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第一話 目覚め・出会い

見慣れない景色。

僕は最初に天国かと考えた。然し、それは大間違いだ。

天国にしては周りは全部平原。うん、ありえないね。

なら、頬を抓り本当かどうか確かめる。うん、痛いね。

一度、漫画か何かで見た覚えがある。

生死をさまようさいに、意識が、体そのものがはるか遠くで新たに目覚めると。

まさかまさか。そんな事あるはずがないと思いたいのだが景色がそれを否定する。

なら此処は何処なんだろう。

日本にこんな所……ないよな。

もしかしてこれが噂に聞く異世界転生ってやつですか!?

なら僕の立ち位置としては、間違いなく勇者だ。

……え、まじ?

いやいやいや、こんないじめられっ子が勇者なわ…け…。

そうだ、僕はいじめられて…。それから…えっと。

なにが起こったんだっけ。

それに何で俺が生死をさまよってたんだ…??

思い出そうとしても幾ら考え込んでも思いだせない。

そのことだけが頭から抜けている。

今はそんなこと考えても仕方がない。今は情報を集めたほうが最善だろう。

そう考え込むと、女性の叫び声がする。

「だ、誰か助け…!」

「うるせぇよ!!このアマ!黙って言うこと聞きやがれ!」

木々に囲まれたそこは森への入り口でもあった。

た、助けないと…。でもそれは言葉だけで足はすくんで動かない。

足に重りがついてるように動かない、然しある男が絡まれている女性を一目瞭然。

目に見えないスピードで男を切り倒す。

お、おいおい…こんなの俺だけが出来るパターンじゃねぇのかよっ!?

愕然とした様子で彼を見つめる。すると。

剣についた血を振り払うと紳士のような振る舞いをする。

「お嬢さん、大丈夫ですか?もう大丈夫ですよ。」

と、オール○イト並に頼れそうな男だった。

しかも台詞がまんまテンプレなんだよなぁ。

然し、救われた彼女はうっとりとした表情で彼を見つめる。

「助けてくれて有難うございます。」

そう述べると彼は彼女に会釈をし、此方を見る。

そして、俺に一言思いがけない言葉を言われるのであった。




「君は女の子を見捨てる最低な糞野郎だね。」

と。

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