IBARAKISH:2017-とある恋の物語。
山に囲まれた田舎にはサンタクロースなんて来ない。今年の欲しいもの?それはカノジョ、恋人だ。俺はもう我慢ならなくて地元である茨城を飛び出した。スマホを置き去りにして失踪した。そして駅まで全力疾走して片道切符を買って特急列車に乗り込んでいった。
スーパーひたちは快適だ。でもスマホはねぇから周りの風景を眺めて、癒されて終点である品川まで到着した。観光しようにも地図が無くて困ってしまった。「あの?北千住ってどう行けば良いんですか?」警察のご厄介になるのも嫌だから、一般人に聞いて電車を使ったりしたが中々迷ってしまい、運賃を無駄にしてしまった。
駅の中で質問したらサラリーマンに怒鳴られてしまった。「俺は忙しいんだ!イライラしてんだよ!話しかけんな!馬鹿野郎!」なんていう剣幕なんだろう。都会というものはそんなにピリピリしているんだろうか。僕は少々落ち込んでしまった。自分に自信を無くしかけていた。
「このままではいけない。そうだ。美味しいもんでも食べて元気を取り戻そう。」suicaを使って改札に。どうやらここは渋谷のようだ。人が多く少し気持ちが悪い。「こんな田舎もんがいて良いんだろうか。」と場違いな気持ちを覚えながら改札を出るとsuicaは見事に0円になっていた。
急いで財布を見てみると「35円しかない。」このままでは、何も食べられない。駅員さんに聞いてみよう。「あの?筑波銀行ってこの近くにありますかね?」「うーん。存じ上げませんな。」と駅員は言った。「わかりました。有難うございます。」と言って外に出たもののなんか無力感を感じた。
「あの?どうしたんですか。」渋谷系のファッションと言うのだろうか田舎では見ない格好のお嬢さんが話しかけてきた。
「俺実はお金もなくて、その泊まれないっていうか。飯も食えないっていうか。」
「それなら私の家に来ませんか?実は丁度寂しかったというか。私、色盲で彼氏と意見が合わなくて何度も別れを繰り返して来たんです。でも貴方みたいなイケメンじゃない人の方が温かみを感じさせてくれると思うんです。私を支えてくれませんか?」
「辛いことがあったんですね。俺もそんな偉そうに支えるなんて言えないけどサポートさせていただきます。宜しくお願いします。」
夢のような出会いが幕を開けたのでした。




