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ラストリモート〜失われし読書魔法(リーディング・マジック)と金髪幼女で挑む迷宮配信〜  作者: 神崎 ライ
第十八章 再オープンと不穏な影

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第2話 特別イベント招待状の獲得方法?

「だから、話を聞いてくれ! 音羽!」

「この期に及んでまだそんなことを……大丈夫、私が責任を持って目を覚まさせてあげるから!」


 目の据わった音羽と説得を試みる瑛士の攻防が始まった時だった。ルリがテーブルに置いたタブレットを覗くと、見慣れない通知が表示されていた。


「ん? なんか通知が来ておるのう。どうせまた広告か何かじゃろうな」


 慣れた手つきでロックを解除し、通知欄をみたルリが口元を吊り上げながら笑い始める。


「ほう。特別なイベントとは面白そうじゃな……わらわのことをよくわかっておるのじゃ」


 上機嫌になったルリが詳細をタップすると、画面が切り替わり「エリアボス撃破者様に特別イベント」の文字が大きく表示される。


「……なんじゃこれは? わらわはイベントの詳細を知りたいのじゃ。これは文字をタップしろということじゃろうか」


 顔をしかめながらルリが中央に光る文字をタップしてみるが、画面が切り替わる様子はなかった。


「……これは人をバカにしておるのか? 文字だけ見せられてどうしろというのじゃ!」


 苛立ったルリがタブレット本体を回転させたり、文字を拡大してみたりしたが、一向に何か切り替わる様子はない。あれこれ試していたルリだが、あまりにも反応がないため、どんどん苛立ちが大きくなり始める。


「あー! なんで表示が一切変わらないのじゃ!」


 ルリの苛立ちが頂点に達しようとした時、ある考えが脳裏をよぎると、急に不敵な笑みを浮かべ始める。


「そうか……エリアボスを倒した時のように魔法を使えということじゃな。本当に実力があるのか試されているということで間違いないのじゃ。くっくっく……面白い、わらわに対する挑戦状を受けてやろうではないか!」


 ルリの高笑いがリビングに響くと、すぐに真剣な表情で画面を睨みつける。そして両手を握りしめると、まばゆい光を放ち始める。


「わらわの力を見せつける時が来たのじゃ!」

「わー! ルリちゃん、なにしてるの!」


 ルリが両手に魔力を込め始めた時、背後から慌てたような声が聞こえてくる。


「む? 音羽お姉ちゃん、止めないでほしいのじゃ」

「止めるわよ! こんなところで魔法を使ったら、家が吹き飛んじゃうわ!」


 瑛士と対峙していたはずの音羽が、真っ青な顔で声をかけてきた。


「それは……仕方ないのじゃ。特別イベントの()()()()()()()()ためには、多少の犠牲は致し方ないのじゃ」

「特別イベントの招待権? 何のことを言っているの?」


 ルリの言っている意味が分からず問いかけると、ルリが画面を指さしながら訴える。


「これをみるのじゃ! エリアボス撃破者のみに特別イベントが開催されるようなのじゃが、詳細を見ようとしても画面が切り替わらんのじゃ……これはきっと特別な条件――きっと魔法を使わねば見れない仕様じゃと思うのじゃ」

「ルリちゃん、落ち着いて! 私が確認するから、魔法を解除して!」


 今にも魔法を解放しそうなルリに後ろから抱き着き、必死にとどまるように訴えかける音羽。あまりにも必死な姿を見ると、小さく息を吐いて話しかける。


「音羽お姉ちゃん、これは負けられない戦いなのじゃ」

「戦いとかじゃないから! ルリちゃんが魔法を解き放ったら、大切にしてるアイスも全部吹き飛んじゃうわよ!」

「なんじゃと! アイスが吹き飛ぶのは耐えられないのじゃ! むう……悔しいのじゃが、ここは音羽お姉ちゃんに任せるしかないのじゃ」


 命の次に大事なアイスが吹き飛ぶと言われ、しぶしぶ魔法を解除するルリ。その様子を見て胸をなでおろすと、大きなため息を吐いた音羽が声をかける。


「危なかったわ……じゃあ、ルリちゃん。タブレットを借りてもいいかしら?」

「わかったのじゃ。たぶん何も変わらないと思うのじゃが……」


 テーブルに置かれたタブレットを渡すルリ。受け取った音羽が画面を眺めると、いきなり声を出して笑い始める。


「あはは! そういうことね、そりゃ何度画面をタップしても何も表示されないわね」

「ん? 音羽お姉ちゃん、いったいどうしたのじゃ?」


 急に笑い出した音羽を見て、怪訝そうな顔でルリが問いかける。


「ふふふ、ルリちゃん。画面の上に指を置いて、上に動かしてもらえるかな?」

「わかったのじゃ。これでよいかのう?」


 言われたとおりにルリが人差し指を画面に置き、上の方へスライドさせると、新たな表示が現れる。


「な、なんじゃと! 新たな文字が現れたのじゃ!」

「ルリちゃん、最初の画面に表示されていたのはテキスト文字だったのよ。肝心の内容は下の方に書かれているみたい。ほら、右端にスクロールバーが表示されてるでしょ?」


 音羽の話を聞いたルリが画面を見ると、濃い灰色の棒のようなものを見つける。


「ほ、ホントなのじゃ! でも、何度も画面をタップしたし、本体を回したりもしたのに、なんでなのじゃ……」


 大きく肩を落として項垂れるルリを見て、苦笑いを浮かべながら音羽が話しかける。


「これはサイトの作り方が悪いのよ。こんな光る文字をでかでかと表示させたら、誰だってリンクがあると思っちゃうわ」

「言われてみればそうなのじゃ! わらわをバカにするとは……なんという悪質なサイトなのじゃ!」


 頬を膨らませるルリを見ながら、音羽が小さく息を吐いて声をかける。


「でも解決してよかったわ。詳細は迷宮の受付カウンターでって書いてあるし、明日行ったときに聞いてみよっか?」

「うむ! わらわの伝説が再び幕を開けるのじゃ!」


 二人は顔を見合わせると、思わず吹き出してしまう。その時、あることに気が付いたルリが音羽に問いかける。


「そういえば……ご主人はどうしたのじゃろうか? いつもなら話に割り込んでくると思うのじゃが」

「あーうん、えーっと……ちょっとお仕置きをやりすぎちゃったというか」


 あからさまに視線を背ける音羽を見て、ルリが後ろを振り返った時だった。


「ご、ご主人! なんでそんなところで倒れておるのじゃ?」


 ルリの視界に入ってきたのは、リビングの床に大の字になって倒れて動かない瑛士の姿。

 いったい音羽はどんなお仕置きを彼にしたのだろうか?

最後に――【神崎からのお願い】


『面白い!』、『楽しかった』と思って頂けましたら、『評価(下にスクロールすると評価するボタン(☆☆☆☆☆)があります)』を是非宜しくお願い致します。

感想やレビューもお待ちしております。

今後も本作を書いていく強力なモチベーションとなります。感想を下さった方、評価を下さった方、本当にありがとうございます!

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