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まーじゃん! ~麻雀部 はじめました~  作者: 雀太郎
最終章 麻雀と――
53/55

半荘戦 最終幕

「どうやら『第2(うち)』のこと、色々と知ったかさ」


「はい。その上で改めて、ナオ部長に聞きたくて……どうして新しい麻雀部を作ったんですか?」


「それは知っての通りさ。名門の『第1麻雀部』では『できない麻雀』があるからなんさ。楽しい麻雀、自由な麻雀……二人みたいに、自分の麻雀ができなくて、あぶれてしまうのはもったいないと思ったんさ」


「でも部長なら『第1』でやっていけるはずなのに、それを蹴ってまで……」


「やりたい麻雀があるのは、なにも二人だけじゃないさ。あたしも『温かい麻雀』を打ちたいんさ」


「温かい麻雀……」


「『第1』は徹底した実力主義。ランキングや大会などに力を入れてるんさ。でも向上心の高さから、他を(かえり)みない風潮にもなっているんさ」


 一息を入れてから、


「それが悪いとは言わないさ。ここ雀栄町(じゃんえいちょう)は麻雀発展都市……部活といえども、優秀な人材なら将来にも繋がるんさ」


「皆さん、どこを目指しているんです?」


「主に麻雀プロさ。あとこの街には、世界最高の雀荘(じゃんそう)朱雀荘(すざくそう)』もあるんさ」


「麻雀にプロがあるんですね。雀荘も最高ともなれば、敷居が高い……だから部活で功績を残そうとしているわけですか」


「あるいは、()()もさ」


 ナオが(じゃん)リングを見せる。


「このリングを改修した白野(しろの)博士のように、麻雀研究家を目指したりするんさ」


「『第1』にも色々な思惑があるんですね」


「だから『第1』のことを一概には否定できないし、するつもりもないさ。ただあたしが目指す麻雀は、そうじゃなかっただけなんさ」


「温かい麻雀ですね! 私は『第2』が好きですし、部長の話も聞けて良かったです!」


「そうさ。温かい麻雀……そして、できることなら……いや、やっぱりなんでもないさ」


 部室のドアが開く。

 ふうろとひめるがやってきた。


「さあて湿っぽい話は、ここまで……半荘(ハンチャン)で打つとするさぁ!」


 ナオが雀リングを起動する。


「セットアップ! 雀牌(じゃんぱい)!!」


 周囲が麻雀卓(フィールド)に変化した。


「ひらく! あたしの麻雀がちゃんと伝わってるか……この一局で試してみるさ!」


 ナオが身構え、


「中等部2年、麻雀部部長! 立河(たちかわ)(なお)!」




 麻雀(うちゅう)が広がる――



半荘(ハンチャン)戦】


東一局 ドラ8s

東家 ナオ 25000

南家 ひめる 25000

西家 ひらく 25000

北家 ふうろ 25000


ひらく 配牌

[138m 35()67p 368s 東南中]


 ドラ2。四向聴(スーシャンテン)

 面前で最速のアガリを目指す。

 牌理(ぱいり)を切り開く。


――――――――――

[138m 35()67p 368s 東南中][ツモ牌 7m]


 打、南。


[1378m 35()67p 368s 東中][ツモ牌 2s]


 打、東。


[1378m 35()67p 2368s 中][ツモ牌 8s]


 打、中。


[1378m 35()67p 23688s][ツモ牌 2p]


 打、6s。

――――――――――


[1378m 235()67p 2388s]


 ドラ3。二向聴(リャンシャンテン)

 269m、14p、14s。7種28枚が有効牌である。

 確定メンツ、5()67p。雀頭、88s。メンツ候補、13m、78m、23p、23s。

 5メンツ1雀頭のフルブロック構成。面前手が主体となる。

 ツモ。


[1378m 235()67p 2388s][ツモ牌 6m]


 打、3m。

 14p、14s。4種16枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 2mの先埋まりなら123三色も見たが、こうなっては愚形は不要だ。

 13mの嵌張(カンチャン)落とし。1mより危険な、3mから先打つ。

 ツモ。


[1678m 235()67p 2388s][ツモ牌 1p]


「リーチ!」


 打、1m。

 1-4s待ち聴牌(テンパイ)

 リーチ、平和(ピンフ)、ドラ3。30符5(ハン)満貫(マンガン)8000点である。ツモなら跳満(ハネマン)12000点の大物手である。

 先手をとった。

 絶好のチャンス手。アガっておきたい。


「リーチ!」


 ナオからの追っ掛けリーチ。

 打、3m。

 同巡内に追いつかれた。

 捲り合いに突入する。

 ひらくのツモ。

 打、5s。

 ナオのツモ。

 麻雀卓(フィールド)に牌を晒し、


「ツモ!」


 倒牌(とうぱい)


[4445()5m 456p 23478s][ツモ牌 9s]


「リーチ、ツモ、一発、ドラ2。親の30符5(ハン)満貫(マンガン)4000オールさぁ!」



――――――――――

点棒移動


東家 ナオ 25000 → +12000+1000(リーチ棒) → 38000

南家 ひめる 25000 → -4000 → 21000

西家 ひらく 25000 → -4000-1000(リーチ棒) → 20000

北家 ふうろ 25000 → -4000 → 21000

――――――――――



東一局 一本場 ドラ2p

東家 ナオ 38000

南家 ひめる 21000

西家 ひらく 20000

北家 ふうろ 21000


ひらく 手牌

[3568889m 34p 45()67s]


 ドラ1。二向聴(リャンシャンテン)

 34679m、25p、47s。9種31枚が有効牌である。

 確定メンツ、888m。メンツ候補、56m、34p、45()67s。

 4メンツの4ブロック構成。面前手が主体となる。

 ツモ。


[3568889m 34p 45()67s][ツモ牌 7m]


 打、3m。

 479m、25p、47s。7種24枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 3m切りが最効率。9m切りでは1種3枚のロスである。

 3mが無くても断么九(タンヤオ)への道は残るため、無理に引っ張る理由もない。


「リーチ!」


 ナオからの先制リーチ。

 打、4m。

 後手に回る。

 ツモ。


[5678889m 34p 45()67s][ツモ牌 9m]


「リーチ!」


 打、7s。

 2-5p待ち聴牌(テンパイ)

 リーチ、ドラ1。40符2(ハン)は2600点である。

 ドラ筋だが両面。ナオの連荘(レンチャン)を止めにいく。

 捲り合いに突入する。

 ナオのツモ。

 打、4p。

 ひらくのツモ。

 開牌(かいぱい)


 五筒(ウーピン)


「ツモ!」


 手牌を開く。


[56788899m 34p 5()67s][ツモ牌 5p]


「リーチ、ツモ、一発、ドラ1。30符4(ハン)2000、3900の一本場は2100、4000点です!」



――――――――――

点棒移動


東家 ナオ 38000 → -4000-1000(リーチ棒) → 33000

南家 ひめる 21000 → -2100 → 18900

西家 ひらく 20000 → +8200+1000(リーチ棒) → 29200

北家 ふうろ 21000 → -2100 → 18900

――――――――――



東二局 ドラ1m

北家 ナオ 33000

東家 ひめる 18900

南家 ひらく 29200

西家 ふうろ 18900


ひらく 手牌

[1167m 579p 234577s]


 ドラ2。二向聴(リャンシャンテン)

 158m、68p、67s。7種24枚が有効牌である。

 確定メンツ、234s。雀頭、11m。メンツ候補、67m、579p、577s。

 4メンツ1雀頭の5ブロック構成。面前手が主体となる。

 ツモ。


[1167m 579p 234577s][ツモ牌 6p]


 打、9p。

 158m、67s。5種16枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 筒子(ピンズ)愚形の不安を解消し、良形へと寄せる。567三色への、期待も高まった。


「リーチ!」


 ナオからの先制リーチ。

 打、3s。

 後手に回る。

 ツモ。


[1167m 567p 234577s][ツモ牌 1m]


「リーチ!」


 打、2s。

 5-8m待ち聴牌(テンパイ)

 リーチ、ドラ3。40符4(ハン)満貫(マンガン)8000点である。

 同巡内で追いついた。

 捲り合いに突入する。

 ナオのツモ。

 打、6s。

 ひらくのツモ。

 打、6m。

 ナオ、ツモ。

 打、1s。

 ひらく、ツモ。

 打、4m。


「ロン!」


 ナオ、倒牌(とうぱい)


[23456m 5()67p 33567s][ロン牌 4m]


「リーチ、断么九(タンヤオ)平和(ピンフ)、ドラ1、裏ドラ1。30符5(ハン)満貫(マンガン)8000点さぁ!」


 1-4-7mの三面張(さんめんちゃん)

 手痛い放銃(ほうじゅう)に終わった。



――――――――――

点棒移動


北家 ナオ 33000 → +8000+1000(リーチ棒) → 42000

東家 ひめる 18900

南家 ひらく 29200 → -8000-1000(リーチ棒) → 20200

西家 ふうろ 18900

――――――――――



東三局 ドラ4p

西家 ナオ 42000

北家 ひめる 18900

東家 ひらく 20200

南家 ふうろ 18900


ひらく 手牌

[22345m 4567p 4568s]


 ドラ1。一向聴(イーシャンテン)

 2m、23456789p、36789s。14種47枚が有効牌である。

 確定メンツ、345m、456s。雀頭、22m。メンツ候補、4567p。

 3メンツ1雀頭の4ブロック構成。面前手が主体となる。

 ツモ。


[22345m 4567p 4568s][ツモ牌 6m]


 打、8s。

 12345678m、23456789p。16種53枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 8s切りが最効率。次点3mでは2種6枚のロスである。

 456三色に決め打つには、早すぎる段階だ。最後まで変化を見ていく。

 ツモ。


[223456m 4567p 456s][ツモ牌 8p]


「リーチ!」


 打、3m。

 3-6-9pの三面張(さんめんちゃん)

 リーチ、平和(ピンフ)、ドラ1。安め3pは断么九(タンヤオ)がつき親の4翻11600点。9pは456三色がつき5翻は満貫(マンガン)12000点。

 高め6pは両方がつき、6(ハン)跳満(ハネマン)18000点の大物手である。

 先制の聴牌(テンパイ)

 超好形、高打点の好機が訪れた。


「リーチ!」


 ナオからの追っ掛けリーチ。

 打、7s。

 同巡内に追いつかれた。

 捲り合いに突入する。

 ひらくのツモ。

 打、6s。

 ナオのツモ。

 打、7p。

 ひらく、ツモ。

 打、5()p。

 ナオ、ツモ。

 打、3p。


「ロン!」


 ひらく、倒牌(とうぱい)


[22456m 45678p 456s][ロン牌 3p]


「リーチ、断么九(タンヤオ)平和(ピンフ)、ドラ1、裏ドラ1。親の30符5(ハン)満貫(マンガン)12000点です!」



――――――――――

点棒移動


西家 ナオ 42000 → -12000-1000(リーチ棒) → 29000

北家 ひめる 18900

東家 ひらく 20200 → +12000+1000(リーチ棒) → 33200

南家 ふうろ 18900

――――――――――




ひらく 33200(+4200)

ナオ 29000

ひめる 18900

ふうろ 18900



 ――東三局 一本場

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― 新着の感想 ―
[良い点] この話の続編的なフラグが所々見える場面がありますから・・街の風景とか第一麻雀部のやり取りとかあるのかな〜と見たいと思ってます。
[良い点] 私の麻雀スタイルはナオに近い感じですかね。愚形でもアウツ(ポーカーだとそう言うんですけど)待ちが3つ以上あればリーチかけるタイプです。ドラが2つ以上あれば簡単な上がりで稼ぐタイプでもありま…
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