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薬草の群生地

淡々と流れるレベルアップの通知に僕は言葉を失っていた。戦いに集中していたため、今の今までユニーク称号の事を忘れていた。


暫くの間をあけて、落ち着いた僕は今のステータスを開く。


イチ Lv.6

称号:☆冒険者の起源

職業:M剣士、S補助魔導師


HP 100+0

MP 50+0

ATK 10+0

MATK 10+0

DFE 10+0

MDFE 10+0

SPEED 5.5+0


残りSP:45



SPEED以外の能力値が倍になっているのが見てわかる。


当たり前だが、キャラ設定ヘルパーであるキャサリンさんの説明通りで、レベルが上がるごとに基本ステータスHP10上昇、MP5上昇、SPEED0.1上昇、その他1上昇のようだ。


それにしてもレベルが5つ上がっただけでリアルでの身体能力(SPEED以外)が倍になるって言うのは流石に凄い。


レベルアップをして上昇したステータスについてまだまだ分からないことがあった僕はメニューのヘルプを立ち上げステータスについて調べる。


ヘルプに書いてある内容によると、ATKが2倍になれば、リアルで70kgのバーベルを持ち上げたり、100mを10秒で走ることが出来る僕は、ゲーム内では140kgのバーベルも持てたり、100mが5秒で走れるようになる。DFEもATK同様で倍になればば倍打たれ強くなるものだった。


男女差別があるように思えるがそこは抜かりない。女性には男女の差の全国平均を上乗せされているらしい。


HP、MP、MATK、MDFEはリアルに存在しないものなので全プレイヤー、均一化されている。


因みにSPEEDは脳回転に作用するステータスで、倍になると、その分だけ頭が良くなったり、視界が遅く見えるようになったりするもので、意識することにより調節可能だ。


ずっと視界が遅いなんてただの苦でしかないからね。


「それにしても、疲れました」


戦闘よりも調べ物に疲れた僕は呟き、始まりの街へとかえることにした。





街に帰った僕はベンチに座り、屋台の焼きそばを食べている。因みに初期の所持金額は1000Gで焼きそばは500G。残金500G。


「お金が無いと屋台の食べ物を買えなくなりますね。困りました」


そんな呑気なことを言いながら掲示板を覗く。

すると、『冒険者ギルドに登録もせずにレベル上げ行く奴らマジキチだわw』というスレッドを発見した。


スレッド内容は冒険者ギルドに登録しないでレベル上げのために外に出たプレイヤーをdisるのみ。多少、不愉快に思うが、このスレッドのお陰でお金を稼ぐ場所を見つけれただけ良しとしよう。



カランコロン♪


僕が冒険者ギルドのドアを開くと部屋中に鈴の音が鳴り響く。それと同時に冒険者たちの視線を浴びることになる。


BDOにテンプレがあるとすれば僕はここで冒険者達に絡まれて……なんてことになるんだろうな。


なんてことを考えながら受付の前に立つ。


「冒険者ギルドにようこそ。今日はどういったご要件で?」


ギルドの受付嬢は笑顔で対応してくれる。


「冒険者ギルドに登録したくてきました」

「ギルド登録ですね!では初めに登録料として500Gかかりますが宜しいですか?」


僕の全財産と同じ額だが問題ない。

もちろん「はい」とこたえる。


「では、魔力を読み取ってギルドカードに登録しますので、こちらのパネルに手をかざしてください」


僕は受付嬢の言う通りにパネルに手をかざす。


「はい!登録完了です!Fランクからのスタートとなりますので頑張ってランクを上げてくださいね!!」

「分かりました。」


受付を後にした僕はクエストボードの前でクエストの確認をする。


薬草5本納品。

スライムの核1個納品。

ゴブリン3体の討伐。


Fランクのクエストはこんな感じだ。

全て報酬は100Gとかなり安い。


だからと言ってお金を稼ぐのを諦めるという選択肢はない。僕は薬草納品のクエストを受け、ギルドで調べ物をした後、東の門付近にある森へと向かった。





森に着いた僕は薬草が取れそうな場所を探し始める。

そして、めぼしい所をみつけ1時間だけ薬草を採取たところで街へ帰ることにした。


え?短時間すぎる?


だって仕方がないじゃないか。

アイテムボックスが一杯になっちゃったんだもん。


因みにアイテムボックスは1つの枠に1つのアイテムを50個入れることができ、現在は20枠ある。そのうち5枠は使用中のため15枠分……つまり750本薬草を持っているという事になる。


何故、そんなに早くにこれだけの量を集めることが出来たのかはギルドでした調べ物にある。


ギルドで薬草のことを調べていると、薬草はアポロの木に囲まれているところの中心に生えていることが多いということが分かった。

それから僕は森についても調べてる。

森の東西南北に一本ずつアポロの木の大樹があることから森の名前はアポロの森。それに、この世界の薬草の50%はこの森で採れたものらしい。


となればあるでしょ群生地。


そう踏んだ僕はメニューのマップを開き、アポロの大樹のある西と東、北と南に線を引いて十の字を作る。その十の字の中心に群生地がある可能性を信じて森に向かった。

そしたら思った通り、群生地を発見したということになる。


「それにしても……この場所の薬草いくら採っても減る気しないですね。まぁ、暫くは独り占めしても大丈夫でしょう」


そう言って森を後にし街に戻ると冒険者ギルドへと薬草を750本ほど持っていき15000Gを手に入れる。


僕はそれを一日に十往復を一週間ほど続けることとなった。


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