿はハッキリとわからない。


「闇目覚めし今、そなたの目覚める時。我らが希望たる勇者よ、その封印を解き放て!」


すると結晶が光りだし粉々になった。


それと同時に魔物が少女を追って奥まで入ってきた。少女に襲いかかる。


が、それは一瞬にして真っ二つになった。

そして少女の前には一人の青年。神々しい剣を手に、勇ましさと優しさを纏ったかのような風貌。


「あ、あなたは……?」


「名前はちゃんとあるんだが、敢えてこう名乗らせてもらうか。俺は


勇者だ」





実はこの少女、勇者と魔王の幼馴染の子孫。で、勇者は復活した魔王を再び倒すため自らを封印し、自分の復活方法を幼馴染に託した。まあぶっちゃけると、この少女は勇者の子孫でもある。勇者と幼馴染の子孫。魔王にも子孫がいて戦う展開があったらおもしろそう。


勇者と少女は一緒に旅に出る。勇者と一緒にいるのが一番安全だからとかかな?とりあえず一緒に旅させたい。で、親子っぽいことさせたい。勇者に親の気持ちを体験させたい。


勇者の仲間も実は結晶の中に封印してたりすんのかなって思ったけど、やっぱ2人で水入らずの方がいいよねってことでやめた。


基本的には道中で魔物を倒しながら、行く先々で人々を救いながら魔王のもとへ向かう。その辺は王道で。人を守る魔物がいるけど、敵扱いされてるとか、魔物に生け贄を捧げる村があったりとか。


最終的には勇者が魔王倒す。これは確定。で、魔王と勇者は幼馴染みなわけだから


「俺は、どこで間違えたんだろうな」


「さあな。とりあえず先に逝ってあいつに怒られてろ」


とか語るんだろう。あいつっていうのはもう一人の幼馴染み。戦いの後、勇者は魔王の墓を作り、手を合わせて終わり。


墓標には「友」とだけ記されている。

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