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まーじゃん! ~麻雀部 はじめました~  作者: 雀太郎
第3章 麻雀と戦略
46/55

東風戦 第3幕

 ひらくは、部室のドアを開く。


「こんにちは! ナオ部長、ふうろちゃん、ひめるちゃん!」


「相変わらず、元気のいいことさ」


「どんどん新しいことを知れて楽しいですから! もっと勝つための戦略を、覚えていきたいです!」


「残念ながら、麻雀に必要な技能はあらかた教えたんさ。だから総まとめとして、もう一度東風戦(トンプウセン)で打ってみようさ」


「前回はふうろちゃんに負けてますから……次は頑張ります!」


「その意気さ! 他の二人も準備はいいかさ?」


 ふうろとひめるが、立ち上がる。

 ナオが(じゃん)リングを起動した。


「セットアップ! 雀牌(じゃんぱい)!!」




 麻雀(うちゅう)が広がる――



【東風戦】


東一局 ドラ8p

東家 ふうろ 25000

南家 ひらく 25000

西家 ナオ 25000

北家 ひめる 25000


ひらく 配牌

[246m 2889p 456s 東南中]


 ドラ2。四向聴(スーシャンテン)

 開局。最速のアガリを目指す。

 牌理(ぱいり)を切り開く。


――――――――――

[246m 2889p 456s 東南中][ツモ牌 6s]


 打、東。


[246m 2889p 4566s 南中][ツモ牌 4p]


 打、中。


[246m 24889p 4566s 南][ツモ牌 3s]


 打、南。

――――――――――


[246m 24889p 34566s]


 二向聴(リャンシャンテン)

 35m、378p、6s。6種19枚が有効牌である。

 確定メンツ、345s。雀頭、66s。メンツ候補、246m、24p、889p。

 4メンツ1雀頭の5ブロック構成。面前手か喰いタンが主体となる。

 ふうろのツモ。

 打、3p。


「チー!」


 ひらくが仕掛ける。

 一副露(ワンフーロ)


[246m 889p 34566s][←324p]


 打、9p。

 35m、8p、6s。4種11枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 喰いタンにいくため、9pを切り払う。

 鳴ける牌は、すべて鳴く。特にドラ8pは満貫(マンガン)手として見逃せない。

 ツモ。


[246m 88p 34566s][←324p][ツモ牌 5m]


 打、2m。

 8p、6sのシャボ待ち。

 断么九(タンヤオ)、ドラ2。30符3(ハン)は3900点である。

 先手をとった。

 愚形待ちだが、

 ……まだ伸びがある……!

 ふうろのツモ。

 打、7s。


「チー!」


 ひらくが再び仕掛ける。

 二副露(ツーフーロ)


[456m 88p 346s][←324p][←756s]


 打、6s。

 2-5sの両面待ちへと喰い伸ばす。

 好形を得て、憂いを断ち切った。あとはアガリきるだけだ。


「ツモ!」


 ひらく、倒牌(とうぱい)


[456m 88p 34s][←324p][←756s][ツモ牌 2s]


断么九(タンヤオ)、ドラ2。30符3(ハン)は1000、2000点です!」



――――――――――

点棒移動


東家 ふうろ 25000 → -2000 → 23000

南家 ひらく 25000 → +4000 → 29000

西家 ナオ 25000 → -1000 → 24000

北家 ひめる 25000 → -1000 → 24000

――――――――――




東二局 ドラ3s

北家 ふうろ 23000

東家 ひらく 29000

南家 ナオ 24000

西家 ひめる 24000


ひらく 手牌

[445m 12277p 89s 南發發]


 ドラ0。七対子(チートイツ)二向聴(リャンシャンテン)

 5m、1p、89s、南。5種15枚が有効牌である。

 發鳴きは、たったの1(ハン)。メンツ手は切り捨てたほうがいい。

 ツモ。


[445m 12277p 89s 南發發][ツモ牌 9s]


 打、8s。

 5m、1p、南。3種9枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 七対子(チートイツ)の好牌は、中張牌(チュンチャンパイ)よりも幺九牌(ヤオチュウハイ)である。

 ……だけど、みんなの(カワ)萬子(マンズ)が多い……。

 特にナオとふうろが、早めに6mを切っている。5mは牌山にあるはず。

 ツモ。


[445m 12277p 99s 南發發][ツモ牌 9s]


 ツモ切り、9s。

 対々和(トイトイ)には向かわない。

 トイトイには發鳴きが必須。發以外では4m、2p、7pと鳴きにくい牌が残る。ここは七対子を維持し、最終打点を狙う。

 ツモ。


[445m 12277p 99s 南發發][ツモ牌 5m ]


「リーチ!」


 打、1p。

 南単騎待ち。

 リーチ、七対子(チートイツ)。親の25符3(ハン)は4800点である。

 先制の聴牌(テンパイ)。字牌単騎は、絶好の待ちだ。

 他家(ターチャ)が向かってくる気配はない。

 ひらくの一人旅となった。


「ツモ!」


 ひらく、倒牌(とうぱい)


[4455m 2277p 99s 南發發][ツモ牌 南]


「リーチ、ツモ、七対子(チートイツ)。親の25符4翻は3200オールです!」



――――――――――

点棒移動


北家 ふうろ 23000 → -3200 →19800

東家 ひらく 29000 → +9600 → 38600

南家 ナオ 24000 → -3200 → 20800

西家 ひめる 24000 → -3200 → 20800

――――――――――




東二局 一本場 ドラ1m

北家 ふうろ 19800

東家 ひらく 38600

南家 ナオ 20800

西家 ひめる 20800


ひらく 手牌

[5678m 1124p 5()67s 東東]


 ドラ1。一向聴(イーシャンテン)

 13p、東。3種7枚が有効牌である。

 確定メンツ、5()67s。雀頭、11p。メンツ候補、5678m、24p、東東。

 4メンツ1雀頭の5ブロック構成。ダブ東の仕掛けが主体となる。

 東が頼りだが、序盤でナオに1枚捨てられていた。牌山の浅い場所に、眠っていることに期待する。


「リーチ!」


 ナオからの先制リーチ。

 打、7p。

 後手に回る。

 ツモ。


[5678m 1124p 5()67s 東東][ツモ牌 5p]


 無筋5p。危険牌を引き入れた。

 ナオとは17800点差。ここで放銃(ほうじゅう)すれば、大きく縮まるかもしれない。

 ……危険牌を避ける……。

 退路を切り開く。


ナオ 捨牌

[東 南 1s 2s 5m 7p]


[【5】67【8】m 1124p 5()67s 【東東】][ツモ牌 5p]


 現物3枚。筋牌1枚。

 今はこれ以外は切れない。

 ひらくの選択。

 打、東。

 東3枚見えで、他家(ターチャ)にも安牌だ。ベタオリを考えるのならば、5mからが正着だが、

 ……今は私の親番。ギリギリまで回ってみる……。

 ツモ。


[【5】67【8】m 11245p 5()67s 【東】][ツモ牌 6p]


 東、連打。

 3456789m、12347p。12種39枚待ちの一向聴(イーシャンテン)へと変化した。

 ナオのツモ。

 打、2p。


「ポン!」


 ふうろが[2↑22p]と仕掛けてくる。

 一副露(ワンフーロ)

 打、3p。

 ツモ。


[【5】67【8】m 【112】456p 5()67s][ツモ牌 5m]


 打、2p。

 5m、1pのシャボ待ち。

 リーチは打たない。後手な上に、ナオの待ちには枚数で負けている可能性が高い。

 今局の目的は、聴牌(テンパイ)の維持。アガリにいくことではない。ツモったらツイてる、くらいの気持ちである。

 ツモ。


[【55】67【8】m 【11】456p 5()67s][ツモ牌 8p]


 危険牌。

 打、1p。

 ふうろの2pポンと、ひらくが捨てた1枚数で4枚見えだ。

 1pは壁。1-4pの両面が否定され、かなり通りやすくなった。

 ふうろのツモ。

 打、7p。


「チー!」


 ひらくが仕掛ける。

 遅まきの一副露(ワンフーロ)


[【55】67【8】m 【1】4568p 5()67s][←768p]


 打、1p。

 3-6p待ち。

 聴牌(テンパイ)復活。3pはふうろが、リーチ後に通している。ポロリと出てくるかもしれない。

 ツモ。


[【55】67【8】m 45p 5()67s][←768p][ツモ牌 9s]


 再び無筋。

 ……この辺りが限界かも……。

 打、5m。

 5()679sからの横引きに備え、5mを連打できる体勢だけにはしておく。

 数巡が過ぎる。

 聴牌の維持には、至れなかった。

 流局。

 ナオ以外の全員は、不聴(ノーテン)を宣言する。

 ナオ、倒牌。


[111m 789p 56778s 中中]


 ドラ3。6-9s待ち。

 ナオの一人聴牌。他家(ターチャ)から1000点ずつを受け取った。

 親のひらくが不聴のため、東三局の二本場として次局へ移る。



――――――――――

点棒移動


北家 ふうろ 19800 → -1000 → 18800

東家 ひらく 38600 → -1000 → 37600

南家 ナオ 20800 → +3000-1000(リーチ棒)→ 22800

西家 ひめる 20800 → -1000 → 19800

――――――――――




東三局 二本場 供託リー棒×1 ドラ5p

西家 ふうろ 18800

北家 ひらく 37600

東家 ナオ 22800

南家 ひめる 19800


ひらく 手牌

[6789m 345()7p 11266s][ツモ牌 7s]


 打、2s。

 ドラ2。二向聴(リャンシャンテン)

 456789m、256789p、1456789s。19種65枚が有効牌である。

 確定メンツ、345()p。雀頭、11s。メンツ候補、6789m、667s。

 3メンツ1雀頭の4ブロック構成。面前手が主体となる。

 2s切りが最効率。9mを切ると4種13枚ものロスがある。

 ツモ。


[6789m 345()7p 11667s][ツモ牌 5s]


 打、9m。

 256789p、145678s。12種40枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 最効率は6s切り。しかし9m切りなら、最終形に両面を求めやすい。好形リーチを打ちにいく。

 ツモ。


[678m 345()7p 115667s][ツモ牌 6p]


「リーチ!」


 打、6s。

 2-5-8pの三面張(さんめんちゃん)

 リーチ、平和(ピンフ)、ドラ2。30符4翻は7700点である。

 先制の聴牌(テンパイ)。この手をアガれば、トップの確率が跳ね上がる。


「リーチ!」


 ナオからの追っ掛けリーチ。

 打、5s。

 同巡内で追いつかれた。

 親のナオとの一騎討ち。

 視線が交わる。


「ツモ」


『なっ……!?』


 同時に和了(ホーラ)宣言を見る。

 ひめる、倒牌。


[12345m 567p 789s 北北][ツモ牌 6m]


「ツモ、平和(ピンフ)。20符2(ハン)400、700の二本場は600、900点」



――――――――――

点棒移動


西家 ふうろ 18800 → -600 → 18200

北家 ひらく 37600 → -600-1000(リーチ棒)→ 36000

東家 ナオ 22800 → -900-1000(リーチ棒)→ 20900

南家 ひめる 19800 → 20/2 → +2100+2000(リーチ棒)+1000(供託リー棒) → 24900

――――――――――




東四局 ドラ西

南家 ふうろ 18200

西家 ひらく 36000

北家 ナオ 20900

東家 ひめる 24900


ひらく 配牌

[78m 14p 123479s 西北中]


 ドラ1。四向聴(スーシャンテン)

 アガリトップ条件。

 2着目のひめるとは、11100点差。親満で捲られるため、今局も戦意を見せる。

 牌理(ぱいり)を切り開く。


――――――――――

[78m 14p 123479s 西北中][ツモ牌 7m]


 打、北。


[778m 14p 123479s 西北中][ツモ牌 6s]


 打、中。


[778m 14p 1234679s 西][ツモ牌 西]


 打、1p。


[778m 4p 1234679s 西西][ツモ牌 9s]


 打、4p

――――――――――


[778m 12346799s 西西]


 二向聴(リャンシャンテン)

 679m、589s、西。7種22枚が有効牌である。

 雀頭、99s。メンツ候補、778m、1234s、67s、西西。

 4メンツ1雀頭の5ブロック構成。自風牌(ジカゼハイ)西の仕掛けが主体となる。

 引き次第で一気通貫(イッキツーカン)もある。5sは仕掛け、イッツーと西の天秤にも取りたい。

 打点は関係ない。

 ……1巡でも早く、聴牌する……!

 ツモ。


[778m 12346799s 西西][ツモ牌 5s]


 打、7m。

 69m、89s、西。5種16枚の受け入れを持つ一向聴(イーシャンテン)となった。

 69m、8s、西。鳴ける牌は、すべて鳴く。

 ひめるのツモ。

 打、西。


「ポン!」


 ひらくが仕掛ける。

 一副露(ワンフーロ)


[78m 123456799s][西↑西西]


 打、1s。

 6-9m待ち。

 西、ドラ3。30符4(ハン)は7700点である。

 勝利への聴牌。あとは捲り合いを、制するだけとなった。

 ナオのツモ。

 打、7p。

 ひめるのツモ。

 打、1m。

 ひらくのツモ。


[78m 23456799s][西↑西西][ツモ牌 7p]


 不要牌。ツモ切る。

 打、7p。


 七筒(チーピン)


「ロン」


「えっ……!?」


 7pは前巡に、ナオが通した牌だった。

 ひめる、倒牌。


[234m 2333456p 345()s][ロン牌 7p]


断么九(タンヤオ)平和(ピンフ)、ドラ1。親の30符3(ハン)は5800点」


「そんな……11600点の差が……!」



――――――――――

点棒移動


南家 ふうろ 18200

西家 ひらく 36000 → -5800 → 30200

北家 ナオ 20900

東家 ひめる 24900 → +5800 → 30700

――――――――――




1位 ひめる 30700

2位 ひらく 30200

3位 ナオ 20900

4位 ふうろ 18200



 ―― (しゅう) (きょく) !!




「ドラを切ったひめるちゃんも、危ないとは思っていましたけど……今回も届きませんでした」


「麻雀だから、そんなこともあるさ。戦術も悪くなかったし、気落ちせずに打てば結果はついてくるんさ」


「はい! もっと練習して、もーっと強くなります!」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 私も麻雀してるとき、ひらくみたいに「待ちは○と○・・で何面待ち・・・」と言えるようになりました。 この小説読んで身につきました。 あと、私特有で河を見て、中盤から一気にポンして対々和を狙う…
[良い点] 3章で出た学びの総まとめみたいな感じですね。 次から戦術とか色々出てより難しくなるような感じですね。
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